神田由布子のレビュー一覧

  • それでも、世界はよくなっている

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    耳に入ってくるのは悪いニュースの方が圧倒的に多い

    民主主義社会に暮らす人の数が今ほど多い時代はない

    2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすると約束している国は75カ国以上
    中国は2060年までに
    インドは火力発電よりも太陽光発電にお金をかけている
    2050年までに世界の車の半分は電気自動車になるとの調査もある

    ワクチン接種を受ける子どもは、1980年は20%、2020年は86%に
    天然痘は3000年間も蔓延して何億人もの人の命を奪ったが、1796年にワクチンができて1980年には根絶した
    WHOとユニセフによると2000年以降18億人が水道などの飲み水を利用できるようになった

    1日に1.9ドルが貧困ラインと設定されているが、1990年と2022年では半分以上減っている、10億人くらい

    この数十年で、
    学校に通う女子が増えた
    幼くして結婚させられる女子が減った
    投票権を持つ女性が増えた
    政治家や管理職の女性が増えた
    女性であることを理由にした差別を禁じる法律が増えた

    人間はすでにかなり進歩している
    世の中にはグッドニュースが溢れている
    人間はほんとうはよい生き物である
    世界は捨てたものではじゃない
    人間は捨てたものではじゃない
    希望はある

    ただ手直しや改革が必要なものもある
    私たちには手直しの一部を担う自由と、これまで手直ししてきた実績がある

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    2026年08月04日
  • ドリーミング・ザ・ビートルズ:世界を魅了した不滅のバンドの物語

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    ビートルズ愛に満ち満ちたビートルズ賛歌。
    読んでて気持ちよくなってくる。
    どちらかと言えばジョン寄り。
    初めて買った洋楽シングルは「愛しのヘレン」
    初めて買った洋楽LPは「シェイブドフィッシュ」
    私はどっちが好きなんだろ。
    2人とも好きかなー。オススメです。

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    2026年04月24日
  • 権力は噓をつく――ベトナム戦争の真実を暴いた男

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    多くは映画で知っていたことだが、ニクソンが大統領選で有利になるよう南ベトナム政府に戦争継続の裏工作をしていたことや、主人公を貶めるためにした工作がウォーターゲート事件につながったことなど初耳のことも多く、面白かった

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    2025年11月17日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    ミシェルと、彼女が課した「本を読む」という課題に真摯に取り組んだパトリックとの間に実際に起きた出来事を描いた本書は、読書を通じて人はここまで変容し得るのか、思考はこれほどまでに転換し得るのかと、強い印象を残す内容であった。
    同時に、ミシェルのパトリックへの深いまなざしと、パトリック自身の変わりたいという揺るぎない意志にも心を動かされるものがあった。
    一方で、他者が介在できる範囲には限界があり、最終的には本人の意思に委ねられるという、社会の現実の一端を突きつけられたようにも感じた。

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    2025年09月28日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    数年に一度しか出会えないであろう素晴らしい本だった。読みながら学び、考え、文学を味わうことができる。

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    2025年02月12日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    図らずも殺人を犯した黒人少年と、
    中国系アメリカ人女性教師の、
    2人だけの読書会。

    今年No.1だった。
    読み終わり高揚感のせいでやや壮大な気持ちになってるが、まさに人間讃歌。そして教師という職業の神聖さにも感動した。

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    2023年10月06日
  • それでも、世界はよくなっている

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    「闘うに値する」と信じることのできる希望を持つ本。

