中川裕のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
よく知られた本であると思う。最近になって改訂が施されたということではあるが。これまで読んだことが無かったのだが、切っ掛けが在って手に取ることとなった。出逢うことが叶って善かったと思える一冊だった。
アイヌは、神話や英雄譚というような内容の様々な物語を「口承」で伝え続けて来た。誰かが謡うように語る物語を、より若い世代の人が聴いて覚えて再現するようになって行く。更に若い世代、もっと若い世代へとそれらは引き継がれる。
こうした何世代にも亘って受け継がれた物語を、可能な形で記録し、その内容を紹介するという取組が為された経過が在った。アイヌの口承文芸に関する研究を手掛けた金田一京助が知里幸恵と出会い、知 -
-
Posted by ブクログ
アイヌ文化を大衆エンターテイメントとして昇華し、幅広い世界にその深みと敬虔さを伝えた漫画作品の解説本。アイヌという世界がどのように成立し、身の回りのあらゆるものに対してカムイとしての認知や、虹や蛇を恐れる世界観、倭人からの侵略により一方的に不利な立場に置かれたその歴史に至るまで、文化的な視点から解説している。ゴールデンカムイがいかに精緻な研究や調査に基づいて描かれ、それをエンタメで見事なまでに魅力的な作品としている大作であるかを、節々と感じた。何となく興味があるけれど、深く学ぶにはハードルが高いし、そのきっかけもない、そんな身の回りにある“端の文化世界”に切り込み、人口に膾炙する力が漫画にはあ
-
-
-
Posted by ブクログ
最初に著者より、「ゴールデンカムイ」で読み解くアイヌ文化ではなく、アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」とされているが、まさにそのとおり。
「ゴールデンカムイ」の内容に沿いながらアイヌ文化の解説がされており、『漫画のあの表現はフィクション』という説明もちゃんとあり、しっかり訂正もされている箇所もある。「ゴールデンカムイ」が史実とフィクションで上手く織られている作品であることうかがえる。
「ゴールデンカムイ」を読み終わってから読むよりも、ある程度読み進めてから、漫画と並行に読んで、『あっ、これはそういうことなのか❗️』と発見するのも面白いかもしれない。
ぐっとアイヌ文化が身近に感じられ、今 -
Posted by ブクログ
私の父方の血筋はアイヌの血が濃いけども、親戚一同、誰もアイヌ関係の活動には興味がないらしく(差別のトラウマもあるのかも)、仕方なく今までひとりでアイヌ関係のイベントに参加してきました。そうこうしているうちに、自分のルーツを辿りたい、コミュニティに繋がりたいという思いがますます募り、そろそろアイヌ語にも本腰を入れて取り掛かるのも良いかなと。某所でアイヌ語を習うことになりサブテキストとして購入。
沙流方言が多いようですが、別の地方の方言はネットでも調べられるし、本書付属のCD音声をスマホからも聴けるので、手軽で便利。
言葉を通して生きたアイヌの文化に触れ続け、いつか誰かに繋いでいけたらなと願って -
Posted by ブクログ
ゴールデンカムイでアイヌのことを知りたくなった私。
著者もアイヌ文化を知る初級編と言っているとおり、難しさはなく、スラスラ読める。
正しいアイヌ文化やアイヌ語を監修の立場からどのようにフィクションの漫画で伝えるか、などの裏側も知ることができて、ゴールデンカムイファンはさらに作品を楽しめるのではないか。
漫画で「ヒンナ」という言葉は「おいしい」という場面で使われているので、
「ヒンナ」=「おいしい」と思っていたけど、本来は「感謝する」という意味。
食事意外でも、何かちょっとしたものをもらったときなどに、「ありがとう」「どうもどうも」などの意味で使われるようです。食事以外にも使う感謝の言葉なんで -
Posted by ブクログ
ネタバレゴールデンカムイのアイヌ文化の監修をしている、そして『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』の著者でもある方のアイヌ物語の仕組みやカムイの世界、アイヌ語の仕組みやアイヌ文学の歴史などを詳しく説明してくれる。
しかしカムイのお話、読んでて面白いがゴールデンカムイで紹介されてたのよりも突拍子のないのが多いな…
同じ話だとすぐ飽きるから設定をどんどん盛っていってエライことになったという流れだったのでは…
ちっちゃいクとかちっちゃいプとか、どういう発音になるのだろう… ○○プと発音するときにプだけ言わない感じかなー、と想像して発音してたが、本の最後の最後にちゃんと書いてあった。
「カッパ、カッ -
購入済み
原作ファンなら一度は読むべき!
アイヌ文化で読みとくゴールデンカムイ,というタイトルなだけあり作中のシーンを引用しながらアイヌ文化の説明が聞けます。どのシーンか何巻の何ページかと記述してあるので是非原作片手に読んで貰えば楽しさ百倍間違いなしです!
-
購入済み
ためになる、面白い、わかりやすい。
絶妙なバランスの本です。
文章も平易なのでゴールデンカムイの知識があればするする読めると思います。
特に、アイヌ語の単語は難しくて覚えにくいのが大変なところですが
一度説明済みでも再登場時には補足が入っていたりするので
調べ直したり読み飛ばしてしまったりということがなく、ストレスフリーでした。
ゴールデンカムイの引用が軸になっているので
「このキャラがこんな行動をしているのは、こんな考え/気持ちからだった」
というような、気づかずに読んでいた!という発見がたくさんありました。
同時にそこまで細かく書かれていたのか、と改めてゴールデン -
購入済み
ファンなら絶対読んで欲しい
ああそういうことだったのか、という納得感が得られます。
文調も読みやすく、何かに偏った書き方をされていませんので不快感はありません。
とても勉強になりました。 -
Posted by ブクログ
絵から学ぶアイヌ文化というタイトル通り、絵(ゴールデンカムイ原作漫画からの引用)が死ぬほど多く、とてもわかりやすい。
どのくらい絵が多いかというと、
美容院でこの本を読んでいた時に、担当美容師さんに挿絵の多い本だと思われるとなんとなく恥ずかしいから、早く文字だけのページになってくれないかな。
と思って急いで読み進めたのに、めくってもめくってもゴールデンカムイの引用が入っているので、読むスピードがめちゃくちゃ早くなった。
くらい、絵が多い。
おかげでとてもわかりやすかった。
樺太の少数民族に対しての解像度も上がった。
どうしても日本は単一民族という考えに陥りがちだし、
他国に関しても同じよう -
-
Posted by ブクログ
ネタバレアイヌにとって言葉が大切なものであり、丁寧に扱っていることがわかった。ゴールデンカムイでも登場したように、子どもにわざと汚い名前をつけることで悪いカムイから守ったり、亡くなった人と同じ名前をつけないようにして、悪いカムイが同名の人と間違えて災いを運ばないようにする習慣があるらしい。また、争いが起きたときはチャランケという弁舌で解決するらしい。チャランケとは、片方が意見を述べて、それが終わったらもう片方が意見を述べるということを繰り返す。話すことがなくなったり、片方が喋っている間に話を遮ったり、怒って立ち上がったりしたら負けなどのルールがあり、非常に平和的な解決策だと思った。これからは戦争の代わ
-
-
-