依田卓巳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
成功する練習の法則
最高の成果を引き出す42のルール
難解な書、いかに短期間で、正しい練習を行い自分のものにするかを語った書
帯に、「あらゆるスキル上達の最短距離、古い常識を捨て、最強メソッドを学べ!」とある
教育というものは、幾つものパラメータが複雑に絡まった行為との印象があり、その章が何をいいたいのかが
その章の冒頭に書いているが、難解である
一定の方向性、意味をもつ動作であるが、言語化することはむずかしく、まして、イメージ化しにくい。
観察をして
本書は、こうした、非言語化行為を、比喩であらわそうという努力がややかけているように感じました
気になったのは、以下です。
■結果を出すための練習とは
本書は、伝説のUCLAのバスケットボールコーチである、ジョン・ウッデンを出発点としている。彼は、20世紀でもっとも偉大なコーチと言われた人物である。
・彼は、靴下とバスケットシューズのはき方から練習させた。
・すべての練習をカードに書き留めた
①何がうまくいったか
②何がうまくなかったか
③次のどうしたらもっとうまくできるか。
④書いて将来のために保管した
・彼の練習の基本は、
× 試合を再現する実戦練習
〇 試合を変形して特定スキルを習得する、反復練習
・練習の進め方
ボールを使わない指導 ⇒ 徐々にむずかしくしていく
選手が習得して体が自然に動くようになるまで、反復練習をする
常に正しく練習することにこだわる
⇒地味っで細かい練習の積み重ねが、技術の習得につながる
⇒1分1秒を大切に、いかに効率よく時間を使うかにこだわる
・理解と実行のギャップ
あるべきことは理解している ⇒ でもそれを確実には実行できない
一つのこと修正すると ⇒ 別のことができなくなる
同時にことがおきていると ⇒ ひとつのテクニックに集中できない
つまり 理解していても、知っているだけでは、実行ができない
■練習の思い込みを見直そう
・間違った練習をすれば、ゴールはどんどん遠ざかってしまう
⇒質のよい「すばらしい」練習をする必要がある
⇒質の低い、多めの練習よりも、好ましい結果が得られている
01 成功を体感できるものにする
練習を観察して正しくやっているかを確認する
彼らがやり方を習得するまで、教えたとは言わない
02 最大の価値を生む20%に集中して取り組む
最大の価値を生む20%に練習を集中する
たんに習得するのではなく、きわめてうまくなることが目標
03 無意識にできるようになるまで徹底する
無意識にできるようになるまで徹底的に習得させる
複雑なスキルを積み上げ、能動的に考えなくても複雑な作業ができるようにさせる
基本的な作業を自動化するとともに、複雑化した作業も自動化できないかを考える
04 無意識いできるようになれば、創造性が解き放たれる
反復回数を増やせば創造性と個性が引き出される
05 目標を目的に置き換える
①目標は計測できる
②目標は管理できる
③加えて、専門的な指導がつき、ごく少数の項目を正しくやることに集中する
④効果的な目標は練習前に決めておく
06 得意分野を見つけて磨きをかける
すごくうまくできることを、集中的に練習し、さらにうまくなって大きな価値を生み出す
07 実戦練習ではなく、反復練習でこそ上達する
現実を変形した設定で、ひとつのスキルに最大限集中し、意図的に磨きをかける
実戦のために、既に習得したスキルを統合するための反復練習を行う
08 批評でなく、正しい方法でやり直しを求める
修正であって批評ではない。できるだけすぐに、具体的なよりよい方法でやり直させる
■どんな練習にするか
・練習に入るまえに、すぐれた成果に必要なことを正確に知る
・作戦を何度も立てて練習する、細かい点を確認しながら準備する
・わかりにくいテクニックや失敗に、名前をつけて分かりやすくする
・反復練習の再設計、範囲の見直し
09 ゲームを分析する
練習方法について、一番重要なルールとは、卓越するために何が必要なのかを知ること
主要な瞬間を分析しつづけ、法則性を発見する、さらに必要にスキルへ分解する
