小倉昌男のレビュー一覧
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【読書その101】コロネコヤマトの元会長の小倉昌男氏。93年に保有していたヤマト運輸の株式の一部を投じ、ヤマト福祉財団を設立。恥ずかしながら知らなかったのは、厚労省の地下一階のスワンベーカリーがヤマト財団の事業の一部であること。おいしいパンを売っており、自分も時々購入している。この本は小倉氏がこれまでの経営者の経験を生かし障害者の自立に向かうための経営論についての論じている。著者は、経営は企業だけに必要なものではないという。障害者のための作業所にも経営が欠かせない。経営がなければ、障害者に十分な給料を支払う事業を打ち立てることなどはできないという。自分自身、生活保護のケースワーカー時代に担当の障害を抱えた人の授産施設を見学したが、自分の手元に残るお金はほとんどない。それでは、障害年金を含めても当然生活はできない。他の民間企業の商品と同じように市場で売れるものを出すことが障害者の安定的な収入につながり、それが自立につながる。この本は福祉関係者もこれまでの事業のやり方を再考を促している。
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結論、やはり小倉氏の生涯「挑戦心」のあるところが大好きです。
現役を退いてやることがなくった後も、最初はよくわからなかった福祉でもその意識改革から固定概念や先入観を悪とする姿勢は、私も生涯貫いていこうと思います。
全体として、「経営学、経営はロマンだ」あたりを読んでいればあまり新鮮な内容はないですが、後半の事例をまじえて何が成功につながるのかを示したのははじめてみました。
チェック
・大半の共同作業所ただもしくは原材料が安く手に入る、あるいは単純作業。
・二次産業の主役の時代は終わった。
・とにかく「できることからやってみる」それが私の経験則です。 -
Posted by ブクログ
ヤマト運輸によるクロネコヤマト:個人間配送業務に着手した話がメインで語られています。
タイトルに著者である『小倉昌男』と書かれていますが、彼の史実はごく少数で、最初から一貫して運送事業について書かれています。
そのため、序盤から展開される運送業の詳細な話が難しく感じた。
ただし、無駄が省かれて話が展開されていること、きちんと考える点と考え方が詳細に書かれているのでわかりやすい。
1部の4章だけ読んでもボリュームに驚かされると同時に、内容の濃さと動きがすごい。現在のヤマト運輸がどのような背景や成り立ちを経たのかがよくわかる本となっている。 -
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社長はこんなに深く自社のビジネスを考えているものなのかと意外だった。
部下が出した選択肢から選んでいくことが社長の役目だと思ってた。ここまで社長自身が、情報を集めて分析して、自ら手法を見出していくなんて普通じゃないように思う。
どんなものごとにもメリット、デメリットがあると言う言葉。
デメリットがない完璧な選択肢があるのではないか、といつも考えてしまうが、そんなものはこの世に無いのだと気付かされた。すべてにメリット、デメリットがあり、リスクを取りながら一つの選択をすることが仕事なのだと思った。リスクを背負う覚悟がないと、人の上には立てないんだろう。
現場への権限委譲も素晴らしい。計算に掛かる人件費が勿体無いというのも頷ける。
新しいことをするには、必ず費用対効果を数値で求められる。数字を出すのは本当に大変なのに。絶対やらなきゃいけないことでも、無駄に数字を出させる。それを「無駄だ」と言ってくれる経営者がいたらどんなに頼もしいか。
自分の引き際をわきまえているところもカッコいい。どんなに優秀な経営者でも、時代の流れには敵わないのだと感じる。絶対的な権力になってしまうと、誰も本音で話せなくなる。長く会社に居座る経営者みんなに考えてもらいたい。というか殆どがこの本を読んでるだろうに、それでも椅子に座り続けるのが何故なのかわからない。
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厳しい小売業界において強いリーダーシップで経営改革を成し遂げられた経営者の方からお話を伺った時、意識している会社は?との質問に「ヤマト運輸!」と答えられたことがありました。違う業界なのに?と思ったのですが、水道とか電気とか電車とか毎日の生活に欠かせないインフラみたいな存在としての宅急便のシステムの凄さを賞賛されていました。そういったことに刺激を受けて、今回、この本を手に取ったのですが、システムを成立させるのはそこに関わる一人一人の人間なんだな、との思いを深くしました。人間を見つめてサービスを鍛え上げていく、日本にもスティーブ・ジョブズはいるじゃん!と勇気づけられました。
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1月7日に行われたヤマト運輸高校生経営セミナー。今年のテーマはヤマト運輸の新しい社会貢献活動の提案だった。2回目の出場となった本校ディベート部は、メンターを務めたヤマト運輸の社員の方と話し合い、スワンベーカリーのパンを移動販売しようと言うものだった。
スワンベーカリーというのは、「ヤマト福祉財団が後押しする焼きたてパンの店」で、障がい者が従業員として働いている。都内だと銀座、赤坂、十条に店がある。
生徒達は実際に店でパンづくりもさせていただき、障がい者の皆さんが問題なく働いている姿に接した。また特別支援学校へも伺って、就職の難しさを取材してきた。
そこで、ヤマト運輸から車を譲り受けて改造し、セミリタイアした運転手と販売員の障がい者のベアで車による移動販売を展開しようというプレゼンを行った。
車の改造費はヤマト福祉財団からの援助で行えることや、銀座店から2キロ圏内に国際フォーラムや日比谷公園といった移動販売の拠点となる場所が存在していることや、売り上げ的にも十分利潤を生み出すことができることなどを根拠を挙げて説明をしていた。
僕は全くのノータッチだったのだが、彼女たちのおかげで、障がい者雇用の問題や、ヤマト福祉財団の存在などに興味を持つことができた。
それで、教会の長老と話をしていたら、ヤマト福祉財団の創立者で、ヤマト運輸の創立者でもある小倉昌男さんがクリスチャンだということを知った。そして障がい者の賃金が1万円に見たない状況を改善しようと活動をされていたということも知った。そして勧められたのがこの本だった。
この本で主張してるのは、どんな人も自立できるだけの賃金収入を得られるように、福祉の現場の方も、経営を考えて共同作業所の運営をしましょうということ。
「良い物を作れば売れる」は間違いです、という言葉には、学校現場という温室でぬくぬく生きてしまっている自分には、冷や水を浴びせられたような衝撃があった。
共同作業所の運営者たちを資料代の負担だけで全国から集めて経営セミナーを開催し、成果が上がることを証明するためにスワンベーカリーを自ら立ち上げて軌道に乗せる。
商品を売ることが経営の要諦だという。消費者に買う気になるように、消費者の立場で考えろという。「経営者としてではなく、消費者として商品をどう見るか」を学校に置き換えたらどうなるか。「商品」の部分に入るのは、「授業」か「生徒」か。
誰もが同じ人間であり、豊かな生活を遅れるような社会を作っていく責務がある。それをやさしく、わかりやすく語っている本だ。