姉小路祐のレビュー一覧
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バブルの時代の小説。平成の初め、土地がどんどん上がっていて、銀行の金利が5% (そんなことが本当にあったんですよ) の頃、京都の一角で繰り広げられる地上げ合戦。反対派の最先鋒だった旅館女将が、自殺を遂げたところから、不信を抱いた大阪のコテコテ司法書士と妹が謎を解いていく。
読みやすい。さらに、土地の売買に関するあれこれも、非常に丁寧に説明してある上に、平成に入ったあたりの京都のゴタゴタ(古都税、高さ制限)なども取り入れてあり、バックグラウンドが京都にある人もない人も楽しめる。
事件自体は最終章まで、少しずつしか手がかりが見られず、あたかも空振り続きのように思えるのだが、最後にその薄い証拠を -
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弱冠29歳で大阪の下町の中央署に署長として赴任。熱い正義感に燃えたエリートらしからぬ言動で、次第に現場の人情を呼び込んでくる・・・という予定調和のオヤジ小説。
着任早々に発生した警官による飲酒ひき逃げ事件を孤軍奮闘で捜査するんだが、ひき逃げ犯人とされた警察官が実は被害者だったということに気づくのがようやく後半になってから。と書いたところで(ほとんどの読者には想像できているだろうから)ネタバレにもならないだろう。
公営ギャンブルの主管庁 ()付きは主管でなく指導
・競馬 --- 農林水産省
・競輪、オートレース --- 経済産業省
・競艇 --- 国土交通相
・サッカーのトト --- 文部科 -
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熱血刑事として鳴らした安治川信繁はキャリアの晩年、親の介護や事故死した弟夫婦の遺児を育てるために時間的に余裕のある内勤に転じて、その実力を惜しまれていた。60歳で定年退職を迎えた彼は大阪府警に新設された特異行方不明者か否かを認定する消息対応室に再雇用警察官として雇われた。給料半減、昇進ナシ、手柄も現役組のものとなるという条件ながら、退職金の心配無用、面倒な組織のしがらみも無関係で、かえって伸び伸び捜査ができると定年前よりも生き生きと第二の人生を過ごしている。現役時代に培った幅広い人脈は安治川ネットワークとも呼ばれ、思わぬところから助っ人が次々と飛び出して、同僚の新月良美巡査部長や芝室長をたびた
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あくまで裏方的な活動を強いられているのが消息対応室。しかしいつの間にか事件捜査の最前線で重要な活躍をしてしまっているのは、再雇用警察官安治川信繁の安治川コネクションに依るところが大である。定年退職まで地道に築き上げた人脈と鍛え上げた刑事の勘が、一見ただの一般行方不明者と思われた事案の背後に潜む想像を絶する事件性を暴き出し解決に導く。そんな安治川が扱う三つの事件。継父からの性暴力に人知れず悩む若い女性二人の失踪事件に端を発する殺人事件。真相に迫りながら苦い思いを噛み締める安治川たち消息対応室の面々/現職議員の息子が失踪!? 忖度、保身、組織の論理が渦巻く警察事情に阻まれながら真相に迫る安治川の、