鶴見太郎のレビュー一覧
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ネタバレユダヤ3000年の歴史。
途方もない、永い時間、その軌跡を終えるだけでも本当に神秘的で筆舌に尽くし難い経験だと感じた。
遥か昔の古代からこの地球に人間が生きていることを、知ってはいたけど体感として知らしめられた、そんな読書体験だった。
実際の中身のところでいくと、ユダヤ人に対する見方が変わった。良い悪いではなく、史実を知ることができた。
特にユダヤ人迫害の歴史は、ヨーロッパ大陸が地続きであるというところをベースに、ユダヤ教の根本である律法主義や、時代、外的環境、様々出来事が複雑にか絡み合い今日に至るんだなと。
でもとにかく、国を豊かにするためにユダヤ人を利用して、ユダヤ人側もそれを逆手に -
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ユダヤの歴史を起源から現代まで一気に読める。著者があとがきの中で、各時代の専門家がいる中で、通史を本にするのは不遜という言葉で謙遜していたのが印象的だった。パレスチナ問題のニュースはいつも歯切れが悪いというか、複雑ですから…というトーンがつきまとう。確かに新書1冊の通読にも苦労しましたし、多分大して理解できていない。
いつの時代も、1つの国に含まれる土地と住民は、その国の中で階層に分かれていて、緊張や対立を含んでいるものの国としての秩序は保たれている限り国家として存続している。ユダヤ人はその中でうまく渡っていたからこそ、対立が顕在化する時代の変換点に激しい攻撃を受ける。立場が異なる2者でも和解 -
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まえがきに「世界史未履修でも通読できる」と書いてあるけど、履修してから読んだほうが絶対面白い。むしろ、高校世界史Bの補完、「もう一つの世界史」のような側面があると思う。世界史好きからすると、「人類史全てを語る」世界史のダイナミックさにもう一度触れているようで、たのしい。
・イスラームとユダヤ教が非常に似ていることを確認。C教と違って両者とも聖職者は不在で、法学者が偉い。バグダードでウラマーとラビがアラビア語で議論してたって。
・マイモニデスとスピノザが一つの軸で語られてるのめちゃめちゃ気持ちいい
・アシュケナジームとスファラディームの通史を完全に押さえられるから素敵。大航海時代のアムステルダム -
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複雑に捻れている現在のイスラエル周りのこと、少しでも知りたいなと思って手に取りました。
情報の密度がとても濃い文章で、頭から煙を出しながら必死に文字を追いました。
元々の世界史、地理の知識が乏しいのであまり理解はできていませんが、一応通して読んで良かったなと思っています。
意図なくキリスト教系の大学に進学し、必修だったためキリスト教に関する授業を受けました。
その中で安息日の労働はみなさんが考えてるのと違って、電球のスイッチオフとかもそうなんですよと話されたのがとても印象に残っていて、大学の講義以来その話を見る機会となり、読みながら興奮しました。ほんとだ!と。
ユダヤ教、キリスト教、イスラ -
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3,000年にわたるユダヤ人の通史。ローマ帝国やオスマン帝国、ロシア帝国、イギリス帝国など歴史の強者に翻弄されてきた歴史がよくわかる。
ホロコーストは必ずしもナチス・ドイツによるものだけではなかったこと、当たり前のことながらユダヤ人は必ずしも一枚岩ではないこと、アメリカとイスラエルは当初から蜜月ではなかったことなど新たに気付かされることも多い。
そして最も印象に残ったのは同化の難しさだ。為政者が融和的であっても市井では不満が歪みとしてたまり民族対立に至ることもあるし、融和が進むかと思うタイミングで民族主義が過激化することもある。歴史はどうやら融和と対立のグラデーションを行ったり来たりするよ -
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なかなか読み応えがある新書で、途中から国家とか民族という概念を考えさせられた。
イスラエル建国は西欧キリスト教社会の免罪符でもあり、厄介払いの側面もあるという指摘はなるほどだ。しかも欧州から見れば『遅れている』アジアに建国され、痛みを直接感じるものでもなかった。
現在のイスラエルの国家体制は、エスニック・デモクラシーというよりも、エスノクラシー(特定の民族による独裁体制)という意見を紹介している。ユダヤ人の文化が自生するためには、人口的な多数派の国家が必要で、多少の民主主義の制限は仕方ないと考えているのが、基底にあるらしい。
