市川哲也のレビュー一覧

  • 名探偵の証明 蜜柑花子の栄光

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    とある事情から6日間で4つの事件を解くことになるお話。実質的には連作短編集みたいな感じ。速解きってこともあってちょっと推理は雑な感じもします。
    あとがきで作者がこのシリーズで書きたかったことを語っていますが、それを読んだ後でも結局最後までこのシリーズはしっくりこなかったです。

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    2021年11月07日
  • 名探偵の証明

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    ネタバレ

    新しい、本格ミステリー。探偵を俯瞰的に見ると、行く先々で起こる事件に突っ込み入れたくなるけど、その背景や家庭事情や悩み含めて人間らしい懊悩がいい。新旧探偵の共演も面白い。
    ロジック立てる段では、なるほど納得そうなのか!という美しい論展開ではない。話の魅力をキャラクターに振った結果か?
    余談だが、p240ページからポケモンユナイトのBGMとともに読んだが、神がかり的なコラボに視覚と聴覚と思考力の臨場感高い。

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    2021年10月31日
  • 名探偵の証明

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    年老いたかつてのヒーロがー、それでも自分であり続けようともがくさまを描く、一人称の語り口からもハードボイルドなお話。さらに言うなら、主人公の屋敷には、解説にも言及がある冒険小説のヒーローの面影が濃い。その分、トリックも小粒で純ミステリとしては軽め。もちろん名探偵という理不尽で不条理な装置について考えること以上のミステリなんてない、と主張されたらそれは同意するしかないが。

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    2021年06月17日
  • 屋上の名探偵

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    読み始めて、「しまった」と思うことがたまにあります。特に初めての作家さんの作品を 読み初めた時が多いです。今回の市川哲也さんも初めて読んだのですが、ちゃんと、市川先生のデビュー作から読めばよかった...

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    2021年06月15日
  • 名探偵の証明

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    ネタバレ

    ミステリを読んで、名探偵の孤独というようなものを感じることはあまりない。何故ならば、大体において、名探偵という人種は、一般人に比し突き抜けた思考回路を持っており、そんなことは意に介さないように振る舞うから。

    でも、一人苦悩する探偵が少なからずいるのも確かだが、それが自分に課せられた役割と割り切り、前へと進む。

    しかし、その存在そのものが犯罪を誘発しているなどという誹謗中傷を名探偵が受ける作品は目にしたことがない。それはあまりにもひどい妄言であるが、それは名探偵に対する痛烈なアンチテーゼでもある。

    往年の名探偵・屋敷啓次郎はそのような誹謗中傷を受けてきた。そして、次世代の名探偵・蜜柑花子は

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    2019年06月30日
  • 屋上の名探偵

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    ミステリ。連作短編集。
    この著者の作品は『名探偵の証明』のみ既読。
    蜜柑花子ちゃんの高校生時代の物語ですね。
    作品としては、よくあるコミカルでライトな学園ミステリ、プラス青春。
    この一冊だけでは無難という感じですが、シリーズものとしては、蜜柑ちゃんの過去が分かって、シリーズ全部読みたいと思わせる魅力を感じました。
    中葉悠介くんは、『名探偵の証明』に登場してたかな?読み直したい。
    甘めに☆4。

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    2019年05月13日
  • 放課後の名探偵

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    倒叙ミステリーだけど、全てわかってしまっているみかんが周りを気遣って動いている感じがこの作品の特徴かな。わかってしまうことは必ずしも福音じゃない。

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    2018年12月24日
  • 名探偵の証明

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    名探偵の老いと最期ということではポアロの「カーテン」がありますが、名探偵自身の語りで老いに伴う葛藤を語られるというのは新鮮でした。お話も多層的になっていて最期まで読ませるし、ラストも何とも言えない味わいでした。

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    2018年02月18日
  • 名探偵の証明

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    市川哲也の長篇ミステリ作品『名探偵の証明』を読みました。
    市川哲也の作品を読むのは初めてですね。

    -----story-------------
    そのめざましい活躍から、1980年代には推理小説界に「新本格ブーム」までを招来した名探偵・屋敷啓次郎。
    行く先々で事件に遭遇するものの、驚異的な解決率を誇っていた――。
    しかし時は過ぎて現代、ヒーローは過去の事件で傷を負い、ひっそりと暮らしていた。
    そんな彼を、元相棒が訪ねてくる。
    資産家一家に届いた脅迫状をめぐって若き名探偵・蜜柑花子と対決から、屋敷を現役復帰させようとの目論見だった。
    人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人、さらにその後の名探偵たち

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    2025年10月09日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    あらすじが『天才人形作家の姉妹の館で行われる新作発表を見に行ったら、長女が密室で殺されてしまう。館も孤立状態に…』だったから、推理小説なのかな?と思いながら読み始めたら全然違った。
    ホラーではないけど、オカルト色が強い作品。
    他人の魂を入れ替える術を持つ一族と、実際に入れ替えられた人がメイン登場人物に複数人いることもあって、「もしかしてこの人が犯人では?」とか「こういうトリックかも!」みたいな想像をする余地はあまり感じられなかったけど、どういうオチになるのかを知りたくて最後まで読んだ。

