萩原一平のレビュー一覧
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脳は体全体における重さ(約2%)にも関わらず、血液の20%を消費している。
脳は消費を抑えるため、困難なことは諦めて消費を抑えようとする特性があるので、色々な理由をもうけて、無意識に自らの能力に制限を設け、自らの可能性を否定してしまう。
だから人から押しつけられた課題には、やる気が出ないことは当たり前。
そのため、やり抜くには「目的」と「目標」をセットにすること、もっと詳しく言うと「長期的な目標」を設定したら、複数の「短期的な目標」を設定することで誰でもゴールにたどり着ける事ができる。
やり抜く力の基本は、自分なりの力をどう使うかで、「やる!」と決めたとき初めてラクに実行できる。
意思決定には -
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今後10年間において、①脳科学研究、②人工知能研究、③ロボット研究、という3つの研究の融合と、産業応用が、オープンイノベーションの「鍵」となる。この中の脳科学研究でわかってきたことを、ビジネスの観点で紹介している。
(1) 人の意思決定や行動の95%を占めている無意識について、なぜ、ビジネスにおいて無意識を知ることが大切なのか
(2) 意思決定や行動を起こすのに重要な役割を果たす記憶について、ビジネスの意思決定に、記憶がどのように作用するのか
(3) 外部環境の変化に対する脳の反応によって起こる無意識の身体的反応である情動は、行動にどのような影響を及ぼすのか
(4) 人の意思決定を左右する脳の -
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脳科学については元々興味があったが、それがどのような「行動経済学」にどのように影響しているかだとか、ブランドやマーケティングに
どのように影響しているか等、非常に興味深い内容だった。
勿論『人事管理』についても触れており、この内容については目新しいものがあったわけではないが改めておさえておく/認識しておく
べきだと感じた。
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・日米欧では文化が違う。人、何よりも脳が違う。
それを無視して表面なことを真似する。成功してい -
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・不思議なことに、企業が自己の人格と区別して赤の他人として消費者を扱ったとたん、本来は同人格であるはずの消費者は近くて遠い存在に豹変してしまう。
・SNSでの発言をフォローするため、企業の中には、リサーチ部門、後方部門、事業部門などに専門のスタッフを置いている。
・マーケティングリサーチやSNSといった手段そのものが、間違っているのではなく、表面に現れている消費者の「意見や要望」を手掛かりにしている限り、それは同じ商品やサービスの開発につながってしまい、市場が同質化してしまうのではないか。
・人間の脳には顔を認識する特定の部位が存在し、顔のようなものが目に入ると敏感に反応するという。
・コカコ -
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パソコンの登場により
『勘と経験のアートの世界』から『統計と論理の戦略の世界』へ。
広告会社の仕事とは、デザインや音楽、雰囲気や世界観と言った
必ずしも デジタルな数字では割り切れない、
感覚的で抽象的なものを扱う仕事でもある。
そのデジタルの隙間から、人間の感性にかかわる重要な何かが
こぼれ落ちている。
『なんとなく』の正体と仕組みを追って行くうちに、
たどり着いたのは 『脳』 だった。
ニューロマーケティング。
①商品の名前を覚えてもらうことが、コミュニケーションの最低条件。
②商品を魅力的に表現するメッセージが顧客の購入意向を刺激するのか?
③商品の選択はオンラインへ。体験はリアル -
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蛇を見た時、怖いから飛び退くわけではなく、無意識のうちに飛び退いてから怖い、と思う。
意識する0.5秒前に脳は意思決定を行い行動の命令をしている。
脳には、認知バイアスがある。
プロスペクト理論(カーネマン)=小さくても確実な利益を好み、損をする場面ではリスクを負う。
利用可能性ヒューリスティック=脳が想起しやすい事項を優先する
代表制ヒューリスティック=典型的な事柄で評価しやすい
固着性ヒューリスティック=最初の情報を重視し、その後の意思決定がその結果に引っ張られる。
認知バイアスは、快不快という情動にも関係していて、本人は意識できないことが問題。
東海光学は遠近レンズの開発で、脳計測の -
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■脳科学ビジネス
A.人間の脳は、人、男女、人種、職業によって異なる。
B.人の意思決定のほぼ全ては、無意識に行われている。すなわち、意識して意思決定をしていると思っていることも、全て脳が決定した後に、意識に上っているだけである。
C.脳の認知活動は、感覚器官から脳に伝達された情報を処理する「ボトムアップ処理」と、脳内に記憶されている情報に基づく「トップダウン処理」の2 つによって行われる。この2 つの処理も、全て無意識に、短時間で行われている。
D.最近、英語を会社の公用語にする企業があるが、言語が変わると考え方が変わる可能性があることに留意すべきだ。
文化が違うと脳も違う。その違い -