竹内好のレビュー一覧

  • 中国の思想(10) 孫子・呉子(改訂版)
    タイトルは『孫子・呉子』だが、孫子・呉子の全訳の他、残りの「武経七書(ぶきょうしちしょ)」である尉繚子(うつりょうし)・六韜(りくとう)・三略(さんりゃく)・司馬法(しばほう)・李衛公問対(りえいこうもんたい)の抄訳を収録している。また付録として、近年発掘された『孫?兵法』の抄訳がある。残念ながら、...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    この歳になるまで魯迅を読まずに来てしまったのですが、勿体ぶらずにさっさと読んでおくべきだった。こういう世界であったか、まさに近代文学。著名な表題作のほか、「故郷」のラスト1行が心を打ちました。
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    魯迅はJ.ジョイスのダブリナーズを読んでいたのだろうか?ダブリナーズが世に出たのは1915年。一方でこの本に収められた短編のうち最初となる「狂人日記」発表は1918年。

    ダブリナーズは短編15編から成り、幼年、思春期、成人、老年といったあらゆる階層のダブリン人を題材とし、人間の欲望や宗教観など、目...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    ・狂人日記…よくこれほど狂人心理を精緻に洞察し入り込めるなあ。「孔乙己」なんか憎めないし勿体ない哀れな人間。こんな人、いる。序章で書かれている寂寞感をまさに感じる作品。「明日」は号泣した。読み終わった時の息苦しさ、本当に現実に宝児が死んでしまった悲しみで打ちひしがれる母親の姿、そこにいる登場人物すべ...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    狂人日記:これがデビュー作だなんて、驚いてしまいます。私の乏しい読書経験では、こういうことを書き始めたらその作家さんはちょっとアブナイ…と、思っていたので。
    阿Q正伝:阿Qは、なぜか途中から脳内で寅さんに変換されました。寅さん、ごめんなさい。
    白光:狂人日記と、同じ系統で、もっと切羽詰まっています。...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
     順序からいうと「狂人日記」が先で「阿Q正伝」が後だ。自序を除いて14篇の短篇集である。

     中国社会に蔓延している病根は「馬々虎々」(マーマーフーフー)、一言で言うなら「いい加減」「どうでも良い」といった態度のことだそうだ。魯迅はこれに日本留学中に気が付き、それまでの医学を止め文学に転向し、「馬々...続きを読む
  • 中国の思想(1) 韓非子(改訂版)
    これまで、
    『老子』『孫子』『論語』『荘子』と読んできて、5冊目の中国思想本。


    ・法治国家と守らせる側のモラル

    前提として、この人は人間を、「利害で生きるもの」としている。
    つまり、
    利益があればそれをやるし、
    害があると思えばやらない、というのが人間だということ。

    だから、 ...続きを読む
  • 中国の思想(2) 戦国策(改訂版)
    9784198928681  456p 2008・10・15 初刷
    人間対人間の生き残りを懸けた中国の古い時代の記録。
    よくこんなことを思いつくなと感心する。
    人生にとって大切な何かを見つける深い内容。
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    ・阿Q正伝

    日雇いの仕事をし、大したビジョンも持たず、だらだらと過ごしている阿Q。
    人から笑われ、蔑まれ、殴られても、相手を見下すことで精神的に満足する性格を持つ。その精神的勝利を得られれば、殴られたことはすぐ忘れてしまう。
    ちっぽけな名誉を得るために嘘をつき、それが元で捕まり、銃殺される。
    ...続きを読む
  • 中国の思想(2) 戦国策(改訂版)
    戦国時代のおもしろい小話を集めた本。いろんな慣用句の元になっていたりするエピソードもでてきてすごくおもしろい。
  • 中国の思想(6) 老子・列子(改訂版)
    『老子』は81章全てを収録。『列子』は抄録のようである。岩波文庫の小林勝人訳注『列子(上)(下)』は絶版のため、徳間文庫の[中国の思想]シリーズの『老子・列子』が、『列子』の内容を知るための貴重な書籍である。が、この徳間文庫の[中国の思想]シリーズも、最近は、書店で取り扱いされていないため、困った状...続きを読む
  • 中国の思想(12) 荘子(改訂版)
    『荘子』は三十三篇からなる。内篇(7)、外篇(15)、雑篇(11)である。内篇は全訳。外・雑篇は著名な話や成句の出展となったものを抄訳されている。
  • 中国の思想(2) 戦国策(改訂版)
    劉向編『戦国策』十二国のうち、まとまりのある説話を抄録。底本は、横田惟孝『戦国策正解』とし、諸本を参照されている。
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    「故郷」は確か、高校の現代文の授業で読んだ覚えがある。非常に情景描写の美しい短編で、印象的である。特に好みなのは、「孔乙己」。酒場の描写で、映画「紅いコーリャン」のワンシーンを思い出した。それにしても、孔乙己はお人よし過ぎたのだ。
    中国事情に疎すぎるため、巻末の注をパラパラとみていると、頁がなかなか...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    多分大多数の人と同じく、教科書で「故郷」を読んだだけで大人になってしまったのだが、名作をきちんと読みたいと思うようになり、読んでみた。やっぱり魯迅は竹内好、と昔買ってほったらかしていた岩波文庫を読む。
    原題は『吶喊』。はじめの「自序」で、魯迅が文学を志し、この短編集を書くに至った理由が綴られている。...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    狂人日記が印象的。他の短編も、当時の中国の農村の様子が目に浮かぶ佳作。翻訳もとてもこなれていて読みやすい。
    (2015.6)
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    国語の教科書で読んだ「故郷」が、妙に印象に残っていたので。
    歪んだ倫理やおぞましい迷信を暴露した話は読んでいて背筋が寒くなった。我々の社会はこんな病根を抱えているのだよ、という魯迅の訴えを感じた。
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    わたしは阿Q正伝を読んでわたしもまた阿Qだと思ったが、阿Qは阿Q正伝を読んでも己を阿Qだと思うことはないのだろう。


    装飾と情緒を削いでなおふくらみと余韻のある、魯迅の文章は好みだ。
    訳が良かった、日本語として好きな文章だった。竹内好訳。肌触りがしっとりさらりとしていて、心地良い。

    とても陰鬱な...続きを読む
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    今でも、中国では好きな有名人のトップ10には入っているそう(1位はジャッキー・チェン、毛沢東は4位だったか)

    辮髪のもつアイデンティティはすごい刺激的。
  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    1900年代初め、革命の混乱、新思想と儒教的思想とのぶつかり合いから生じる中国社会の陰鬱さをえぐり出した本書。表題作の他に12編の短編を含む。

    儒教由来の封建社会が中国社会の病巣だよする魯迅は、農村社会の風景を切り取ることで、それを伝えようとした。

    「狂人日記」では、儒教における親を大事にする教...続きを読む