データを分析し、最高の教師を見つける。ビデオをみて、共通するテクニックを抽出する
10 スキルを分離して個別に練習する
手順を分離したら、個別のスキルをひとつづつ身につける
最終的には、個別のスキルを合わせて、統合的に使えるようにすること
11 スキルに名前をつけて共有する
スキルの識別、命名の組み合わせが効果的な練習の設計につながる
スキル開発の略語となり、同時に、効率よい管理ツールになる
12 スキルを統合して練習を本番に近づける
個別のスキルを練習し終えたら、複雑さを加えて、スキルを統合する
習得には、さまざまな反復練習が効果的だ
①本番さながらのシナリオでスキルを練習する
②正しいときに、正しいテクニックをマッチングさせる
③練習を本番の環境で行う
13 練習計画を立てて修正する
①データにもとづく目標を念頭において計画する
②最後の1分まで計画する
③計画をリハーサルして修正する
14 1分1秒を大切にする
ホイッスルや、手をたたくを導入する 3回手を叩けば皆きけ、2回たたけば、練習中断
<何すべきか、わからない> 予備の活動を用意しておくなど
<待ち時間> グループ分けして、事前練習
<長い指示> 反復練習を設計して、名前を付ける、同じ反復練習にバリエーションを加える
<注意不足> 最初から期待する行動を教えておく
<議論好き> 議論を短く
<こまぎれ時間> 割り当てられた時間だけが練習だという意識をかける
■手本を活用する
・スキルのモデル化⇒お手本
・リーダ・コーチが実際にやってみせる
15 手本と手順書の両方を使う
工夫された手順書と手本をうまくつかう
重要な判断が必要なときに、手順書を参考にする
16 事前にすべきことを伝える
手本を示すまえに、あらかじめ、何をみるべきかを相手に伝えておく
<学びの場>ショットをメールする
17 できそうと思わせる手本を示す
手本は高度のテクニックだけでなく、現実的で信じられる映像にしなければならない
学習者が見て、できそうだという手本でなければならない
18 完全な手本を示す
学習者に実践してほしいやり方で手本を示す
教えたいスキルの手本を示すとともに、最終的に学んでほしい他のスキルも手本を示す
19 手本をそのまま、まねさせる
手本をそのまま、まねさせることは、テクニックの完全に正しい学び方だということを知っておく
20 分解して手本を示し、繰り返す
手本を分解して、各部に名前をつける。各部ごとに手本、もしくはやって見せて、すぐ試してもらう
21 手本に近づく道筋を示す
テクニックによっては、手本を見せるだけでなく、手順を説明し、見せる必要がある
図を書き、メモをとり、ことばを交わす。手順をそってステップにそって、成果と手順、双方の手本を示す
あるいは、不完全でもかまわないので手本をまねて、フィードバックを受けながら、改善していく
22 ビデオを活用する
30秒単位で編集、質もそうだが、量を増やす
■フィードバック
・早く上達するためには、フィードバックの改善が必要
・1度にたくさん、フィードバックしないこと
・フィードバックの質を高めれば、個人にも、組織に並外れた力がつく
・フィードバックを習慣にする
23 フィードバックを取り入れて練習する
フィードバックは何度も繰り返す、そしてすぐ伝える
ビジネスでは、計画、実行しかない。教育では、計画、学習、練習、実行となる
24 フィードバックをまず活用し、あとで考える
フィードバックを活用し、練習したら、あとから考えればいい
練習⇒フィードバック⇒やり直し⇒なんどか繰り返す⇒できたら、考える
25 フィードバックのループを短くする
フィードバックでは、スピードがきわめて重要、行動を変えたいなら、すぐ伝え、すぐ実行する
26 フィードバックの「ポジティブな力」を使う
3つの方法で手助けする ①認識のことば ②繰り返しのことば ③応用のことば
27 小数のポイントに集中する
たくさんあっても、2つのポイントに集中する
フィードバックに一貫性を持たせること
28 フィードバックを日常のことにする
頻繁にフィードバックすれば、あたえまえに感じられるようになる
29 問題ではなく解決策を説明する
解決策はやるべきことを伝えるだけでなく、あいまいな指示を超えるものでなければならない
