岩崎育夫のレビュー一覧

  • アジア政治を見る眼 開発独裁から市民社会へ

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    この本は韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、シンガポールの5つのアジア国家について書かれている。

    この5カ国に共通するのが「国家統合」→「開発独裁」→「民主化運動」というバックグラウンドである。

    アジアを先見しようとするならば、この5カ国の背景は頭に入れておくべき。

    内容も充実しており非常にいい本だと思う。

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    2011年05月10日
  • 入門 東南アジア近現代史

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    日本史やヨーロッパ史や中国史にもちょこちょことでてくるのでわかった気になってあまり読もうとしてこなかった東南アジア史。当然知らなかったことも多く、新大陸やアフリカとの対比も興味深かった。歴史を読むときの粒度を、もっとうまくしたいと思いつつ。

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    2024年05月11日
  • 世界史の図式

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    ネタバレ

    内容的には、マクニールの時のような感動はなかった。
    巻末の引用文献集の中に次に読みたい本が何冊かあったのは良かった。

    優位勢力の考え方は著者のオリジナルではないのかもしれないが、それに基づく世界史の整理は面白かった。
    内容も各論は飛ばして、極めて概論的なことにしか触れていないので、世界史の知識が無くても問題ないし、
    知識が少ない状態で読んだなら、各時代の世界史の中心を意識できて、世界各地の歴史の連動を掴みやすい(歴史を地域と時間の二次元が複数ではなく、空間(世界的な広がり)と時間の三次元で掴める)かもしれないと思った。

    最終章の、次の優位勢力(今後の世界)については著者とは完全に意見を異に

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    2024年02月16日
  • 入門 東南アジア近現代史

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    ネタバレ

    タイトル通りの東南アジアについての近現代史をコンパクトにまとめた新書です。

    陳腐ですが、テーマは「多様性」ということでしょうか。

    EUがキリスト教という文化的価値観が通底する統一である一方、東南アジアとほぼ同義になったASEANでは、宗教(キリスト教、イスラム教、仏教、他)、民族、政治体制(軍政、独裁制、民主主義)までバラエティに富んでいることが特徴でしょう。

    とりわけ政治体制はバラエティに富んでいます。社会主義国を加盟させ、軍政であるミャンマーの軍政を迎え入れる一方、独裁的民主制?とも言われかねないシンガポールやフィリピン、内戦から復興中のカンボジアなども入っています。

    こうした政治

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    2023年01月23日
  • アジア近現代史 「世界史の誕生」以後の800年

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    【文章】
    読み易い
    【ハマり】
     ★★★・・
    【気付き】
     ★★★・・

    ・中華思想…漢人が世界の中心であり、周辺民族は文化的に劣った存在
    ・華夷思想…儒教の礼節をわきまえているどうかが、文化的な優劣を判断する基準

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    2020年03月29日
  • アジア近現代史 「世界史の誕生」以後の800年

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    概説書として優れていると思います。そういう意味で参考になりました。
    それはともかく、アジアという概念、くくりかたが何故必要なのか?、昔からその根本のところが理解できません。たとえば、インド文明圏と中国文明圏とユーラシア東南地域圏、というような区分で良いのでは?と思うのですが。

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    2020年02月24日
  • 物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年

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    シンガポールの歴史と国としての簡単な紹介がコンパクトに纏められた一冊。ネットの記事とかで、日本より圧倒的に金持ち、教育レベルが高い、等の声をよく目にしてたので気になってこのタイミングで本を読んでみました。

    で、感想ですが、やっぱり天国だけじゃないんだなと。まさに敏腕経営者が創設した毎年高利益を叩き出し続ける巨大企業そのものって印象でした。。。
    ぶっちゃけゆとりが全く感じられない。そして予想以上な超格差社会、国民個人のアイデンティティがまさに経済生産能力で評価されてる感じで、トップに逆らったら絶対救われなそう......。

    生産能力が低い僕の個人感想ですが、シンガポール、地獄っす。日本は一人

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    2019年08月18日
  • 入門 東南アジア近現代史

