神田由布子のレビュー一覧
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アメリカの黒人差別がどれだけ酷いものかがわかる。
生まれながらに蚊帳の外に追いやられ、自由がほとんどなかった時代。
暴力や殺人が当たり前、警察は見て見ぬふり。
警察が見て見ぬ振りとか意味あるのか?
当時の話を聞いてるとただの給料泥棒にしか感じない。
それが親子代々に受け継がれていく。
というか、なにが「普通」かわからない。心から。
それだけ当時は黒人差別が酷かった。近年も人種差別に関する運動は過激になっている。
パトリックがミシェル・クオと本を通じて成長していく姿に感動しました。実話なので、リアルに、鮮明に感情や情景が思い浮かびました。
私自身も今年に入って読書をたくさんするようにな -
Posted by ブクログ
著者・ミシェルは米国生まれの台湾系アメリカ人。両親が台湾からの移民である。ハーバード大学を卒業後、南部アーカンソー州の学校で英語を教える。その学校は公立学校だが、州内で最低のレベルの学校だった。生徒は全員黒人で、卒業できる生徒はわずかしかいなかった。そこでパトリックと出会う。学校をさぼりがちなパトリックだったが、才能を表す。周囲の生徒からも一目置かれるようになる。だが、ミシェルが学校を辞め弁護士資格の勉強をしているとき、パトリックが友人を殺し刑務所に入っていることを知る。面会に行ったミシェルは、パトリックの学力的な変わりようにショックを受け、毎日のように面会に行き二人きりの読書会をする。
米 -
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私は恥ずかしながらアメリカの歴史を知らない。白人の黒人への差別問題もなんとなく学生の頃に授業で触れた程度で詳しくは知らなかった。
アジア人への差別問題も、耳にすることはあっても経験もないため実感は持てないのが現実だ。
アメリカに対しては、世の中の雰囲気的にもどこか「憧れるべき国」だという印象があって、このことと繋がらないこともあるだろう。
この本を読んで1番よかったと思えるのは、今でも根付いているこの問題は、私たちが「差別はよくないよね」「差別はやめよう」と言って通じるほど単純な問題ではないのかもしれない…と言うことに気付いたことだ。
作者のミシェル・クオは台湾系のアメリカ人。その説明だけ -
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Posted by ブクログ
人々の目を引くセンセーショナルなニュースが強調されるため世界はどんどん悪くなり希望が少ないと勘違いしてしまうが、派手なニュースにはならないゆっくりとした改善や良い行いが着実に進んでいて、世界には希望がしっかりとある。
人は優しく、助け合うことができ、創造性のある存在である。
そして、政治への参加もかつてないほど多くの人に可能となっている。民主主義の普及率も史上最高である。
深刻な地球環境の問題に対しても、温室効果ガスの排出を削減する技術や、風力や太陽光などのクリーンなエネルギーや、電気事業者や、水素エネルギーを活用するためのインフラ整備と技術開発が確かに進んでいて希望が持てる。
医療へのアクセ -
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悪いニュースばかり展開される社会で希望の溢れる事柄を集めた一冊。
政治、環境、医療、人権など誰1人残さない
ために希望的な動きや前に進むために自分たちがどんな行動をしていけばいいかが書かれており参考になりました。
よくないことに影響を受けやすい私たちの習性を踏まえたうえで身体障害者や女性などが政治の世界に入り意見を言えるようになってきていることや自分の声を上げることや伝えることが大切であることや今ある環境を守るためにもっと勉強することや行動を変えること、医療や衛生についても誰かが手を差し伸べ途上国の環境も改善していることなどいいニュースが世の中には溢れていることを知ることができました。
フ -
Posted by ブクログ
小学校高学年以上の夏休みの宿題にピッタリの一冊。子供版ファクトフルネスといった印象を受けました。ニュースには世界の紛争などネガティブなニュースが毎日溢れています。そういう情報を浴びていると「世界って悪くなっているのかな」と思わされたりします。でも実は悪いことばかりじゃないということを感じられる一冊です。
●クリックベイト
この言葉を子供の頃から知っているのといないのでは世の中を見る目がかなり変わってくるのではと思います。ニュース会社と言ってもクリックされてなんぼなんです。
●アートと文化が今ほど身近な時代はない
アートと言うと絵画のイメージですが映画や小説やゲームもアートの一部とすると納得 -
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著者とかつての教え子パトリックが「読書」を通して、他社理解、自己理解を深めていく記録である。
著者が文中において引用される文献から、彼女の膨大な読書量や知力が垣間見れる。また、強い信念と行動力には頭が下がるが、彼女を突き動かしているものは、アジア系アメリカ人という出自にヒントがある。
黒人差別だけでなく、黄色人種の差別もさらりと触れており、アメリカにおける人種差別の根深い問題を軸に、著者は他者理解の難しさ、理想と現実のギャップを綺麗事を並べることなく、素直に語っている。
唯一救われるのは、静かな環境とたくさんの本、大人の少しの導きがあれば知的成長は誰にでも約束されるということを証明してく