トルーマン・カポーティのレビュー一覧

  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    有名な作品だが映画も見ておらず初めて読みました。
    自由奔放なホリーに男性陣は振り回されるのだがその自由さに惹かれていってしまう。
    同性にはあまり好かれないタイプかもなとも思うが人って異性に対してはちょいワルだとかワガママとかでも許せてしまうものなのかもね。
    この小説が書かれた頃はこういった女性も少なかっただろうし新鮮だったのだろうと思う。
    小説はムーンリバーの曲のイメージとはちょっと違う気もするので映画も観てみたいと思う。

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    2026年06月07日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    映画が大好きなので小説も読んでみた
    登場人物が多くて、言い回しも馴染みがなくて苦戦したけど面白かった。
    小説でたびたび登場した「嫌なアカ」は映画だと「赤い悲しみ」で表現されていたんだな
    他の短編も短いけど切ない余韻があって良かった
    クリスマスの話は最後切なかったけど二人と一匹の過ごした日々がとても美しかった

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    2026年06月05日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    本と映画は違うときいていて、ちょっと気になってたので読んでみようと思った

    村上春樹らしい訳 洒落た、時代を感じさせない軽快さ
    意外に中編(長編だと思ってた)

    1940年代ニューヨーク アパートの階下に住む女の子ホリーと主人公作家志望の青年の話

    自由気ままなホリー・ゴライトリー
    ある意味野性的で、場当たり的 
    何にでも慣れたりしたくないし、何も所有したくない
    自分は誰のものでもなく破天荒で刹那的 道理みたいなものは通じない
    自分のままでいたい
    だけど不安感を抱えている


    ホリーは居場所を探してるのだと思った
    ティファニーみたいな場所
    静かでつんとすました、そこでは何も悪いことが起こり得ないような⋯

    猫は落着き場所を見つけることができたけど、ホリーは居場所を見つけることができたのだろうか
    落ち着ける場所があればいいと主人公が語るように、幸せになってほしいなと思った
    ティファニーの店内にいるみたいな気持ちにさせてくれる場所が、この現実の世界のどこかに見つかればいい

    物寂しい雰囲気を醸し出す終わりかたは、物語初めの主人公がホリーの行方に思い巡らす場面に続いていて、ひっそりとした寂しさを醸し出している

    映画とは違っていいなと思った

    他短編3編
    読みやすい短編だった
    『クリスマスの思い出』
    ティファニー⋯よりもこちらの世界観が好み

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    2026年05月04日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    カポーティの表現力の豊かさは映画のスクリーンで再現したくなるほどの情緒性を感じる。
    若かりし頃の場面の切り取りのため、いきなりストーリーが始まってしまう。
    あとで読み返すことで、なるほどとうなる。人間への奥行きは理解の奥行きに比例し、この少年期から人間への強い関心があったことに驚いてしまう。
    描写背景がまるでスケッチをしているような、丁寧なタッチで描かれる。色づき、形、其れは上品で、でもそのタッチをなぞっているだけで、ついつい残しておきたくなる衝動って起きる。写真の切り取りのように。

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    2026年02月14日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    有名だけどあらすじ含めて何も知らない古典は読んでおきたい、と思って手に取った。翻訳が村上春樹というのも読んでみたくなった理由のひとつ。映画も一切観たことはないのだけれど、オードリー・ヘップバーンの写真だけは流石に観たことがあるので、そのイメージが離れずに困った。(原作者のイメージとも翻訳者のイメージとも全然ちがう、との評価を、先にあとがきで読んでいたので。)