    二酸化炭素の排出量を減らすのには、ガーデニングがガチで効果があるらしい。

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    2023年04月16日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    いろいろなことが詰まりすぎていて、何を書いていいのかわからない。
    ヘレナの学校での出来事、パトリックとの出会い、作者がセレナを去った翌年のパトリックの殺人、拘置所のパトリックとの読書会。どこをとっても一つ一つが重く暗く美しく尊い。
    作者自身の個人的な事情、家庭状況も書かれている。作者の心の声も事細かに記され、ここまで丁寧に詳しく赤裸々に教えてくれなくてもと思いつつ、作者自身の人間的な魅力に惹かれていく。
    特に最後に「もし自分がデルタに残っていたなら」というのが、わざわざ書かれているのが、私にはとてもうれしかった。「もしあの時こうしてたなら」というのはおそらく誰にでもあるのではないか。私などはあえて考えない。わざと振り返らない。振り返ることを禁じる。なんか負けてしまうような気がして。でも本当はその妄想に浸りたい。このような優れた人でも、そのようなことを考えるのか最後まで、と思うと個人的にすごく安心した。
    人と人との出会い、読書の素晴らしさを深く感じさせてくれた。
    こんな感想では全然足りない濃い内容の本であった。
    高橋源一郎さんの「飛ぶ教室」で紹介されていて手に取ることになったが、たくさんの人に読まれるといいなと思う。

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    2023年03月11日
  • それでも、世界はよくなっている

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    ファクトフルネスと似ているな、と思いましたが、こちらの本が2022年出版なので、5年新しい。
    子どもや若者向けに書かれたものでした。

    内容は決して楽観的ではありませんが、希望はあるということを、説得力を持って語ってくれます。

    私も何か小さなアクションを起こしたい、と思える本です。何か自分にもできそうな気がしてくる。
    多くの人が、真剣に、前向きに取り組んでいる。私も、希望を捨てずに行動しなければ。

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    2023年01月14日
  • それでも、世界はよくなっている

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    フェイクニュースだけではなく、様々な差別あるいは環境保護や現在のあらゆることについてどのように改善されてきているか、について書かれている。
     子供向けであるが、わかりやすいので読んでみると自分ができることが明らかになろう。

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    2022年07月25日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    台湾系アメリカ人、家族の期待に応えて勉強して大学進学し、後に司法試験を受け、「成功」している立場の著者が、黒人の権利獲得運動に共感することで、出口のない貧困地域で教員の経験をし、そこで出会った人との深い交流を通して綴ったルポルタージュ

    家族の期待に応えなければいけない、というアジア系特有(?)の息苦しさと、自分が善と信じることをしたい、でもそれは本当に善いことなのか、という葛藤

    言葉を信じ、教育によって表現することを学べば、世界は言葉によって開かれるということ

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    2022年07月19日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    丸の内の丸善でノンフィクションの特集の本棚に置いてあった。

    初めは気づかなかったが、「パトリックと本を読む」というタイトルが目に入った。読書会に関する本かなと思い、手に取って帯に書いてある「自己発見と他者理解」という言葉に惹かれた。

    それは自分にとっての本を読むという行為、読書会をしていて思う、その本質を言い表しているような気がしたからだ。
    買って一週間もたたずに読んでしまった。

    本書のあらすじとしては、アジア系アメリカ人の作者が大学時代にボランティアとして黒人差別とその抵抗運動が激しかったデルタ地域に赴く。
    しかし、今はそのような名残もなく貧困と諦めが蔓延している学校で、彼女は教師として学生と本や詩を通じて向き合う。
    その後、司法試験のためにこの地を離れ、弁護士のインターンを目前に再びこのデルタ地域に戻る。教え子はかつての輝きを失った姿として現れる、というものだ。

    作者の読書に関する一連の文章がとても良かった。
    「パトリックと本を読んでいたとき、彼がまるで初めて出会った、私が理解し始めたばかりの人のように思える瞬間が何度もあった。その一瞬一瞬、私たちのあいだには、不思議な、根本的な、ありそうにもない平等さがあるように思えた。本を読めばたとえつかのまだろうと、人は予測を超えた存在になれる。それが読書の力だ。本を読んでいるとき、その人は別のだれかかが『こういうタイプ』と決めつけることのできる人間ではなく、あらかじめ規定されていない素のままの人になっている」(342ページ)
    このような気づきや丁寧な自己の描写が繰り返し、重複しつつも進んで行く。
    自分と他者を見つめる中からアメリカのある地方の歴史、公民権運動の過程、司法制度等様々な環境を描写していく。

