高田明典のレビュー一覧

  • 世界をよくする現代思想入門

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    自分にとっては『現代思想』を理解する上での貴重な経験となる本。
    これを読んだお陰で《現代思想》の見通しが一気に良くなった。

    著者は現代思想を『世界を良くするためのもの』と捉え、『哲学とは違うもの』と位置付ける。
    本書全体を通して通奏低音のように流れるのは『世界を良くするための現代思想』だ。
    現代思想を
    ・目的
    ・土壌
    ・誕生
    ・変遷
    ・現在
    と、順に眺めて行き、最後の「現代思想のこれから」へと至る。
    詳しい方から見れば「これは括り過ぎだろ」と思える部分や説明不足がかなりあるのだとは思う。
    それは重々承知の上で(よく知りもしないで偉そうなことは言えないのだが…)、現代思想をこれほどスンナリと分

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    2025年06月13日
  • 難解な本を読む技術

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    難解な本を読む技術
    著:高田 明典
    光文社新書 406

    最も安価で効率的に知識を取得できる道具である「本」
    本を読むための読書の技術、読むではなく、わかるためにどうすればいいのかを伝えてくれます
    それも、「難解」な本を対象としているのが本書です

    けっこう、論理的で、分かりやすいと思います

    気になったのは以下です。

    ■基本的な考え方

    読み方①

     同化読み:作者の方針に従って作者の主張を理解しようとする読み方
     批判読み:書いている内容が間違っているかどうかを、疑って読む、問題点を発見するための読み方

    翻訳について

     原著の記述に正確であろうとするが故に、分かりにくくなっているケー

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    2024年07月24日
  • 難解な本を読む技術

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    良書。
    本のタイトル通り、難解な本に挑戦したい方や心が折れそうな方におすすめ。そのような本を読むためには読書ノートにメモをしながら時間をかけて読むのが大切である。本を読むだけではなく、読み終わった後に身体に染み付いているのかがいかに大切かが痛感させられた。自分の読書の仕方を再確認したい。また、第5章の「眠っている思想を生きた思想にするのが本読み」という文がかっこよかった。

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    2022年05月04日
  • 難解な本を読む技術

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    本を読んでいるときに感じることがある、「言い回しが難しくてうまく理解ができない」というような状況をなんとかしたくて読んだが、それをパターンごとに分け、それぞれの対処法を示してくれていたので個人的には大当たりだった

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    2020年01月07日
  • 難解な本を読む技術

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    巻末の難読本リストは読んでるだけでも頭が痛くなる...。難しい本を読むには読み手の準備しだいと痛感。読者に考えさせる「開いている本」と、著者の結論がはっきりしている「閉じている本」の区別。1章ごとに論理を積み上げていく「登山型」、単に情景を楽しむ「ハイキング型」の違い。これらを知るのが読む前提。あとは通読→わからない箇所の洗い出しと調査。テーマや問題意識が共通する本を「並行読み」する方法は「本を読む本」のシントピカル読書と似ている。お硬い本を読むのに役立てたいところ。

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    2015年02月24日
  • 難解な本を読む技術

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    読書をするのに技術は必要か?⇒あった方が良い。では、難解本には?⇒必要。
    難解といわれる本にも人気があるようで、読み始めて、分からないのでやめてしまう。理解できなかったことが多い。読むための準備をして、スキルを少し身につければ、抵抗なく読み勧めて、理解しやすくなる。
    本には「閉じている本」vs「開いている本」、「登山型」vs「ハイキング型」、「外部参照」が必要なホンがあるという。また、読み方にも「同化読み」と「批判読み」があるという。
    本を決める。=知りたいことから始めるのが、効率が良い。本読みの方法、一度目:通読、2度目:詳細読み。読書ノートを作り、メモを取りながら通読する。本のタイプを推測

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    2013年11月23日
  • 物語構造分析の理論と技法 : CM・アニメ・コミック分析を例として

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    この本は初読ではない。いわば技法のマニュアル本なので必要に応じて開くものなのだが、ともかく類書のない内容である。聞くところによれば、著者は随分原稿を書籍にする際に削らされたらしく、そのために分析例などで具体的な部分が分かりにくかったりするのが残念極まりないが、有用な書籍であることは間違いない。こうした精緻な作業を行える時間もなく杜撰な論考(とも言えぬもの)を形ばかりに生産している者としては、身の引き締まる思いがする。

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    2012年08月23日
  • 「私」のための現代思想

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    ネタバレ

    自分が本を読み出すきっかけとなった本。
    非常に面白かった。

    「わたし」というものの成り立ち。

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    2012年05月27日
  • 難解な本を読む技術

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    M・J・アドラー『本を読む本』(講談社学術文庫)といっしょに読むのがオススメ。本書は具体的なノートの取り方について。実際の読み方の例も豊富。

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    2011年05月31日
  • 「私」のための現代思想

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    [ 内容 ]
    自殺には、「正しい自殺」と「正しくない自殺」がある―「私」の問題を徹底的に考える。

    [ 目次 ]
    序章 「私」の問題とは何か
    第1章 「私」を縛るものは何か
    第2章 「私」はどこで、どのように生きているのか
    第3章 「私」とは何か
    第4章 「私」にとって、「他者」とは何か
    第5章 「私」が「生きる/死ぬ」ということの意味

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速

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    2011年04月09日
  • 世界をよくする現代思想入門