30 フィードバックを定着させる
3つのツールを使う
①フィードバックの要約
②フィードバックの優先順位
③次の行動
■練習できる組織を作る
・練習しやすい設備や環境を作る
・練習と一貫した改善の文化を作る
・練習の大切さを伝える
31 まちがいを練習の一部にする
失敗する練習をする
①ころぶのは普通である、スキルの欠如ではない
②スキルの限界ですべりつづけることでさらにうまくなれる
32 練習の障害を打ち破る
練習は生理的苦痛になりうる
身体的反応、心理的反応
自分をながめるもう一人の自分が批評する
①障害を見つけて名前をつける
②練習による克服を支援する
③その件について話すのもうやめよう
33 練習を楽しくする
練習は懲罰であってはならない、練習はがぜん楽しくやる気がわくものにする
仲間意識を活用する
34 全員が挑戦する
リーダが自ら手本になり、練習に打ちこむ
35 仲間同士の責任感を強める
メンバーが集中して取り組みたい具体的なスキルと分野を特定させる
メンバーが相互に責任を持ち合う環境を作る
36 練習のための人材を選ぶ
模擬授業をみせてもらう必要がある
フィードバックをどう受け止めて、自分の指導をどう取り入れるか
37 仕事をほめる
×性質(たち)をほめると成績がおちる場合がある ⇒性質は自力ではどうにもならない
〇行動をほめると、行動を変えれば、結果に影響を及ぼすことができる
■練習は終わらない リーダスキルの向上について
・リーダが新しいパフォーマンスを改善しようとしてもできない
せっかく研修をうけても、習慣化していないので、スキルが定着しない
38 できているかどうか観察する
スキルを切り分けて練習したあと、本番を観察し、練習した個別のスキルについてフィードバックを伝える
練習したスキルに合わせて、本番の観察に役立つツールを作る
39 本番中には教えず、思い出させる
本番中のコーチングには役立つが、本番中に教えるのは、気が散るので、逆効果だ
40 練習中に絶えず話し合う
練習中に共通のことばが定着したあと、練習した内容についてできるだけ多くの方法で話し合う
41 支援と要求のバランスをとる
練習の原則 練習は失敗しても影響のない無処罰の場であるべきである
42 成功を計測する
練習の有効性 練習でできていることを本番でもできるか
正しいことを練習しているか パフォーマンス向上に必要な練習をしているか
著:ダグ・レモフ
著:エリカ・ウールウェイ
著:ケイティ・イェッツイ
紙版
日経ビジネス人文庫 B れ-1-1
ISBN:9784532198725
出版社:日本経済新聞出版社
判型:文庫
ページ数:400ページ
定価:850円(本体)
発売日:2018年09月03日第1刷 -
Posted by ブクログ
やっと読み終わりました。
読み終えるのになかなか骨の折れる本ですσ^_^;
「練習でパーフェクトになるのではない」
「練習でパーマネントになるのだ」
練習はあくまでも実践の一部を切り出して行うので完璧になることはないと思います。
ただ反復練習を繰り返すことで練習で身につけたことが自然と出るようになります。
「練習→上達」
やらないと上手くならないです。
単なる繰り返しではなく本物の練習を行えているかどうか。
問題は上達しているかどうかを見るとわかります。
「意図的に上達するための反復練習」
実戦練習とは違う反復練習を繰り返すことで身につくことがたくさんあると思います。
「成功を体感できるものにする」
「最大の価値を生む20%に集中する」
ダラダラとムダなことに力を注ぎ込んでも成功は体感できません。
不要なものを捨てる勇気も必要とのことです。
「わかるじゃなく身につくまでやる」
息を吸って吐くように無意識にできるまでやることが最終的には求められるんやと思います。
「練習の有効性」
「正しいことを練習しているか」
最終的に計測できるのは自分しかいないんやと思います。
練習の時からちゃんと考えてやることが大切やとわかる本でした。 -
Posted by ブクログ