著者は、ヒステリックにも見えるイスラエルのナショナリズムを『犠牲者意 -
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本書は歴史的にあまり着目されてこなかったロシア・シオニズムの成り立ちと特質に光を当てるものだが、その焦点は西欧・アメリカ・更には現代イスラエルにまで届く骨太な論考だった。
主な個人的発見としては以下。
・ナリョナリズムの大家や社会学者にユダヤ人が多いこと。これは間接的にユダヤ人のアイデンティティが影響しているものと推察できる。
・シオニズムはむしろディアスポラの中で他民族と対等にふるまいたいための手段と捉えられている向きが強く、パレスチナに行くことが全てではない
・ヨーロッパの東西、政治・社会・文化に対する捉え方の違いから、シオニストと言っても多数の派閥が存在していた
読みながらアリソンの「 -
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「全史」と銘打った、ウクライナの歴史に纏わる本で、「上巻」の続きとなる「下巻」である。
「ウクライナの歴史」を古い時代から説き起こし、この上巻では20世紀初め頃に至る迄が綴られた「上巻」に対し、この「下巻」はそれ以降なので、扱われている期間は短い。しかしながら、本のボリュームは上下共に似たような分量になっている。
「下巻」については、20世紀初め頃の革命や内戦という様相から、戦間期や第2次大戦の頃、その後の様々なこと、更に「ウクライナ」の独立、最近の情勢と、非常に密度が濃い感じに纏まっている。概ね2020年頃迄の事柄が綴られる。
「下巻」の末尾には、「上巻」の部分も含めて、ウクライナの歴史に纏 -
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古い時代から最近に至る迄の経過、挿話を扱う「全史」ということで綴られた本の「上巻」である。
「ウクライナの歴史」を古い時代から説き起こし、この上巻では20世紀初め頃に至る迄の事柄が綴られる。
本書はソ連産れで、ウクライナで学位を得て研究教育活動に従事し、現在は米国で活動している「ウクライナ史」研究者が綴ったモノということになる。
本書は物語風で読み易くなっているとも思う。かなり古い時代から、興味深い挿話が積み重ねられていると思う。注釈を参照するような面倒な感じでもなく、「ウクライナ史」というようなモノになじみが薄い人達でも普通にさっと読めるような体裁に美味く纏められている。
本書を読んでいて、 -
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昨年書評を見て購入
イスラエルのやっていることが?!?!!で
でも、むずかしそう……
本棚の薄い新書を横目で見ながら一年が過ぎてしまった
やっと読んだ
やっぱり難しかった
なんやねん、ユダヤ人!
〈ユダヤ教を信仰する民族・ユダヤ人。学問・芸術に長けた知力、富のネットワーク、ホロコーストに至る迫害、アラブ人への弾圧――。〉
〈五大陸を流浪した民族〉
〈3000年のユダヤ史を雄大なスケールで描く〉
〈受動的な犠牲者というイメージは本書によって塗り替えられる〉
なんやねん、ユダヤ人!
本当によくまとめておられると思う
著者に敬服
でもモヤモヤはまだすっきりしない
イスラエルが分からない
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世界史どころか日本史さえろくに勉強してこなかったし、今も関ヶ原の戦いがなんなのかすらわからないような人間の感想。
イスラエルとガザの争いから興味を持って読んだ。
内容を一部だって理解できたとは言えないけれど、「弱者」「被害者」「少数派」のようなユダヤ人の印象に、少しだけ奥行きが出たように思う。
また、歴史的な文脈があるにせよ、自分という個人に過去3000年に渡るユダヤ人という物語を接続して、他人を攻撃する理由にしてしまえるのは怖いことだと感じた。多かれ少なかれ誰しも「ナショナリズム」を持ってはいるのかもしれないけれど、タガの外れた様相だと思う。それが宗教の怖さだな、と言ってしまうと言い -
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国を失えば、民族は消えるのだろうか。その問いが二千年を超えて響いてくる。古代に故郷を離れ、各地に散ったユダヤ人は、信仰や律法、共同体の記憶を子へと手渡し、自らが何者であるかを守り続けた。しかし近代、その違いは排斥の理由ともなり、ホロコーストという惨禍に至る。一方、「自らの国を」という願いはシオニズムを生み、イスラエル建国へと結びついた。土地を失っても記憶は残り、やがて記憶が再び土地を求める。だが、その実現は新たな対立も生んだ。ユダヤ人の歴史は、迫害と苦難だけの物語ではない。国とは何か、故郷とは何か、そして人は何を次代へ渡すのかを、私たちに問いかけている。