森岡正博のレビュー一覧
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学者である著者本人がまんがを描いている。
あとがきにもあったが、まんがという伝達手段でこそ伝わることを模索している。
3年かけて、絵もどんどん上手くなってるし、それだけですごい。
それだけでなく難しい言葉や専門用語は極力排除されているので予備知識無しでも深い思索まで行ける。
特定の哲学者の議論を纏め...続きを読むPosted by ブクログ -
夢中で読みました。明確な言葉で論理的に繰り返し確認しながら書いてくれてるので読みやすかった。また読み返します。何回かにわたって講義を受けた気分。手軽なハウツー本ではなくこれからも考えてゆく途上にある哲学です。人間への愛がある。自分の陥ってる状況がわかってきたし行き詰まった感覚から緩やかに解放されてい...続きを読むPosted by ブクログ
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「感じない男」を読んで著者に興味が湧き、読みやすそうなこの本を二冊目に選んでみました。マンガの絵と構図まで森岡先生が書いた、とあとがきで知って驚きました。自分の考えを伝えるためにここまで努力できることが凄いです。
哲学的な文章だけだと?となる部分も図解でわかりやすく解説されていて、とてもよかったで...続きを読むPosted by ブクログ -
とても平易な文章で読みやすかった。
ベネターの誕生害悪論から反出生主義の変遷を古代ギリシャまで遡り、西洋から東洋へ、その横断を辿るのも面白かったし各章の論考も充実。最終的には誕生の肯定を目指す本なので、読み終える頃には気持ちが軽くなっていた。
個人的にはショーペンハウアーと仏教の章が特に面白かった...続きを読むPosted by ブクログ -
「生まれてこなければよかった」という思想の歴史の長さに驚かされる。洋の東西を問わず、様々な時代の様々な歴史家や小説家、哲学者が向き合ってきた思想。個人的にもう少し掘り下げてみたい思想もあり、読んでよかった。Posted by ブクログ
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この分野の基礎文献。
反出生主義は文学も含め、多くの分野に根を下ろしていたのか。
ニーチェを生の肯定の哲学として読む試みは刺激的。かれをさらに乗り越えていこうというのも重ねて刺激的。
心理的と哲学的なレベルを分けて終盤は論じている。
本当に多くの論点と難題が横たわっている「世界哲学」のテーマ...続きを読むPosted by ブクログ -
著者として「森岡正博+寺田にゃんこふ」って書いてあるから、森岡正博が内容を決めて寺田にゃんこふが漫画を描いてるのかと思ってたら、森岡正博がほとんど漫画を描いて寺田にゃんこふは線とかを整えただけらしい。
「哲学者が描いた漫画だすごい」と思ったけど、漫画家で哲学科を出ている人って割りといる?っぽいか...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学ってむずかしくてよくわからないという人にオススメ。哲学的な考え方とは何かということについて素人が触れることができる。
とにかくわかりやすい。 -
哲学概説を、まんがで行っているのではなくて、
まんがで、哲学しています。
素晴らしい。
(2015年07月17日)Posted by ブクログ -
時間論や存在論などについて、対話形式による議論が展開されている本。
まんが哲学入門というタイトルのとおり、一応漫画の体裁は保っているのだが、非常に気の抜けるデザインのゆるゆるキャラが跋扈する謎の世界観なので、最初は何故わざわざ漫画の形式にしたのか疑問を感じてしまった。
しかし、読み進めていくうち...続きを読むPosted by ブクログ -
ハアハア…。
哲学病再発。
エッチな本と、哲学書と、宗教書を読む時の、
あの興奮具合が一緒なのは、なぜ?Posted by ブクログ -
学者とか引き合いに出さずに平明な言葉とイラストで解説。
結局難しいけど再読したい内容。
巻末の解説も親切。Posted by ブクログ -
うん、これが「哲学」。
世の中の哲学と呼ばれるものは哲学ではなくて「哲学」学。過去の哲学者がああ言ったこう言ったという解説。本書は「哲」学。
また、新書の入門書にはときどきすさまじいクオリティのものがあって、入門書でありながら同時に最終奥義の書であるような深みに届いている。本書もそのひとつと言ってい...続きを読むPosted by ブクログ -
生命学という現代文明を顧みるための新たな学問を提唱するその軸として、エコロジー思想や生命倫理にフォーカスをあてて新しい生命観を模索する意欲作。筆者自身も最後に書いているが、この本はそういった壮大なテーマに立ち向かうための準備体操としての位置付けであるため、繰り返しが若干多い。そのおかげでとてもわかり...続きを読むPosted by ブクログ
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人は規律正しく生きていくことができるのか。否、時折私たちは間違いを犯す。自省し謝り改心していこうと努める。そして周囲はその過ちを許すことが大切であると筆者森岡正博は述べる。そこに宗教は介在しなくてもよい、怒りや苛立ち、憎しみがもたらす排除や復讐には平穏は訪れない、負の感情がエスカレートして分断や衝突...続きを読むPosted by ブクログ
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まんが部分は簡単な絵だけど読みやすくて良い。巻末の読書案内がとても充実していて、さまざまな哲学書が紹介されている。全部読みたくなる。Posted by ブクログ
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存在することと生成することの違いに基づく議論は難しかったが、反出生の考え方が古代にまで遡り、常に存在し続けてきたことに驚き。
本題とは逸れるがニーチェの永遠回帰という考え方は初めて知り、刺激的だった。Posted by ブクログ