大津広一のレビュー一覧
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ファイナンスについて勉強したいと思っていた自分にとってはピッタリの本でした。難しい理論の話ではなく、会計とファイナンスの違いなどが分かりやすく説明されており、新規事業などを考える際に必要なファイナンス理論とそれをもとに事業の数値化をする方法がなんとなくイメージできたので勉強になった。
特にIRRについて整理できたのがよかった。最近実務でも使用しており、投資効率を考える上では重要な指標であるが、事業の規模は考慮されていない点やそれと比較するハードルレートをどう設定するかも重要であると分かった。
また資本コストを考える上でリスクというものが非常に重要である点も勉強になった。
後半の事業数値化の -
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2023年6冊目。満足度★★★★★I
本書は著者が日本企業の持続的な成長、企業価値の向上を願って執筆したもので、企業価値向上のための代替指標としての経営指標の活用法について、50の指標と内外企業の31のケーススタディを通して、深い内容を極めて平易な説明でまとめた本となっている
私(元銀行マン)は業務を通して、企業の財務諸表を日常的にチェック、また、個人投資家としても毎日決算短信を見ている
そのため、幅広い業界の企業を「外部」から見ることには慣れているが、本書を通して読むことで、企業「内部」における経営指標の活用の意義や難しさなどが改めてよく理解できた
本書には、日本やアメリカを代表する -
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ネタバレCase study も多く非常に理解しやすい1冊。
●メモ
・本業の定義:定款に記載のあるもの
・売上原価:今の売上高に個別的、かつ直接的に対応していること
--->研究開発費は原価には含まれず、ただし本業であるため一般管理費に計上
--->製造業なら製造コスト、小売なら仕入れコスト、サービス業ならサービス
コスト(TDLのキャストの人件費)が計上。故にTDLの原価は売上比62%
・土地は時価評価しない(=取得時のまま)
帝国ホテルの本社(千代田区/11,000㎡)がわずか200万円。
・競争状況についての考察(5 force)
売りて(仕入れ側)・買い手(販 -
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本書の目的は会計用語の解説や記憶ではなく、会計の数値と企業活動をリンクさせて思考できるようになることです。会計の数値は企業活動の結果として表現されるものなので、会計の数値から企業活動の構造を把握することが出来るはずですし、逆に企業活動から会計数値の構成を推定することも出来るはずです。
本書は著者が会計の企業研修を行なっている内容をベースに構成されています。損益計算書と貸借対照表の二つが主な対象になっており、大まかな構成の説明が最初にあります。その後は「企業名から会計数値を予測する」、「会計数値から企業名を予測する」といったワークを通して会計の読み方を実践的に学べる内容が続きます。研修の場では -
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担当:Hirakawa
対象レベル:中級
内容:
企業価値を創造する会計戦略―企業はなぜ会計指標を目標に掲げるのか
ROE―株主のための投資収益性の指標
ROA―総資産に対する投資収益性の指標
ROIC―特定事業にフォーカスした投資収益性の指標
売上高営業利益率―企業の存在意義を実証する収益性の指標
EBITDAマージン―設備投資の影響を除いた純然たる収益性の指標
フリー・キャッシュフロー―企業価値の最大化をもたらす指標
株主資本比率―企業の安全性を評価する指標
売上高成長率―既存事業にフォーカスした成長性の指標
EPS成長率―株主を向いた成長性の指標
EVA―資本コストを組み込んだ企業価値算 -
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著者がEV-KPIペンタゴンモデルと定義する10の経営指標(ROE/ROA/ROIC/EVA/売上高成長率/売上高営業利益率/EBITDAマージン/EPS成長/FCF/DEレシオ)を31社の実例を基に解説。各社の経営戦略に対してどういう視点でどの経営指標を採用しておりその意図は何か、具体的例示を持って説明されており分かり易い。財務指標比較という観点ではややファジー、例えばROIC=NOPAT÷(有利子負債+株主資本)と定義せず分子のNOPATを「各社によって算入項目が異なる」としてしまったり、良くも悪くも個別具体的になっており大全ではない気もするが、経営指標と経営戦略の整合性を理解するという点