シリコンバレーの事情通でもなかなか細部をつかめていなかったアップル社の内部事情を、丹念な取材に基づいて詳細に記した本。著者は「フォーチュン」誌の記者であり、ジャーナリスト嫌いで有名なジョブズ氏のお気に入りの記者の一人、ということらしい。本書では、数万人の社員を抱える大企業としてはとても理解できないジョブズ帝国(あるいはジョブズ教団)の内情が見事に描き出されている。本書によると、①ジョブズによって完璧に制御された組織、②徹底した秘密主義、③妥協しないで細部まで作り込まれたプロパガンダ(製品デザインと宣伝広報戦略)の3つがアップルの力の源泉だったことが分かる。やはり通常の大企業の在り様とはまるで異なっており、むしろカルト教団のドキュメンタリーを読んでいるような気分である。このようなシンプルで強くて美しい世界に君臨できることが、私にとっての究極の理想形なのだろうと思った。
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Posted by ブクログ
本書は「ポスト・ジョブズ」のアップルの組織の内部というモノをアップルに勤めたことのある人間に取材に取材を重ねて綴られたものです。その全貌を、元幹部・社員ら数十人の証言で初めて明らかにする貴重な記録。
本書は「ポスト・ジョブズ」のアップルの組織の内部というモノをアップルに勤めたことのある人間に取材に取材を重ねて綴られたものであると思います。通称「インフィニット・グループ」の中でどのようなことが行われているのか?シリコンバレーの企業のうちでももっとも独自な道を行き、大企業でありながらベンチャー企業さながらの動きのすることのあるアップル。
ジョブズからその「玉座」を譲られ、「オペレーションの魔術師」としてその手腕を発揮する新CEO・ティム・クック。彼の出自や経歴のほかにもまわりを固める幹部社員。「デザイングル」の異名をとるジョナサン・アイブ。iPhoneやiPadのOSのトップであり、またジョブズの元で一貫してキャリアを積んできたスコット・フォーストール。彼ら幹部社員の動向も注目ですが、実際にアップルに勤めたことのある人間の証言もこれまた希少で、「世界でもっともクールな製品を作る」会社で働くということはいかに過酷なことであろうかと。「宇宙に衝撃を与える」にはいったいどのような「集中」した仕事ぶりをしなければならないのかと思っただけで彼らを突き動かすものは「お金」ではないんだな、ということをつくづく感じました。
後半ではアップルを「卒業」した幹部社員。ジョン・ルビンシュタインやアビー・テバニアン。これはびっくりしたのですがトニー・ファデルもアップルを退職していたことには本当に驚きました。
「アップルのモデルは真似するべきではない」
この言葉はシリコンバレーの企業の中でまことしやかにささやかれているそうで、アップルの「卒業生」が他の業界で活躍したサンプルがあまりにも少ないという理由もあるのでしょう。しかし、ジョブズ亡き後のアップルが今後どのような変貌を遂げていくのか?その行く末を占う、という意味で本書は貴重な記録であると僕は考えております。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ■はじめに:「集中」の神話を打ち破る
難しさやストレスのない、楽しい単純作業に集中しているときに、人間は最大の幸福感を得る。
オンラインでも現実の世界でも、休憩を取りながら簡単な事をして心をさまよわせていると、希少な認知リソースが補充され、リソースが増えれば集中力も生産性も上がる
不眠不休で生産性を追求できる技術を手に入れた今、もっと効率よく時間を使うべきだという声をよく耳にする。しかし私は、自分の人生経験と研究を通じて別の結論に達した。そうではなくて、私たちはむしろ「最大の幸福を実現する方法」を考えるべきなのだ。生産性の最大化のために生活を変えるという議論を、精神のバランスがとれるように生活を変えるという方向に切り替えていかなければならない。
デバイスを使う時の目標は、精神的なリソースの貯えを維持し、最終的に今より幸福感を高める事であるべきだ。そうすれば、長期的な仕事の生産性も高まるだろう。
■第1章:限りある認知リソース
50年にわたる研究の成果として広く受け入れられた心理学の考え方がある。私たちの精神には集中や認知リソースの汎用的なたくわえがあるというものだ。