    言葉が連なってできる文章が本という形態をとる事によって、または詩という形態をとる事によって、その形態が何を引き起こしうるのかという事の一つの事例でもあるように思う。

    立場や認知の異なる人々を乗り越えて同じ景色を見るという現象が起きている。
    そういう事を自分も目の前で見ているようだった。それは次の瞬間には揺らいでしまうものだったりもするけれども。

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    2021年09月12日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    ーむしろ私は信じなくてはならないのだ。
    あるとき、ある場所でふたりの人間が互いに
    大きな影響を与えあえるということを。

    そう、信じなければいけない。
    それこそが、世界を変える。
    いや、それしか世界を変える方法はない。

    そう思える希望の本。

    アメリカの最下層に生きるパトリック。
    救おうとする作者。
    ブルデューの「ディスタンクシオン」によれば、人生は、置かれている環境によってほぼ決まっている。
    であるならば、一介の教師が生徒を救うことはできないのか?
    置かれた環境に抗って、抜け出せる程の影響を与えることはできないのか?
    この本を読むと、たった一人の生徒を、一生かけてケアしても、救うことは難しいと分かる。
    たった一人を、だ。
    一生かけても、だ。

    それでも、信じて行動する。
    それしかないのだ。
    たった一人の隣人を救おうとすることの尊さを感じた、そんな忘れ得ない読者体験だった。

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    2021年01月30日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    とても静かで美しい文章。ひとつひとつの文が、撒いた水が土に染み込むように、身体に入ってくるようだった。

    黒人の歴史が横糸となり、自身の将来への希望と不安、家族等との関係を交えた選択が縦糸となって織られていく。そこへパトリックの物語が絡んで立体的な織物となり、時には調和し、時には解れ、ひとつの作品になっていった。

    著者が多くの本を読んでいたこと、とくに詩に親しんでいたことが、そういった文章に表れているのだと思う。

    目に浮かぶのは、子供たちと車でミシシッピ川にかかるヘレナ橋を渡る場面。大きな川を越えることは、将来への明るい希望を表しているようでもあり、一方で立ちはだかるとてもとても大きな困難を表しているようにも感じた。
    車内に満ちる静寂は、純粋に感じる川の大きさと美しさ、抑圧からの開放、そして心の奥底にある、将来訪れるであろう抑圧に対する達観なのではないか。

    アーカンソー州を例として、黒人のおかれた状況はとても厳しい。小学生にして、将来を諦める状況をしり、諦めてしまわざるを得ない描写は、読んでいて辛い。それでも少しだけでも希望はたしかにある。いくつかの芽はある。
    私自身は大きなことはできないけれど、できることをやっていかなければ、と思う。

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    2020年08月28日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    「参考文献」ページに書かれている「アーカンソー州の子どもと家族を守る会」の情報によると、2013年の時点でも、黒人生徒が校内謹慎処分を受ける頻度は白人生徒の約3倍、校外謹慎処分に至っては5倍以上、黒人生徒が体罰を受ける頻度も2倍。
    警官によって男性が殺害された件をきっかけに、アメリカで大きな抗議行動が起きているが、その背景を垣間見ることができる貴重な本。差別はアンクルトムや、キング牧師の時代とは形を変えて、多くの黒人の前に立ちふさがっている。アジア系から視点で書かれているこの本は入門編として最適。また、学ぶこと、本を読むこと、立場を越えて人と人がつながること、そうした大切さも教えてくれる。

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    2020年07月11日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    罪を犯してしまった黒人の少年と、元教師の歩んだ道のり。
    拘置所での面会時に重ねられる授業。
    少しずつ着実に学びを深める少年。
    黒人人種差別問題についての記述も多く、その置かれる状況も奥行きを持って知る事ができる。