    主人公ホリー・ゴライトリーの奔放さにはあっけに取られた。あれだけ好き勝手やっても、助けてくれる男たちに事欠かないのがすごい。

    一番かっこいいシーンは、ホリーが捕まった後、自分を結果的に連絡係として使っていた麻薬王兼囚人のサリー・トマトを、いいやつと弁護するところ。

    一番悲しいシーンは、出国前に逃した猫を思い直してもう一度探し出そうとするところ。

    ホリーがその後どうなったのか、は直接は書かれておらず、冒頭の木彫の件で間接的に示唆されるのみ。最後まで謎のまま終わる方が美しい、ということだろう。

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    2026年01月29日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    4つの話の評価を全部足して割ったら3.6/5くらい。
    思ってたティファニーで朝食をよりも全然話違くてびっくりだけど僕とホリーのあの距離感が話としては美しい。そして片想いしていて嫉妬心を抱いてる僕が愛おしい。

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    2026年01月21日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    カポーティの短編。
    短編ってサクッと読めるからいいわぁ〜
    題名通り、すごい物語がまさに始まりそうな瞬間でお話が終わったり、ありふれた人々のふとした瞬間を切り取ったものだったり、鳥肌が立つ構成のものだったり…
    もっとカポーティ読もうと思った〜

    あとこの表紙はカポーティの幼少期?この前見たアドレセンスの主役の子に似てる。

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    2026年01月06日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    他人に迷惑をかけてはいけない精神のある日本人からすると、ホリーの自由奔放な生き方は心底羨ましいのではないかと思った

    万引きは当たり前のように、警察に捕まったのに割と簡単に海外に逃げているし、なんだかゆるいところがあるけれど、それが日本との価値観の違いなのかと疑問には感じた

    村上春樹の文体が大好きな身からすると、この作品が好きなのか、村上春樹が好きなのかは判断しかねたが、この後の行方は読者におまかせ系の終わり方は個人的に好みでないため、星4に

    もう一度読んでみたいし、映画も見てみたくなった

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    2025年10月07日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    初カポーティ。映画でも有名な表題作はまだ観ていません。どうやら原作と映画はまた違う雰囲気のようです。ヘップバーンが演じたホリー・ゴライトリーがどのような人物に仕上がっているかはわかりませんが、本書のホリーはとにかく天真爛漫。誰もが振り向く美貌さと誰にも縛られない奔放さに小説の枠を超えて人々は魅了されるのでしょう。そんな彼女はどこかへ旅立ち、残された人々は彼女の記憶や痕跡を寂しく思いつつもただ楽しむ。そんな余韻すら魅力的な小説でした。
    他に収録されている「花盛りの家」「ダイヤモンドのギター」「クリスマスの思い出」も余韻が素敵な小説ばかり。心にすっと入ってくる良作でした。

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    2025年07月22日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ネタバレ

    目の前を干渉できない嵐が通り過ぎたようだった。
    ホリーは、その名前はホリーでなくても、どこかで彼女の求めるままに暮らしていたのではないかと思う。

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    2025年07月08日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    カポーティの思春期(!)から青年期にかけての短編集。習作集って言ってもいいくらいかな。
    20歳前後で彗星のごとく現れた天才。この天賦の才をさらに幼い頃に示した作品の数々がアーカイブから見つかり、それをまとめたもの。
    おそらく才能を持った画家が幼い頃に見せるように、カポーティも頭の中にあるものを文章にしたくて仕方がなかったのだろうなというその衝動が伝わってくる。
    物語としても、構成としても、大人からしたら確かに荒い。でも余韻の残し方であったり、脳内で再構成される情景に深みを出す記述だったり、あるいは人物に対する圧倒的な共感力だったり。「ねえ、こう書いたら気持ちいいんでしょ?」っていう技巧はもう誰に教わったのでもない。これはもう天才の所業だということがはっきりとわかる作品集である。
    まあそういう作品集であるから、傑作ではない。ただ、「夜の樹」だったり「ティファニー」だったり「冷血」だったり、あるいは私の大好きな「草の竪琴」だったりの大傑作を導くかの大作家の起源を垣間見るという点で、ファンにはたまらない。
    入門ではない。ファンブック。でもファンは必携。