    結果的に犯人も完全に予想外の人物で、これを推理するのはかなーり難しいと思う。
    しかし犯人の正体以上にラスト

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    2025年10月01日
  • 名探偵の証明

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    鮎川哲也賞受賞作との事でしたが、普通の探偵小説でした。
    ちょっと期待が大きすぎたかも。
    表紙のイラストからしてもう少し若い探偵かと思いましたが、想像とは違っていました。
    大どんでん返しというほどではないですが、最後になるほど。という結末がありましたので、途中で挫折しかけましたが最後まで読んでみて良かったです。

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    2025年02月15日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    死に瀕した人間の魂を他者にうつして生きながらえさせる秘術を持った魔女と、その末裔のお話。その魔術のルールを下敷きにしての特殊設定ミステリといった。

    話のスピード感みたいなものはいいんですけどね。とにかくいろんな意味で悪趣味というか不快感が。まあわざとやってるのはわかってるんですけど。登場人物のほとんどがそんな感じの人物でラストもがっつりとイヤミス。
    その辺の個人的な好みは置いといてもトリックがいまいちピンとこない。たとえばエレベーターのトリックとか。子供の体形なら隠れる照明ってのがイメージわかない。。。あるいは自分が読み逃してるだけなのかもしれませんが詳細に説明している箇所があったのかも・・

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    2024年02月27日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    魔女がでてくる。転生。
    ひどい虐待が出てきて心が痛い。
    しかし三姉妹とお婆さん非道にもほどがある。
    三姉妹にも同情はできなかった。
    犯人には同情しかない。
    しかし、一番怖いのはあの人では。

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    2024年02月22日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    生き人形を創作する「常世三姉妹」の館で連続殺人事件が。そして招かれたメンバーや関係者たちにも隠された秘密が。

    世界観ものすごく好きなんだけど、結構話の視点がころころ変わるので、誰が主体なのか分かりづらかったかも。殺人事件の真相はなるほどですが。そしていまいち亜里沙の思惑が理解できてないんですよね…。

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    2024年01月16日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    グロテスクな生(いき)人形の作り手として、賛辞を集める常世三姉妹。彼女たちの人形にはまるで人の魂が宿っているかのような迫力があり、世界中の好事家を魅了していたが、一方でその人形作りについて黒い噂が囁かれていた。三姉妹の新作発表の場に立ち会うことになったフリーライター・麻生真哉は、六歳の娘とともに群馬の山中にある館に向かう。ところが新作人形の発表の夜、三姉妹の長女が殺害される。現場はほぼ密室。館も孤立状態となり、残された姉妹は、館中を捜索し始めるが――。ある魔術を受け継ぐ一族を巡る驚愕の事件を巧みに描いた、鮎川賞作家の最新作。



    グロテスクだけど人々を魅了する人形を作る常世三姉妹。だけど、強

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    2024年01月13日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    グロテスクな人形作りで、世界中からファンを集める常世三姉妹。フリーライター・麻生真哉は、三女の夜子に気に入られ、その新作発表の場に立ち会うことになり、娘・真里とともに群馬の山中にある館に向かう。

    特殊設定もの。キモとなる魔法の使用条件がうまい。

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    2024年01月04日
  • あの魔女を殺せ

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    ネタバレ

    人形作家とサスペンスということでどんな話なのかなと興味を持って読み始めた。

    うーん、なんというか気持ち悪さのあるサスペンス。魔術の話も入ってくるのでリアリティがあるようでなく…この人は本当は誰なの?と思いながら読み進めた。最後もハッピーエンドなようで、亜里沙の執着?が怖いなとも思ったし、これはハッピーエンドではなさそう…。

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    2024年01月02日
  • 名探偵の証明

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    ネタバレ

    過去の名探偵とその相棒並びに現代の名探偵がそれぞれの思惑の中で挑む事件。その真相が最後に明かされた時には驚かされました。
    最後に七瀬が父親に伝えたかったことは何だったんでしょうね。

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    2022年10月29日
  • 名探偵の証明

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    着眼点は今まで読んだミステリの中でも異質で面白かったが、話の内容自体は可もなく不可もなくという感じでした。シリーズ一通り読むと印象変わるのかな。

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    2022年08月12日
  • 名探偵の証明 蜜柑花子の栄光

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    3部作の完結編。
    2作目を読んでいないと少し辛いかもしれない。

    人質を救出するためには4つの事件を解決すること、という条件で話が展開するが、言い換えれば4つの短編を強引に1つの長編に仕立てた感が強い。
    前作からの因縁の恋との協同?対決?もやや強引だし、推理・展開自体もトリッキーすぎてあまり現実感は無い。サブテーマである「探偵存在意義」なども話の動きを止めているだけ。
    特にひどいのが助手視点の地の文。無駄に長いうえに、同じ描写が続き退屈。

    作者に才能があるのは間違いないが、今作に関してはまとまりに欠けて物足りない。

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    2022年02月03日