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    2020年06月21日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    時代小説は、私にとってよく知った友人みたいなものだ。

    スルスルと流れるように入ってくる文章は

    「読む」行為そのものが楽しい。



    けれど、時折好きか嫌いかわからない「読み物」も

    必要なのだ。

    偶然の出会いの中から、時に後々まで印象に残る

    大切な本当の出会いがある。



    この本は、まさしくそうだ。



    初めての執筆となったミシェル・クオは

    台湾からやってきた移民の夫婦の娘。



    夫婦は、それこそ働きに働いて娘に教育を授けた。

    英語もわからず、資格もないまま台湾から移住した夫婦には

    一生懸命働き、後ろ指刺されない生活こそが

    まるで教義のように第一であった。



    そんなミシェルはハーバード大を卒業し、のちに

    ロースクールも卒業する才媛。



    少女の頃から本が大好きだったミシェルは

    ミシシッピ州アーカンソーの片田舎、

    そう黒人にとって未来が見えない地域へ行くことにした。

    両親の希望とは違った決定だった。



    そこで黒人の生活、そこに至った歴史が

    昔のことではなく今のその瞬間にも

    延々を続いていることを気づく。



    黒人ばかりの、それも他で問題があった生徒が流れ着く学校。

    そこで、パトリックという少年と出会う。









    アメリカでは、今黒人が警官に殺された事件が

    大きなムーブメントになっている。

    日本にいてはわからない根深い問題の大きさ、深さ

    まさしく、この本はそれを描いている。



    字体が少々小さめで、読みにくさも否めないが

    我慢して4分の1ほどを読み進めれば

    あなたは、もう途中で放り投げないだろう。



    機会があれば、ぜひ読んでいただきたい1冊。

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    2020年06月10日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    よかった。貧困と犯罪の世界からどうやったら抜け出せるのか、抜け出すことは可能なのか…などと思いながら読んでいたが、中ほどからは、それよりもパトリックの豊かな読みに驚かされ嬉しくなり、読書の純粋な歓びを再確認することとなった。難を言えば、パトリックの状況は解決されたわけではないし、ここまで献身的な著者の関わりも例外的かとは思うけれど、なんにせよ、パトリックが詩を朗読したり詩を作ったりしていくシーンには幸福感と言っていいものがある。

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    2020年05月19日
  • ドリーミング・ザ・ビートルズ:世界を魅了した不滅のバンドの物語

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    書評記事をきっかけに読む。
    作者は音楽誌のコラムニスト。
    ビートルズは中学のリスニング授業で取り上げられてから、折に触れて聞くようになったがこういった本を読んでから改めて聞くとまた違った感じがする。

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    2026年04月10日
  • パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会

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    心理的安全性、静寂。この2つが如何に大切なのかを、パトリックを通じて改めて確認した。その先に本が、もしくは、そこに本があることによって何が導かれるのか。
    千差万別だろうが、ポジティブな世界に一歩歩める気がしてならない。

    後半はパトリックを通じて、気付く。

    刑務所であっても、日々の先生との読書と本を通じたやり取りによって、心の内にある思いを言語化できる、思いに気付く、言語化する人に伝えることによって心が整理される。
    ただし、習慣化されたようで、それが途切れると環境によっては以前の状態に戻る。それは読めない書けないことに始まり、伝えられない、人の話がわからない質問できない、ということ。

    自分の言葉をもつということは、自由を得ることだと著者は言っているけれど、私にとっては選択肢が増えることだと常々思う。

    パトリックの文才の素晴らしさ。心の豊かさ。それも、言葉があってこそわかったこと。

    のめり込むような本ではなかったけれど、パトリックがとても気にかかるし、南部の都市部ではない地域の閉塞感に気が滅入る。アメリカよ、他国よりまずは自国をどうにかしろと思うが、それも無邪気な、気付こうともしない人々、自分の特権保持にばかり敏感な人ばかりになった結果が今のアメリカなのだろうか。

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    2026年01月18日