自分の足りない部分を指摘され、次期コンマス候補と言われ、青野は以前よりも周囲に目を向けるようになったね。
また、次席奏者の町井から他の楽器の音に耳を傾けてみたらとアドバイスされたことで山田と一緒に練習するように
山田って入学当初こそ幾つか絡みがあったけどパートが別なせいかここ最近は登場することすら稀
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それは展開上の都合でも有るんだけど、山田の登場頻度がそのまま青野がどこに目を向けていたのかを示す指標になっていたようにも思える
周囲に目と耳を傾けるようになった青野は第24曲で弦楽器のトップ奏者練習の見学を許される訳だけど……
ここでの原田達の雰囲気がとても良いね。最初こそ合奏練習の時のように何度もストップがかかるのだけど、何ページも掛けて話し合い、奏でたい音のヴィジョンを共有することで心地よい音を作り出していく。
青野は今の所、原田の背中を目指して演奏しているのだろうけど、今回描かれた光景って青野がいつかオーケストラ部で作り出す光景の手本のようにも思えた
でも、いつか辿り着く光景ということは今の青野には遠い場所のはずで。同じ立ち位置に居たはずの佐伯があっという間にその光景に辿り着いてしまうのは衝撃的だった
これは青野に様々な苛立ちを齎すもの。余裕ある演奏ができなくなってしまうし、佐伯に冷たい態度を取ってしまう
ここで更に青野の母親が過労で入院してしまう。青野にとってはあまりにキツイ状況の連続
だからこそ、ここで律子達1年生組が駆けつけてくれる展開は良かったな。緊張が続いていたであろう青野を癒やす行為となる
青野も緊張状態から解かれたからこそ、普段なら絶対にしないであろう家庭の問題を話してしまう。青野は我に返って恥ずかしがったけど、あまり言えないような秘密を打ち明けられるって、相手を信頼している何よりの証拠でも有る。
そういった良い展開が有っただけに第27~28曲で明かされる衝撃的事実は流石に……
これで青野にとって佐伯は音楽のライバルではなく、自分から家族の平穏を奪った敵となってしまう。ヴァイオリンの技量で負け、父親も取られたとなれば佐伯の近くにいることは青野にとって苦痛ばかりとなる
ここで青野はどのような選択をするのか、試練の時なのだろうね