複数の異なるタスクの間で集中を切り替えていると、1つのタスクの内的表象を次のタスクの内的表象へと再設定しなければならない。心理学者スティーブン・もんセルのいう「心のギアチェンジ」だ。こうした表象は「スキーマ」と呼ばれる。簡単に言えば、ある活動の行動パターンを記した台本のようなものだ。私たちは心の中のスキーマを用いて周りの世界を解釈し、坑道を計画している。
私たちはこの動的集中をうまく使いこなせておらず、このままでは様々なストレスや疲れ、成績低下が生じ、燃え尽き症候群にもなりかねない。なぜなら、素早い集中の切り替えが認知リソースを消費し、枯渇させてしまうからだ。
■第2章:集中をめぐる争い
集中に関する神経作用(集中を管理する脳内のメカニズム)の研究で、行動を抑える認知的制御を長時間続けると、徐々に衝動的な選択をしやすくなることが分かった
どんな行動においても心の中の目標(例えば報告書を描く)に従おうとするが、ソーシャルメディアの通知などの外部からの影響や、場合によってはクロスワードパズルを完成させたいというような内なる衝動に屈してしまう。このように気が散るものに意識が向かってしまうのは、おそらく人間のシンカの結果であり、環境内に潜む危険に柔軟に対応するためなのだ。
ある行動を選ぶときに、その行動の勝ちを見誤るのが「フレーミングエラー」だ。例えば、新聞の日曜版のクロスワードパズルを解けばいい息抜きになると思ってやってみても、達成できずにストレスを感じるだけかもしれない。
「フレーミングエラー」は、ある行動にかかる時間を読み間違えた時にも生じる。ほとんどの人は時間の見積もりが苦手だ。
「週間の鎖は感じる時には弱いが、断ち切るときには途方もなく強い」
ソーシャルメディアは息抜きや他社とのつながり、仕事や私生活の目標の支援に使うのが望ましい。しかし、ここでもふれーみぐエラーが生じやすい。例えば、私たちはFacebookで親密な人間関係を築くことができると過大評価しているが、実際、Facebookはそのようには設計されていない。一方、そこに費やす時間については過小評価しているかもしれない。私たちを誘い込んでサイトにとどまらせる社会的な力を見くびっているのだ。
■第3章:集中のタイプを理解する
デバイスの使用中に認知リソースのバランスを取るにはどうすればいいだろうか。それには、生まれ持ったリズムとのつながりを活用し、認知リソースの貯えを維持すると良い。1日を通して、意識的に没入から他の集中状態に切り替えるのだ。時間管理術の「ポモドーロ・テクニック」もこの体内リズムの考え方を取り入れて、1日を25分の仕事と5分の休憩で区切っている。
私たちは生産的で創造的な没入こそ理想の集中状態と考えがちだが、慣れや退屈も私たちの集中力にとっては重要で、健康や幸福に欠かせない大切な役割を果たしているのだ。
単純で浅い集中、場合によっては上の空の状態も有意義であるという教えは、従来の考え方に反するが、たまには刺激から完全に離れてぼんやりしたり退屈したりすることも必要だ。
■第4章:マルチタスクの真実
■第5章:絶え間ない中断がもたらすもの
未完のタスクは私たちの至高の中で渦巻く。そのストレスを減らすには、未完のタスクを記憶の外に出してしまうことだ。つまり、中断したタスクに関する情報を何らかの形で心の外に記録するのだ。重要な未完のタスクについては、優先度や完成度、次の作業手順などをメモに書き残したり、ボイスメモに録音したりする。こうしたことを、中断が入った直後化、長めの休憩を取ったとき、あるいは大金前などにぜひやってみて欲しい。まずは重要なタスクで試してみても良い。何かに書き留めれば、望ましくない緊張を外部に移し替えられる。
■第6章:インターネットの普及と集中力の低下
心がさまよっている状態を示す「マインドワンダリング」は、集中が外部環境から切り離されたときに生じる。心がさまよう時、私たちは手元のタスクとは関係のないことを考える。
インターネットには自分の心のネットワークに踏み込むきっかけが無数にある。ある刺激を見たり聞いたりすることによって別の刺激に反応しやすくなることを「プライミング」と呼ぶが、認知的なプライミングでは、ある文脈や単語に触れると、記憶の中でそれと意味的なつながりがあったり、同類と考えられる概念が呼び起こされる