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    休日の朝、テレビを見ながら読める本。個人的にはウィトゲンシュタインやソシュールについて書かれている箇所が好きです。あと、付録のブックレビューがすごい。入門本として挙げられている新書をどんどん読んでみたい。次はソシュール。デリダについての記述もある「カルチュラルスタディーズ入門」(ちくま新書)も面白い。

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    2010年10月09日
  • 難解な本を読む技術

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    多うくの本を薄く読むのではなく、1つ1つの本をじっくり読む方法が示されている。
    難易度「中」の300ページ本を読むのに4(通読)+10(精読)時間かかると著者はしめしている。

    p111 通読とは
    1.目次を読む
    2.その目次で重要なものをざっと読む。
    3.さらにそれが重要ならば、その周辺も読む。
    4.適当にぱらぱら読み、指の止まった所を読む。

    p119・113・115 新刊の9割は署名・著者名がダメで、多くの本を読むため、読まない技術が大切である。

    p118入門書に必要な要素
    1.参考文献表がある。
    2.その表に日本語訳のものがある。
    3. 牽引がついいている。
    4.300ページ未満。

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    2010年06月16日
  • 難解な本を読む技術

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    難解な哲学書の読み方について書かれた本ですが、読み進め方や読書ノートの取り方など、様々な分野の学術書を読む上でも非常に役立つ内容だと思います。
    「閉じている本」と「開いている本」、「登山型の本」と「ハイキング型の本」といった概念のおかげでより理解しやすくなっています。

    個人的には「思想」と「科学」の違いの説明がまさに目から鱗でした。
    例えばマルクスの思想を利用するためにはマルクスの思想を学ぶ必要があります。
    しかしニュートン力学を利用するのに必ずしもニュートンの思想を学ぶ必要はないのです。
    身近な例で言うと、アルバイト先の学習塾の生徒たちは直角三角形の辺の長さを求めるのにピタゴラスの定理を使

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    2010年01月24日
  • 難解な本を読む技術

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    本が主張しているのは、とにかく古典や良書はじっくりノートを取りながら何度でも読め、ということ。よく判るのだが、哲学のアマチュアには、定年後ででもなければそんな時間の余裕はあるまい。フーコー、ラカン、ヴィトゲンシュタインなど、果たして一生のうちに僕は「わかった」という気分になれるまで読み込むチャンスがあるだろうか。そう考えると、哲学の専門家はそこに哲学があるから勉強する、のような登山マニアみたいなものかもしれない。一生懸命勉強しても、それを他の人にわかりやすく正しく伝えたり、何かに応用することなどできそうにないし。

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    2018年10月14日
  • 正しさとは何か

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    「正しさ/正義」は「誰が、どこで、どのタイミングで決めるか」が大きな要素になるので、一般的な認識と乖離してしまうことが多々あるし、逆により多くの人々に共感してもらえる「正しい主張」が響き渡れば「権力者」も「場の空気」をも粉砕するほど力を持つこともある。

    自分で「正しさ」や「公平性」などについて熟考する時は、思想や哲学が道具として役立つが、これらは問題の深部にある発生源を直接的に触れようとするあまり、使い勝手が悪いことが多い。痛みが伴うのに体質改善的なアプローチとなりがちで切れ味も悪く、即時性もない。だけに自分の中ですら辛抱しきれなくなって結果的に「正しさ」が負けてしまうのだ。

    また中年男性

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    2023年08月29日
  • 正しさとは何か

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    ■メインテーマ
    正しさの論理とだとうはどこにあるのか?

    ■著者の主張
    正しさは、共通了解における正しさでしかなく、単なる判断基準でしかないが、
    私たちを幸福へ導くものになる。

    ■感想
    正しさは、個人から生まれ、コミュニケーションによって共通のルールの中作られていくもの。
    その中で正しさの強度は鍛えあげられていく。

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    2021年03月14日
  • 難解な本を読む技術

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    難解な本というのは、つまりはノートを取りながら、ゆっくりじっくり読んでいくのが、その本を理解するためのいちばんの近道ということなのである。学問に王道はないのだ。

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    2020年09月09日
  • 難解な本を読む技術

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    名著といわれる本の中で、哲学を扱うものは、どうしても難解になってしまう傾向があるのかと思います。現在の世界では未だ知られていない考え方を、現在の世界の言葉で書かなければならない難解さが、著者と読者の間に壁を作らざるを得ないのかと。本書では、そのような哲学の難解な本をどのように読めば良いのかについて詳細に書かれています。その本がどのように書かれているかをタイプ分けし、そのタイプ別に読み方のポイントを説明されています。どのような準備をしたらよいのか、実読の時には何に注意するのかといった手ほどきを受けるように読むことができます。そのような前半部分を読んだあとは、後半に実際の哲学の名著ごとの読み方が書

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    2020年06月07日
  • 難解な本を読む技術

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    名著の読み方指南書。まずはその本がハイキング型であるか登山型であるかといった見極めが重要になる。
    そしてまずは通読しわからないところを調べるなどして地図を作ることが大事。その後精読していく。名著を読む上での参考になった。

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    2018年12月29日
  • 難解な本を読む技術

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    タイトルに”難解”って付くから身構えてしまうけど、難解な本を読み解く方法が難解では意味がない訳で、そのあたりは十分に考えられ、本書の内容自体は平易なものでした。そういう意味での納得度は比較的高かったです。取り扱われている作品群は、著者の名前も含めて知っているものも多かったけど、とんでもない難易度が予想されて、今の時点では踏み込む勇気がないです。いつか挑戦する日が来たら、本書を参考に、頑張りたいと思います。

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    2017年02月10日