二木麻里のレビュー一覧
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匿名
購入済み星の王子様だけでサン=テグジュペリを語っていた私を殴りたい。パリ旅行に行った祖母にお土産でゲランの夜間飛行もらい、「昔、読んだのよ」とこの本を教えてもらいました。王子様はとは全く違う生身の人間のドラマに圧倒されました。他の作品も読んでみようとおもいます。
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自然に形成されたものへの信頼、人工的に形成されたものへの警戒。制度の基礎は歴史の知恵(慣習・文化)や伝統。社会は人工的に作られるものではなく、成長するもの。人間は自然に従い家族を形成した。しかし家族と家族を繋げる自然な契機は存在しないので、法を制定し国家を形成した。国家とは死んだ人、生きている人、まだ生まれない人を共に結ぶ協同体▼マグナカルタ・権利請願・権利章典、世代を超えて多くの人々の努力と工夫によって培われてきた制度や慣習こそ英の国体(constitution)であり、安易な改変に慎重であるべき。慣習の中にある観念(すでに判断されたものprejudice)を拠り所とし、慣習にもとづいて権利
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Posted by ブクログ
ネタバレ「星の王子さま」で有名なサン=テグジュペリによる小説。飛行機乗りの経験を活かしたリアリズムにあふれる作品。
夜間の飛行がまだ非常に危険だった時代。新事業に命をかける男たちの、尊厳と勇気の物語。事業の責任者であるリヴィエール社長の、あまりにも厳格なやり方は、強い信念によるものだった、というお話。個人の幸不幸に心を揺らしつつも、あくまで全体の進歩のために意志を貫く。ここに深いテーマ性があり、その勇気に感動を覚えた。
作者自身が飛行機乗りだっただけに、飛行にまつわる描写は詳しい。嵐におそわれたパタゴニア便の、燃料が切れるまでのタイムリミットによる緊張感は、テレビ番組の飛行機事故再現映像を見ている -
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いやー、面白かった!普通小説というのは、語り手は主人公やナレーター一人によるものが一般的だと思う。多くても主人公と準主人公から見た視点などの2、3人であろう。しかし、夜間飛行ではナレーター、社長、複数の操縦士、妻など様々な視点からその人目線で多く書かれている。この手法を成し得たのも、サン=テグジュペリの多様な経験、またそれぞれの立ち場に近しい人との交流のおかげであろう。ぜひ、他の訳者である堀口大学さんの本も読んでみたい。文体がより堅い気がして好みではあるけれどまだ読み切れていない。この訳者の本の巻末にはあとがきや解説、背景などが十分すぎるほど載っており、背景などは読む前に読んでおくべきだったか
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サン=テグジュペリの「人間の土地」を読んだのは、大学生のころか?会社に入ってただろうか?
いずれにしろ20代前半か半ばだっただろう
当時もかなり感動した記憶がある。
素晴らしい本だった。だから本屋で「夜間飛行」や「人間の土地」がおいてあるといつも気になってた。
というのもあって、江古田で担々麺屋の行列に並びながら読んでた「メルロ・ポンティ「眼と精神」を読む」(富松保文)に出てきたサン=テグジュペリの「戦う操縦士」からの引用がとてもよくって急に読みたくなって、光文社古典新訳文庫から出てるのもあって、池袋ジュンク堂と三省堂をめぐって、「夜間飛行」「人間の土地」「戦う操縦士」「小さな王子」をまとめ -
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裏表紙の説明文には「究極の愛」とあった。異種婚姻譚という物語のパターン自体が究極の愛と結びつきやすいと思うけど、その中でも確かに「究極の愛」と呼ぶのにふさわしい作品だった。
あまりに純粋で偉大すぎる魂とあまりに卑小な魂とが惹かれあってしまったことがそもそもの悲劇の始まりなんだろう。
でも卑小な魂といっても、それは人として普通にもつ魂。人としてまともであるがゆえに、水の精オンディーヌの魂には及ぶべくもなく卑小なんだと思う。だから、オンディーヌが愛したハンスは、日と一般にまで拡大できて、人それ自体がいかに卑小なものなのかを思い知らされる。
そして、一方の純粋で偉大な魂は、決して神のよう -
Posted by ブクログ
ネタバレ南米の地で夜間に飛行機で郵便物を運ぶ新事業に従事するパイロットたちと、ブエノスアイレスで彼らを待つ責任者の一夜の小説。突然の大嵐に見舞われた一機がわずかな燃料を残して通信途絶するという緊迫した展開、冷徹な判断を旨とする責任者リヴィエールの苦悩からくる緊張感はこの短い小説が進むにしたがって張りつめてくる。非常に完成度の高い小説だ。
だが、私がこの小説に心をつかまれたのは空の世界の幻想的にうつくしい描写だった。冒頭から夕暮れの光に満たされる平野が眼下に広がっていて、時に草原にポツンと漂流する一軒家にパイロットは翼で挨拶すると語られる。もうそこで、捕まえられたな、という感じがした。
一番印象的なのは