■第7章:AIとアルゴリズムの影響
■第8章:デジタルな交流の世界
■第9章:パーソナリティは自制にどう影響するか
何故私たちは、睡眠負債が増えるとfacebookを見たくなるのだろうか。その理由の1つは、一晩限りの睡眠負債はそれほど影響しないが、質の良い睡眠をとれない状況が長く続いて睡眠負債が蓄積すると、日々の集中リソースが失われるからだ。リソースが減ると自制能力が衰え、Facebookなどのソーシャルメディアにアクセスしたくなる衝動を抑えられなくなる。
■第10章:デバイスは幸福感を下げるのか
著作家のニコルソン。ベイカーは、彼のいう「明るい時間の仕事」をスケジュールに組み込んでいる。これはメモのタイピングやインタビューの文字お越しなど、認知的な欲求の高くない仕事の事だ。
単純な活動には緊張を解くというプラスの面もあるのだ。
■第11章:メディアによる集中の条件付け
テレビの視聴時間が長い子供ほど、青年期に注意散漫などの問題を抱えやすいことが分かった。素早い画面の切り替えにさらされると、長く集中して何かを見続けることが困難になるのだ。
■第12章:自由意志、主体性、集中
私たちは、集中に影響を与える環境や状況を認識し、自分の欲望のコントロールはできないまでも、坑道をコントロールすることはできる。
■第13章:「主体性」の力で生活リズムを整える
自分の集中力をコントロールできるようになるためには、まず、バンデューラの主体性の第一の特徴である「意図性」を学ぶことから始めよう。坑道のメタ認識の仕方を学ぶことで、集中と行動を意識のレベルに引き上げ、より糸的に選択する強力なテクニックを習得できる。
メタ認識とは、自分が経験していることをリアルタイムで知ることだ。例えば、仕事中に画面を切り替えてニューヨーク・タイムズの記事を読むという選択を意識する、というように、自分の体験をオンタイムで知る事である。逆に、TikTokを見ているうちに時間がたつのを忘れたり、インターネットから抜け出せなくなったりするのは、自分の行動をメタ認識できていない証拠だ。
メタ認識を用いると、自分の集中を受動的なものから能動的なものに切り替えることができる。
マインドフルネス。
メタ認識気を習得することは、筋肉を鍛えるようなものだ。最初は立ち止まって自問する事を忘れても、練習を重ねるほど自然にできるようになる。例えば、自分への簡単な質問を書き出して、不戦に書いて見えるところに貼っておくことから始めても良い。行動のメタ認識がうまくなれば、それだけ意識的な行動がとれるようになる。
自分の集中のピーク時間を知り、集中を必要とする仕事に、その時間を当てる。
ピーク時間にはメールを開かない事。貴重な認知リソースはもっと重要な仕事に使った方が良い。
クロノタイプ
■第14章:デジタル時代の集中力を育む
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Posted by ブクログ
ネタバレハトマメ(鳩に豆鉄砲)なフレーズ
「ヒューマン・ハッキングの基本原則。望みのものを手に入れるために相手に影響を与えたいなら、共感力を磨くこと。自分の考えから離れて、相手が考えていることを想像し、相手の要望や信念や感情を尊重して、それらに添ったつき合いをすることを習慣にしよう」
「誠実さこそ人間関係の鍵とコメディアンのリチャード・ジェニは言った。誠実そうに見せかけることができたら、こっちのものだ。相手に影響を及ぼして望みのものを手に入れるには、もっともらしく説得力のある背景設定を考えて、会話で要求し、その設定に添った役柄をミスなく演じると効果絶大だ、言い換えれば、ターゲットに脅威を与えず、好意すら抱かせるやりとりをする方法を、最初から考えておくということだ」
「背景設定とは、目的達成の可能性を高めるために、会話の状況やきっかけを作り出すことだ。すなわち、人とある種のやりとりをする正当な理由、説明、あるいは言い訳を示すことである」 -
Posted by ブクログ
老化のメカニズムも分かりやすかったし、それぞれの老化要因に対する科学のアプローチを知ることができた。
