事件と世界の真相開示篇。
もっとどうしようもない運命に抗う、抗うことすら運命なのかも知れないという疑惑の中でもがく、もしくはそれを利用して自分の願いを巧妙に叶える、という話かと思っていた。というか、吉野君こそそのためにもっとあがくのかと。いや、完全に運命というのは、葉風さんがになっているんだから、このあと直接それと吉野君が対峙する舞台が整ったのかも知れない。エヴァさんの「これでは負けみたい」と言うセリフは、この次への希望の布石と思いたい。
しかし、愛花さんが葉風さんぶん殴ってくれてちょっとスッキリした。愛花さんも言っていたように明らかに吉野君が慟哭したときは葉風さんはわざわざ追い詰めていて、そこは女のずるさというか強かさというか、若干の居心地の悪さを感じていたから。
というかですよ!
愛花さんですよ!!
被害者で犯人で名探偵で切っ掛けで結末である。
超かわいくて健気で強くて聡明で冷静で超然としていて、悲しいほど、美しい。
ああああ。
せめて吉野君と最後の会話をさせてあげる、とか出来なかったのか………。手紙が、どんな内容なんだろう。つらい。悲しい。
あとは、羽村君が怒り、泣いてくれるのがどれだけ救いだったか。ホント良い子だよ、この子は……。彼こそが、ヒーローだわ。彼こそが理を突破する、正しい人だわ。
この後気になるのはいくつか。
真相はすべて明らかになって覆らないとしても、吉野君の中で愛花ちゃんをどう折り合いつけるのか。
テンペストだとして、「幸せな結末」はどんな状況なのか。
やっぱり姫様と吉野君に対決して欲しい。愛花さんを振り切るとしても、そうなればやはり吉野君の携帯がキーになるだろうなぁ。
あるいみ「ケータイのなからな愛花さんは生きている」「明日はこない」訳だから、これがまったく破壊されてしまう、あるいは供物とするとか、そういうことにはなると思うんだが。
あとは真広君が助けた少女。羽村君の彼女。このふたりというか、これがなんかエピソードに繋がったりするかな、とか。