オマル・ハイヤームのレビュー一覧
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楽しく過ごせ、ただひとときの命を。一片の土の塊もケイコバードやジャム(イランの王たち)だ。世の現象も人の命も、つかの間の夢、錯覚、幻(109)▼酒を飲め、それこそ永遠のいのち。青春の唯一のしるし。花と酒、君も浮かれる春の季節。楽しめ一瞬を、それこそ真の人生(133)▼さぁ、ハイヤームよ、酒に酔って。チューリップのような美女に喜べ。世の終局は虚無に帰する。喜べ、無いはずのものが有ると思って(140)。オマル・ハイヤームKhayyam『ルバイヤート(Rubaiyat)』11世紀
※ペルシアの数学者・天文学者。ジャラーリー暦(現イラン暦)を生み出す。
※セルジューク朝(11c)マリク=シャー時代。宰相ニザーム=アルムルクに仕える。
※英の詩人エドワード・フィッツジェラルド(1809-1883)による英訳。
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善アフラマズダ、悪アーリマン▼人間の王イマ(ジャムシード)。ヘビの怪物アジ・ダハーカ(ザッハーク)。『アヴェスター』6世紀成立
※古代イラン語。
ホスロー1による編纂。ササン朝ペルシア。
※マニ教。清らかな魂を作ったのがアフラマズダ。糞尿を出す醜い肉体を作ったのがアーリマン。Manichean(マニキーアン):なんでも二元論「白か黒か」で判断する人。
ジャムシード。偉大な王。栄光、尊厳。しかしある日、王曰く。すべては私の恩恵。お前たちは私のうちに創造主を認めよ。すると、神の恵みは王を離れた。争いが世に広がり、人心が離れる。神にはたとえ王でも謙虚につかえよ。創造主(アフラマズダ)をあがめない者はこの世に恐怖と騒乱をもたらす▼ザッハーク。悪魔にそそのかされる。父である王を殺せばあなたが王に今すぐなれますよ。悪魔は落とし穴を掘ってザッハークの父を殺す。悪魔がザッハークにお願いごと。あなたの肩に口づけしてもいいですか。口づけゆるす。すると両肩から黒いヘビがはえてきた。切り落としてもまたはえてくる。『シャー・ナーメ(王書)』1010
※建国神話。イランの神話。シャーの書。シャー・ナーメ。神代からササン朝まで。イスラム教国イランには、ムハンマド以前の歴史がある。
※フィルドゥシー。ガズナ朝マフムードに仕える。
辛抱強さはよいものだ。順風満帆のときであればなおよい。ニザーム=アルムルク『統治の書』11世紀
※セルジューク朝マリク=シャーに仕える宰相。 -
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生と死双方への懐疑、天空と地上への敬愛。
とどめようのない嘆きとある種の諦観。
これらが綴られる言葉の美しさに酔います。
創生の神秘を、知を、学徳を追い求めること。それが何になるのだろう?
始終悶え、心を労すること。それに何の甲斐があるのか?
すべては太初よりさだめられたものであるのに。
すべてはもとより死の枕べに迎え入れられるさだめであり、
そのうちに天空の大鋸が首を掻く時が来る。
人形は一つずつ無の手箱に入れられる。
今日我が目を慰めるあの青草が
明日はまた我が身に萌芽し君の目を慰む。
死後の世界が死者の心を潤わすと何故皆信ずるのか。
帰ってきた者などいないのに。
さればこそ今夜酒を飲もう。
酒を飲め、この一瞬を無駄にするな。
オマル・ハイヤームの人生をどうにも操作することの出来ない嘆き、
天の定めに従うしかないという諦めに触れ、
自分が望み努力さえすればほとんど手に入らないものはない、
そういうoppotunityが与えられている
今の時代(特に日本)が如何に恵まれているかを感じました。
語彙郡の美しさは圧巻。 -
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オマル・ハイヤーム「ルバイヤート」赤783-1 岩波文庫
『11世紀ペルシアの詩人ハイヤームは、生への懐疑を出発点として、人生の蹉跌や苦悶、望みや憧れを短い四行詩(ルバイヤート)で歌った。19世紀以後、フィッツジェラルドの英訳本によって広く世界中の人々に愛読された作品の、日本最初の原典訳。』(本書そでより)
全部で143首が収められ、役者により八部に分類されています。
八分類のなかでも特に
『生きのなやみ』
『むなしさよ』
『一瞬をいかせ』
あたりは真骨頂といった感じで、興味深い四行詩がいくつもありました。
唯一、共感できなかったのは、やたらに酒を飲んで済まそうとするところでしょうか笑
いわゆる刹那主義。無常観や、日本人も好きそうな仏教思想的で、無神論的反逆をイスラム教に向けた唯物論者。
人生なんて短く、あっという間。
時は不可逆だし、死んだら肉体は自然の摂理に従って分解され土に還って大地の一部となる。いろいろ勉強して小難しいこと考えても結局、謎は深まるばかり…。それならこの一瞬を楽しもうぜ!酒でも飲んで!
というのが、表目的な部分しか汲み取れなかった私の理解です…笑
お気に入りを2首紹介いたします。
5
生きてこの世の理を知り尽くした魂なら、
死してあの世の謎も解けたであろうか。
今おのが身にいても何もわからないお前に、
あした身をはなれて何がわかろうか?
127
人生はその日その夜を嘆きのうちに
すごすような人にはもったいない。
君の器が砕けて土に散らぬまえに、
君は器の酒のめよ、琴のしらべに!