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    東南アジアは最近でこそ地域としての一体感を見せようとしているが、ヨーロッパなどとは背景・地域としての経験が全く異なる。ひとつの帝国にまとめられたこともないし、宗教もバラバラだ。
    そんな中で功利的な理由から纏まろうとする試みの最先端がどうなっているのか。様々なニュースの背景を理解する助けとして、今時点ではとても参考になる内容が丁度よく収められていた。

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    2019年04月27日
  • 入門 東南アジア近現代史

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    東南アジア諸国と日本との関係が述べられているのかと期待したのですが、日本との関係よりもそれぞれの国の歴史が要約されていたので、すこし物足りなく思いました。とにかく東南アジア諸国はどこも多民族国家だということが改めて分かりました。多くの民族が同じ国に住んでいるので民族間紛争がしばしば生じてきましたが、その人々に同じ国に住むという意識を持たせるには大きな労力を要するでしょう。日本はほぼ単一民族国家に近いのでその苦労はないのでしょうが、沖縄の人々はもう日本から独立したいと思ってるかも知れません。


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    2017年02月28日
  • 物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年

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    実際に訪れた国を知るのは面白い!シンガポールはひとつの会社、という表現はすごく納得。独立のきっかけは追放というのは驚き。

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    2014年11月24日
  • 物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年

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    実態がつかみにくいシンガポールについて、前半の内容からある程度とらえることができた。ただ、中盤から、後半にかけて、各指導者の話に移るとあまり頭に入らなかった。

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    2014年02月07日
  • 物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年

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    シンガポールの歴史を紹介した本。

    民主主義政治は独裁政権より非効率だという。
    現在の日本の政治などは、多分正にその非効率に蝕まれているように感じられる。

    豊かさを求めるとするならば、迂遠な方法ばかりを選んでいるのではなかろうか。
    それでも、長期的に見て、大きく誤る可能性が低いというメリットにかけているということなんだろう。

    シンガポールは、どちらかといえば、独裁的な方法を選んできたようだ。
    日本と比べ、各種条件に恵まれないために、効率的な方法を選ばざるを得ないという社会的な合意が底流にあるのだろう。

    全く違う国だということが、よくわかった。

    また、第二次世界大戦では、日本はシンガポー

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    2014年01月10日
  • アジア政治を見る眼 開発独裁から市民社会へ

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    二〇世紀後半のアジア諸国の政治を眺めると、七〇年代に始まる開発独裁の時代と、民主化運動の爆発や民主的政権交替が起こった八〇、九〇年代との対照が際立つ。
    なぜ、アジアに開発独裁政権が生まれ、その多くが八〇年代後半以降に終焉を迎えたのか。
    「市民」はどのような役割を果たしてきたのか。
    韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、シンガポールの政治と社会の構造的変容を概観し、アジア政治の今後を展望する。

    [ 目次 ]
    序章 現代アジア政治への視点
    第1章 韓国―軍事独裁から民主化へ
    第2章 台湾―国民党一党独裁から政権交替へ
    第3章 インドネシア―スハルト開発主義国家の崩壊
    第4章 マレー

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    2011年03月29日
  • アジア政治とは何か 開発・民主化・民主主義再考

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    [ 内容 ]
    アジアの大半の国は第二次世界大戦後に独立したものだが、歴史文化、民族、宗教、産業・経済など実にさまざまで、同じタイプの国は一つもない。
    しかし政治をみると、政治混乱が続く国、軍政や権威主義体制の国が少なくないし、民主主義体制の国も欧米諸国の民主主義とはかなり異なっている。
    なぜ、アジアには政治が不安定な国や民主主義政治が歪んでいる国が多いのか、その原因は何か、今後どの方向へと進むのか、読者と一緒に考えてみたい。

    [ 目次 ]
    序章 アジア政治をみる眼(現代アジア政治の諸相;本書の分析視点と手法;分析視点の補足的説明)
    第1章 開発体制を巡る問題(開発体制とは何か;アジア諸国の開

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    2010年07月15日