結論、道半ば、というか著者が提唱する生物老年学はまだ始まったばかりで課題は多いなと思った。人体は複雑系で、老化を部分的に遅らせたりすることができたとしても、体全部が健康でずっと過ごせるようなイメージは今は湧かなかった。とはいえ、課題が多いということはいくらでも進歩の余地はあり、そういう意味で楽しみに思った。
あとは、小林武彦「生物はなぜ死ぬのか」で細胞の老化が生物進化的に最適解であると言っていたのに納得していたので、老化から被るさまざまな弊害を科学の力で治療、予防していくのは果たして人のため世のためになるのか…と考えてしまったのも正直なところある。この辺は価値観もありそう。 -
Posted by ブクログ
インサイドとついている通り、スティーブジョブズ時代のアップルがいかに凄まじい企業かを体験することができる。
本としてはジョブス亡き後のアップルについての評価を目的としていたようだが、そこまでは達成できず、むしろ揚げ足取り的に見えてしまうのがもったいないところだった。
以下、自分の理解のために。
・徹底した秘密主義は本当に社内政治をなくすのか?人に自身の業務を集中させるのか?
・全てはクパチーノで決める、というのは正しいやり方か?
・外部の利用方法は真似できるのか?
・google wayとapple way、すなわち数字の結果に聞くのか、自分たちの理を信じるのか、これは背反するものなのか何なのか -
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顧客にとって良い会社、業績の良い会社、株主にとってよい会社、経営者にとって良い会社、従業員にとって良い会社はそれぞれ同じではない。しかし利益の出ていない会社はそのどれにもなれない。一方利益が多ければそのすべてになる訳でもない。
アップルの時価総額が世界最高となった今、アップルは良い会社であるが、誰にとって良い会社なのであろうか。本書は主として従業員や経営者にとってアップルがどういう会社なのか、という点にまつわる組織や仕事の進め方、企業文化について述べている。
アップル社が従業員に求めるものは非常に単純である。スティーブジョブスが従業員に求めていたものと同義であるのがこれまでのアップルであった。それは、「ただ仕事に集中して全力を尽くせ」ということであり、それにコミットできない従業員にとってはよい会社とは言えないが、そういう従業員は居ようとしないし居られないという状況に鑑みれば、在籍している多くの従業員にとって良い会社なのだ。アップルに参加してすぐにやめることになった人間以外には、完全燃焼をした、あるいは完全燃焼を目指した達成感があるのだ。
アップルはほかの会社と違う。大会社だがほかの大会社と違う。アップルは、良い経営戦略、良い経営組織、良い企業風土を作ることに興味を持っていないし、良い運営プロセス、良いサプラインチェーン、良い経営成績などで評価されようとしていない。求めているのは、ただひとつ人々をとらえ、彼らの人生を変えるすばらしい製品を実現することだ。そしてそれにコミットする人間の集団をつくり、彼らの能力をすべて発揮させようとしているだけである。またそこで働く人たちもワークライフバランスなど求めていないし、仕事のやりがい、人生の充実なども求めていない。
革新的なものを生み出す企業組織や企業風土の答えをアップルの組織や仕事のやりかたに求める態度はそもそも間違っている。方法論が成果を決めるのではない。人の動きが成果を産むのである。
アップルは一見ファブレスであるので、製品コンセプトとデザインに特化した水平分業型企業と思う人が多いだろうがその理解は間違っている。アップルはハード、ソフト、サービス、広告宣伝、調達、製造、販売、業務システム、すべてを統合したどろどろに泥臭い擦り合わせ企業である。オペレーションのすべてを仕切り、細かく決め、徹底して運用している。だからまねできないのである。
コンセプトだけなら多くの人が同じことを考えることはできるし、できていた。むしろアップルの実現した製品のコンセプトは100%オリジナルとは言えないものばかりだ。
