ルバイヤート

ルバイヤート

過去を思わず未来を怖れず、ただ「この一瞬を愉しめ」と哲学的刹那主義を強調し、生きることの嗟嘆や懐疑、苦悶、望み、憧れを、平明な言葉・流麗な文体で歌った四行詩の数々。十一世紀ペルシアの科学者オマル・ハイヤームのこれらの詩は、形式の簡潔な美しさと内容の豊かさからペルシア詩の最も美しい作品として広く愛読されている。

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ルバイヤート のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    この作品には背後世界を否定的に捉えて現世での生を重視し、しかし現世の生における成功も否定している点で、一種のニヒリズムが見て取れる。

    また、神が定めた運命を「降りかかる」と表現しているように、生をただ虚しいもの・一場の夢と捉える厭世主義的価値感を持ち、また「母から生れなかったものこそ幸福だ!」とい

    0
    2021年12月11日

    Posted by ブクログ

    11-12世紀ペルシアの詩人らしいのだが、あまりに現代的で驚く。
    現世の快楽にこだわる詩。宗教への反発から生まれた言葉なのかなあ。すごく好きだ。
    訳者による解説も充実している。ペルシアの文化に触れたり、翻訳の意図がわかったりして、満足度が高い。

    0
    2021年10月31日

    Posted by ブクログ

    イスラームの詩というと、難しそうだったり考えもつかないことが書かれているイメージだったけど、これは違った。
    どの詩も身にしみるものばかりで、余計な感傷が一切ないのがかえって感情に訴えるのか、胸を打つものが多かった。その詩は無常観がありペシミスティックだけど、斜に構えたものではない。真理を追求し続けた

    0
    2017年06月26日

    Posted by ブクログ

    大いなる人間あるある、かつ、世界あるある的テクストの洪水。

    しかしまあ、作者の視点の広範なこと!事物をどこからでも見つめる。
    地中深くに潜ったかと思いきや、空よりも高くなる。

    ぶれない4行詩。いつの間にか勇気付けられている。無常感もあり。無神論感もありはしないか?

    4行詩というスタイルはTwi

    0
    2013年03月12日

    Posted by ブクログ

    「諦念」ということばがぴったりの作品。
    (それだと仏教みたいだけど)

    但し、生の儚さを諦めた上で悲観的にならず、
    どこか突き抜けたような明るさに溢れている。

    だったら飲んで歌って踊ろうよ~♪という具合に。


    「人生オワタ\(^o^)/」っていう今時の言い回しを初めて見た時
    ルバイヤートのことを

    0
    2012年03月24日

    Posted by ブクログ

    オマル・ハイヤーム、この世界、現世、もともとつれだされた世界なんだ、何のために来て去るのやら、生きて得るところ何があったか、わかりもしないでしぶしぶ去るのだ。だからーサーキよ酒をもって来てくれ、いまこの一瞬を人生を楽しもう、明日は我が身、重ねた盃も歌い踊った美しい舞姫もいつのまにかいなくなって砂漠の

    0
    2012年03月06日

    Posted by ブクログ

    これを読むだけで、イスラム教の真髄に触れることが出来る。何度も時間を掛けて何回でも読み直したい一冊。

    0
    2011年12月01日

    Posted by ブクログ

    この詩の厭世感は今の私にとても響いて心地よい。翻訳ですら心を打つのだから原文はさぞ素晴らしいのだろう。運よくこの本に巡り会えてよかった。

    もともと無理やりつれだされた世界なんだ、
    生きて悩みのほか得るところ何があったか?
    今は何のために来り住みそして去るのやら
    わかりもしないでしぶしふ世を去るのだ

    0
    2025年11月02日

    Posted by ブクログ

    味わい深い一冊でした。
    はじめに四行詩を読み、お酒がいっぱい出てくるので不思議に思いましたが、解説によってその背景がわかり、思わずため息がこぼれました。

    社会状況からくるやるせなさ、限界。
    それでもなお、今にとどまり、真理の探求への道を歩み続けること。

    1000年以上前のことなのに、響き合うとこ

    0
    2025年10月17日

    Posted by ブクログ

    ペルシア詩に初めて触れた。解説の濃さにも驚いた。遥か彼方の異国の風と土とが香るような一冊だった。人生観というか、全体に漂うテーマも好き。
    いくつか好きな詩があった。一番好きなものはこちら。

    あすの日が誰にいったい保証出来よう?
    哀れな胸を今この時こそたのしくしよう。
    月の君よ、さあ、月の下で酒をの

    0
    2024年06月16日

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