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    2025年07月06日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    名前を聞いたことはあるけど、作品を読んだことがなく、これが初めて読んだもの。

    短いのにどれも後先を想像せずにはいられない。
    どれも話に夢中になったけど、この4つが好き。好き、というか頭に残った。

    分かれる道、これをジェイミーに、ルーシー、こここから世界が始まる

    ここから世界が始まる、はタイトルにもなっているが、松任谷由実のひこうきぐもの歌詞とちょっと重なった。

    あまり暗いお話は、ましてノンフィクションはあまり手に取らないですが、『冷血』を読んでみようと思う。

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    2023年02月27日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    『8歳で作家になった』と言ったと言われるカポーティは、16歳の時に『ニューヨーカー』で雑用の仕事をしていて、21歳の時にO・ヘンリー賞を受賞。恐るべき子供(アンファン・テリブル)と注目を浴びて社交界デビューするけど、51歳の時に書きはじめたみかんの遺作『叶えられた祈り』で社交人の秘密にしたいことを暴露しちゃって追放される。60歳にハリウッドの友人宅で心臓発作で死亡。酒と薬物の問題を抱えていた。
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    早熟の天才が社交界で豪遊して酒か薬の問題抱える例で言ったら『悲しみよ、こんにちは』のサガンを思い出す。
    この短編集、カポーティが10代とか20代前半に書いた作品集なんだけど本当何か物語を描写するために生まれてきた人なんだろうなって思った。
    『知っていて知らない人』『これはジェイミーに』『似たもの同士』『ここから世界が始まる』の4作品が特に好きだった。

    ゲイで、女の子に生まれたくて、父親は刑務所に行きそうになるし母親はアルコール依存だし、預けられた親戚の家は差別主義が根強い土地だし、その中で生まれ育って貧困や黒人をテーマの話をなんとか書こうとした若年期の作品たち、カポーティの苦しさが透けて感じられてすごくせつなかった。

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    2023年01月31日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    ハーパーリーの幼馴染で、”アラバマ物語”の”ディル”はカポーティがモデルだと知ったのがカポーティの本に興味を持ったきっかけ。
    代表作の冷血をまだ読んでいないのだが、先にこの、”ここから世界が始まる”を読んでみた。
    若い時、なんならまだ高校生のときにこれらの短編のいくつかを書いたとは、作家になるべくして生まれた人だと感じた。くどくどとしていないシンプルな文体の情景描写がさすが。早く冷血も読んでみたい。私は”ルイーズ”と”ミスベルランキン”がお気に入り。

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    2022年12月31日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    習作とのことだが、十分作品に仕上がっていると思わせる短編ばかりで、やっぱり天才と言われる人は違うんだなぁ…と思いました。こんな作品を十代で…と考えると、すごいとしか良いようがありません。
    面白いです。

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    2022年11月02日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    Outside of society

    村上春樹が解説で書いているように天才作家の天才的習作という表現がぴったり。

    全部を一気に読むのがもったいなくて何日もかけて読んだ。翻訳された海外文学を敢えて原書も読んでみようと思う作品はそんなには多くないけど、これは原文でも読んでみたいと強く思いました。

    作品としては星5つなのだけど、作品解題に納得できないところがあったので星4つにしました。

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    2022年10月19日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    単行本でも読んでいるが、この度文庫になったのでまた読んだ。少年少女の硬質な部分、寂しさ、みたいなものを書かせるとこの人は比類ないな。帯に「泣けるカポーティ」とあるのだが、それがよくわからない。どのへんが泣けるのか?

