猪谷千香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
普通の人よりは理解しているはずのオガールプロジェクト、約10年も前にこんな本が出ていると知らず、復習の意味も兼ねて購読(新品見つからず中古でゴメンナサイ)。そのスキームや、それを進める岡崎さんの実行力が凄いのはそこそこ知っていたつもりだったが、この本で初めて凄さ知ったのは役場の人たちの役割の大きさ。今の様子からは想像もできないような地元からの反対、それに対する度重なる説明会、役場の人事……まちづくりは民間の力のみでは成らず、公が民を信じて託す、その行動の具体がよく勉強になりました。(岡崎さんの奥さまの話が度々出てきて笑ってしまったのはナイショ)
-
Posted by ブクログ
そんな存在がいるとは全く想像もしてなかったギャラリーストーカーというか勘違いされる方々にゲンナリ
そして美術界に今なお色濃く残るジェンダー意識の低さには開いた口が塞がらない
ただこの本が出版されたことや被害者達が声をあげ始めた事、そして現在の価値観にキッチリ合わせてきている学校等があらわれてきているのは素直に喜ばしい
そして何度も何度も目にし耳にした被害者に(だって)非がある的な発言はもう終わりにしましょうよ
悪いのは(その成長過程に大変な問題がある方もいるのは招致していますが)あくまで加害者なのでは
それと俺達だって大変なんだよ的な物言いもあるけど
もちろんあなた達にも困難さはあるで -
Posted by ブクログ
地方創生プロジェクトの中でも常に名前があがるオガール紫波。
どうやってこのプロジェクトが生まれ、成功したのかがこの一冊を読めば非常によくわかります。
元URの方を始めとして豊富な経験者が集まったことはもちろん、何よりもこのプロジェクトに熱意を持った方々がこれだけ集まったことが成功の一因なのだと感じました。
本書にも記載がありますが、地方行政が手掛けるプロジェクトは豊富な(最初だけの)資金源から大々的に作られるも、コスト的にも集客的にも持続性のないものが作られることが非常に多いですが、オガール紫波は数十年先も続けられるかという観点から考えられていることが素晴らしいです(これは民間の商業施設や文化 -
購入済み
嬉くってしょうがない
「実録なつのロケット団」の関連書籍として見付け、入手した。
「風の谷のナウシカ」をロードショーで見たのが20才台の前半。5年程たって、同人誌でメーヴェとガンシップの空力特性の解析をやったのを思い出した。その時の結論としては、現代技術では実現不可能な構造重量だが、それだけをフィクションと割り切れば、操縦者の腕次第で飛行可能とした。
この「構造重量」を「飛行可能な翼面荷重」と「参考用に買ったメーヴェのプラモデルの縮尺から算出した機体サイズ」から逆算したのだが、これを「飛行可能な翼面荷重」と「現代技術で実現可能な構造」の組み合わせでリサイズしたのが、本書の「M-02J」なのだ。
ああ、ただのヒコーキ -
Posted by ブクログ
紫波町を、自分たちの町を将来にわたって永続的に続く住みよい町にするためにはどうするか、町や住民、関係する全ての人たちの共通のビジョンを確立し、様々な課題に直面しながらも、その心意気に賛同するプロフェッショナルを巻き込みながら、ひたむきに前進して行く。その志に心意気を打たれました。仙台市のような大きな街で同じようなプロセスで街を住みよい魅力あるものにそていくことは不可能だと思いますが、その志を持って明確なビジョンを持ち、皆が一つなって取り組んでいけば、仙台らしい魅力溢れる街づくりが必ずなされるものと思います。まずは自分自身にできることから、志を持って取り組んで行きたいと思います。素直にそう思わせ
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ本書は八谷さんがアニメ「風の谷のナウシカ」に出てくる”メーヴェ”を自分で作ろうと思い立ち37歳でプロジェクトを立ち上げてからの10年を綴ったものである。
手に取るまでは、専門用語と数式ばかりの字が細かい論文のようなものだったらどうしようと心配していたが杞憂に終わった。
八谷さんのの話を猪谷さんがまとめてテキストにしているので、ある意味客観的に、想いや、アクシデントの起きた時の心境を綴ってあるので、八谷さんがプロジェクトと並行して、仕事をし、結婚して子育てもするバランス感覚と、製作費を捻出するための交渉力、行動力、柔軟さに時には目頭が熱くなり、時には、顔がにやける。まるで自分がこのプロジェクトに -
Posted by ブクログ
すごく面白かった。
特に第3章、八谷さんの生い立ちが書かれていて、いろいろ参考になる。
いろいろなプロジェクトを並行してかかえ、お金になる仕事はその半分、とか。
--
(オープン・スカイについて)「タイトルは誰もが知っている英単語ふたつを組み合わせてつけること」です
滝川にある
300万かけて制作した模型は熊本市現代美術館に売れてトントン
総予算3000万円
人工衛星を飛ばすプロジェクトに個人的に取り組み作品化している篠田太郎さん
(ペットワークスを)ソニーとシュタイフとホンダを合わせたような会社にしたい
見積もり力
自分は何者かと聞かれたら「プランナー」という答えが一番、しっくりきます。
-
Posted by ブクログ
眼が惹かれてずっと眺めていたいもの。心に引っかかって外れないもの。ひとがつくった美しいもの。その作品の向こう側に、この社会の不均衡が凝縮されていたのか。アートの世界には自由な空気があるものだとばかり思っていた。
読み進めるほど、これは美術界だけの問題ではないし、美術界だけで解決できるものでもない、と拳を握りしめてしまう。美術界での改革や対策はもちろんだけれど、社会としてジェンダーの不均衡を均していかなければ。
平山郁夫氏の配偶者が、藝大の前身である東京美術学校日本画科を主席卒業した画家だったことも、あちこちに立つ裸婦像のことも、もう一度その意味を考える。慣れてしまうことは、性被害や差別、搾取に -
Posted by ブクログ
オガールプロジェクトの全容を知るために読んでみたが、携わった人に敬意しか湧かない。壮大とも思えるプロジェクトも一つ一つの積み重ねの結果。「オガールプロジェクト」という幹がしっかりしているからその枝葉の施策が一体的になってるし、本来のまちづくりってそういう思想が重要なんだなと改めて認識させられた。
あとがきにあった、「地方創生、地域活性化、まちづくり、が言葉遊びに見える」というのもその通り。コンセプトだけ立派でもダメで、プロセスと結果が重要。
何が欲しいと町の人に聞くと「マクドナルド」や「ディズニー」と返ってくるので、どういうことをしたいか、ということから理念を共有していくのは大事だなと思っ