では結果を出す人の動きとはどのようなものか、それをAppleとJobsの歴史から学べるのだが、多くの人は目が曇っているためそれを学ぶことができない。差別化力とはコンセプトや発想力や技術力や経営戦略などではないのだ。「コンセプトは生み出していた、iPadよりずっと前にソニーもAirBoardを作っていたのに」と言う人には何もわかっていないのだ。
みんな、特に日本の有識者は、良く言われるFoxconとの関係に固定観念で眼がくらんで(その関係さえも誤解して)見えなくなっているだけで、思い返せば創業のころからアップルの特徴はハードとソフト両方を開発していることであった。そしてハード、ソフト以外のところで長足の進歩を遂げたのが、今世紀のアップルだ。そして実はその製造ですらすべてをコントロールしているといってもよい。もちろん各機能のコントロールには強弱や巧拙の差はあるが、それは何の問題にもならない。(これまでの)アップルの目的は完璧な経営でも運営でもない、ただただ気の済むまで仕切って徹底することだからだ。(そして永久に気が済むことは無い。)
アップルには社内に(ほとんど)「委員会」がなく「DRI (Direct Responsible Individual」に責任を負わせる固有名詞の仕事をしている。
アップルは締め切り重視でDRIは必死に締め切りを守ろうとするが、それだけに日程には十分余裕がある。無理な日程に向かって無鉄砲に突き進み結局遅れても、頑張ったことや、頑張った姿勢で評価されてしまうような無責任な組織とは異なる。姿勢や格好ではなく、すべてのエネルギーを絞り尽くして注ぎ込んだ「結果」をもとめているからだ。
アップルの製品は少なく、すべてがシンプルである。これだけの企業規模をこれだけの製品で維持している会社は少ない。スティーブジョブスが一人で考えられることしか進まないという意味で、それはボトルネックだったかもしれないが、みんながてんでに、良さそうに見えることを、うまくいっているようにみせかけるようになることを防いでいた面も強いだろう。アップルは全力で完璧を求めたらあれもこれもできないことがわかっているのである。
今の世の中では非常に変わった会社であるから、純血主義になっている部分もある。アップルの幹部がアップルの外でうまくやれるかどうか、本書にはその点についての分析もあり興味深い。
アップルの内部はベールに包まれていて、組織や仕事のやり方は秘密である。「謎」と言われる。しかしこの本を読んでみるとあっけないくらいにはっきりわかる。(わからない人は自分がずれているのだ。)
もちろん細かい規則がどうなっているかはわからないが、そのような会社のルールがアップルを作っているのではない、アップルの組織と人をつらぬく重要な点は非常にシンプルでありそれは決して隠されていない。それは、ただひとつ、人々をとらえ、彼らの人生を変えるすばらしい製品を実現するため、それにコミットする人間の集団をつくり、彼らの能力をすべて発揮させようと制度を設計し運用しているということである。「モチベーションをあげる」のではない、「全力を尽くさせる」のである。 -
Posted by ブクログ
ジョブズが残した最大の遺産は最高の組織だったという文言に惹かれ手に取った。アップルという会社は今後経営スクールで取り上げられないと思われるほどに単純である。組織はプロダクト毎に形成され他部門の業務について他者は全く知り得ない。また、アップル外の取締役等の仕事は基本的に許されておらず徹底的に秘密主義が貫かれている。アップルはカリスマであるジョブズを失い現実歪曲フィールドを今後失っていってしまうかもしれない。ゆえに今までの強気な姿勢で顧客を洗脳し、ビジネスパートナーを巻き込むことが不可能になるかもしれない。しかしながら、ジョブズの死を期に更なる飛躍を遂げる可能性があると本書では述べられている。現にクックCEOになってから過去最高の株価を更新している。また、株主への現金還元など新たな仕組み等これまでになかった施策を講じてきている。ジョブズがどうするか考えようではなくなりジョブズ+アルファの文化が形成されようとしているようだ。これもアップル大学やトップ100によるリーダー育成プログラムの賜物だろう。今後カリスマを失ったアップルがどのようの軌跡を描いていくのか楽しみである。