西村淳のレビュー一覧
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南極料理人こと西村淳さんがお料理に関するさまざまなお悩みに答えるというものです。相談者からのかなりムチャ振りな相談でも知恵と工夫を凝らした回答の数々には驚きを隠せませんでした。
この本は南極料理人による「お料理お悩み相談」といえばいいのでしょうか?それにしても『食べれば食べるほどスリムになるデザートはありますか?』『まとめ買いしたチキンラーメンの活用法を教えて!』『カレーパンに飽きちゃったんですが―。』などの相談者からのムチャ振りの度合いがハンパじゃありません。
でもそんなメチャクチャな相談にも作者は持ち前の楽天さと知恵と創意工夫で乗り切っていきます。これは即興でやっているのか。番組の打ち -
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この作者は2回南極越冬隊に参加しておりますが、ここに紹介されているのは主に1回目の第30次越冬隊に参加したときのエピソードが収録されています。いやぁ、濃いメンバーがいるもんだなと読んでいて思いました。
この作者は30次と39次の二回、南極観測隊に同行してそれぞれ約一年半を地の果てという言葉が最もふさわしい南極ですごされているわけですが、そのどっちもまぁ、非常に濃ゆい体験で、読んでいて思わずゲップが出そうになります(笑)。デビュー作の『面白南極料理人』のほうでは主に39次南極越冬隊の事が書かれているのに対して、今回紹介する本書では、作者が最初に行った第30次南極越冬隊で経験したことのあれこれを -
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この本は、大好評を博した「南極料理人」の続編となります。独特の文体でつづられる南極観測隊員たちの様子と、そういう工夫を凝らして作られた料理の数々がすばらしいです。
南極料理人レシピ&エッセイ集の第2弾です。この本を読んで、大きな牛肉の塊に塩、コショウを振り込んだあとにサラダ油をかけて火をつけて振り回して、「ローストビーフ」といって、わさび醤油やホースラディッシュで食したり、京都大学の人間のアドバイスによって、限りなくカン水に近いものを作り上げてラーメンを作り上げるところは映画にも取り入れられてて、あぁ、ここからとったんだ、と読んでいてうなずいておりました。
そして、ここに掲載されているレシ -
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海上保安官で料理人の西村さんが一般の人からの質問に面白く丁寧にそして優しく答えるという本です。読んでいるだけで実際料理してみたらこんな風かな、というのが想像しやすい西村さん的文章がリズムがいいし読んでいてすごく気持ちよかったです。表現方法が五感に訴えてくる感じでした。レシピでもスパイスや調味料にも<無ければ省略可>とか<けっこう大事>とか<代わりに○○でもOK>とか細かく丁寧なフォローが入っているのもナイス。
本題のレシピや料理の答えに入る前の、妄想が炸裂したり、人生のアドバイスになったり、という、前書きのようなそういうコメントもとても面白かったです。
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8年ぶりに南極で、それも越冬という過酷な任務に参加することになった筆者。科学者やエンジニアたちを楽しませるため、日々贅沢な素材を使って料理を振る舞う。ウイスキーでさえ凍ってしまう南極のドームでの日々を描く。
映画にもなっていたしなあということで買ってみた。どうやら続編もあるようである。
すべての参加者が何らかのエキスパートであったり、研究者であるはずなのだが、正直なところ全編読んでも、筆者の西村氏が何のエキスパートなのかよくわからなかった。
また、料理人と言うが、全体のエピソードで料理の話は半分足らずというところ。だからといって不満というわけでもなく、南極が我々の想像するレベルのところで -
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第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊9人の中で調理担当として過ごした日々のエッセイ。
標高3800m、平均気温-57℃の想像を絶する環境の中で、トラブルあり、笑いあり、ストレスあり、アルコールありの笑って、胸にグッとくる話でした。軽い語り口ですが、その裏にどれだけの苦労があったことか。
どんな時でも、どんな環境でも、食べるって大事だなぁと改めて思えました。そしてそれらを準備し、揃えることの大変さったら、、、。大量の食材を詰め込むところから興味深かったです。
そして、水の調達の大変さと貴重さに驚きました。あんなに雪や氷があっても、極寒の中でそれらを水に変えることは全然別のことなんですね。
そ -
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第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊に料理担当として参加した海上保安官さんのユルくてとても面白いエッセイ。
この方は第30次の観測隊にも参加されているので、変なオジサンみたいな態だけど実はスゴイかたなのだと思います。
知識として昭和基地は知っていたけれど、それよりも千キロもの内陸の標高3800メートルの高地にペンギンもアザラシもウイルスさえも生存しない基地があったとは知りませんでした。
今ではコンプライアンス的に難しい表現とされちゃうものもありそうだけど、男だけのムサクルシイ世界というものも必要なもののように思いました。
知らんけど。
とにかく自分が知らない世界だし、文章もとても面白くて一 -
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富士山より高い標高3800m、年平均気温-57℃、酸素も薄い過酷な環境の南極ドーム基地での8人の仲間との一年の暮らしを綴った1冊。
おもしろかった!
そしてラストはしっかりグッときた。
「そんな極寒地で人間って生きられるんだ」という驚きと笑いの1冊でした。
全然笑い事じゃない体験がいっぱいなんだけど、著者の語りが実に軽くて楽しげだから生死に関わる緊迫感が希薄で笑ってしまう。
南極観測隊のみなさん。
研究員と設営(サポート)隊員が派遣されるとのことで、著者は調理担当として海上保安庁から派遣。
著者の数々の料理や観測の様子、遊び心満載の仲間たちとの暮らしぶりが覗けます。
食材は信じられない