     いい話のようだけどどうもそれだじゃない変なモヤモヤの残る『分かれる道』『水車場の店』。
    裏『小公女』みたいな『ルイーズ』(ミルドレッド・バーネットという名前の人物も出てくる)。
    やはり美しいと感じる結末の『ミス・ベル・ランキン』。

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    2022年10月04日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    戦中の40年代ニューヨーク、純粋で既成概念に縛られない自由奔放な女性を描いた物語。心の奥には孤独感が潜むという、今となってはあるあるな展開ではあるが、当時はオシャレで、多くの女性が憧れたらしい。

    そもそも5番街のティファニーにカフェは無かったと思うが、調べてみたら2017年に映画の影響でブランド初となるダイニングスペース「ブルーボックスカフェ」がオープンしたらしい。銀座にも2025年にオープンしている。

    村上春樹さんの訳はとても読みやすいし、解説も素晴らしかった。原作の著者カポーティの「冷血」も読んでみたくなった。

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    2026年09月23日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ネタバレ

    まあ、なんというかこれはもはや村上作品、といってもよいでしょうか。

    以前『ロング・グッドバイ』の村上氏訳でも感じましたが、やはり雰囲気が村上氏なのですよ。

    『ティファニーで…』はあらすじのとおり、何とも天真爛漫な破天荒な「あばずれ」(あえてこう表現しますが)に皆が魅了されてゆくさまを描きます。

    小説家として世間からやや距離をおいた主人公が、女性に振りまわされつつ物語が紡がれるのは村上氏の長編での典型ですが、そういう所もやはり村上氏のお気に入りなのでしょうか。

    なお本作は解説も村上氏ということで贅沢この上ないのですが、村上氏はかつて高校の時に原書でカポーティを読んでこんなの絶対に書けないとその洗練さにたじろいだとか。

    残念ながら翻訳では原書の流麗さは分からないのですが、村上風『ティファニーで朝食を』を十分堪能することができました。

    その他、掌編の「花盛りの家」「ダイアモンドのギター」「クリスマスの思い出」が収録されていますが、どれも味わい深い翻訳でした。

    ・・・
    ということで、カポーティの作品でした。再読でしたが楽しめました。

    村上氏の作品・作風が好きな方はお気に召すのではないかと思います。

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    2026年09月15日
  • 草の竪琴

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    語られる物語は歔欷でもなければ希望を持つとかそういった類いのものでもない。他の作品からも分かるように全部がそうとは違うけど、カポーティは隠鬱な書き手だった。ひとりで悩んでしまう様子や人間の愚かな部分を描かれていく。しかし彼のイノセンスと呼ばれる無垢な人物は際立って味がいい

    草の竪琴
    5人が打ち明ける秘密の数々がイノセンスで、それを共有することで絆という深みが生まれてきている、また一方で人の深さを打ち明けることは負担にもなりうると捕捉される。そこに更にカポーティによる美しい表現が加わり酔えた。終盤、ドリーがラジオでフットボールを聴くシーンがある判事がルールを教える、それを拒むのだ。知る楽しみも知らない愉しみも大切にするドリーらしい「選択」をするのがよかった

    最後のドアを閉めろ
    ウィルターはいろいろあってアンナと巡り合う、彼は自分の愚かさを知った上での相談をするが物事は見かけ通りなんてことは何一つないのだと言われる
    経験は円環。周り回って自分に襲いかかる物語

    ミリアム
    夫人と不思議な少女ミリアムと会う。彼女は存在しない存在のように描かれ、夫人を付き纏うように幻覚を見ているかのように描かれていた

    夜の樹
    大学生ケイが電車で変な夫婦に会う。物語は孤独の中 不安を誘っていく

    好きなフレーズ引用
    妻は私の腕の中で死んだ。最後に私は尋ねた。君は幸福か アイリーン?僕は君を幸福にできただろうか?幸福 幸福 幸福というのが彼女の最後の言葉だった。何とでもとれる。彼女の答えが果たしてイエスだったのか それともただの質問の反復だったのか 私には知るべくもない。もし私に彼女という人間がわかっていたなら その答えは自ずと理解できるはずだ。
    しかし夢を見ない人間とは 汗もかかない人間のようなものだ。そういう人間はどんどん毒を内側に溜め込んでいくことになるのさ

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    2026年08月06日