玉樹真一郎のレビュー一覧
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友だちに教えてもらって出会った本。
カービィやスマブラの生みの親である桜井政博さんのYouTubeに感銘を受けていた時期に読んだので別角度ですごく沁みた。
ゲームを設計する上で、本質的になにをデザインするのか(ここでは"体験")、という点においての意識の仕方の一端が見える。
つい、やってしまって、
後から「あ、こういうことだったのか!」って理解が及ぶってすごいこと。
いかに体験者にドーパミンを出させるのか、それをどう継続させるのか。
意地悪なことを言えば「本当にそれ最初から狙ってましたかぁ??」なんて言いたくなるけど、そんなことはおもしろくないから除外。だし、本当に最初から狙ってるんだと思う。
本自体を読む、という体験にも引っ掛けのあるデザインも素敵。 -
Posted by ブクログ
・人の行動を動かすのは、シンプルで簡単であるか。
○川家康、1+1
・プレイヤー全員が持っている体験を把握できれば、ゲームはデザインできる。
クモの巣を燃やす。
・ゲーム自体が面白いからではなく、ゲームを通したプレイヤー自身が直感する体験そのものが面白いから遊ぶ。
・日常を破壊するタブーなものは私たちの生活には登場しないに違いない。
・日常への思い込み→「このゲームは〇〇だ」
前提への思い込み→「タブーは現れないはずだ」
・架空の物語の中に穴を儲けたり全体像を予感させたりすることでプレイヤーのものがたりに自然と導く。
・脳は物語器官だ。
・ゲームと言う旅を通して現実世界のあなたがどう変わるかが大切。
そして、プレイヤーが成長に気づく必要もある。
・記憶があってこそ人は語る
・「体験→感情→記憶」という流れが、常に私たちの人生を突き動かしている。
あなたが今記憶していることは、あなたの感情を強く揺り動かした体験だ。
・体験が現在系なら、記憶は過去形。体験は記憶の現在系。
・つまらない現実は、心の文脈がそうさせている。
・チーム全員で自由に議論し、チームのアイデンティティの下に集い、互いをヒーローにしながら難局を突破していく。
・ユーザーにとって大切なのは、プロダクトではなくユーザー自身の人生。ユーザーの人生こそが主役であって、プロダクトはあくまで主役を引き立てる脇役であるべき。
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Posted by ブクログ
物語仕立てでおもしろかった。さすが元任天堂のプランナー。読んでコンセプトについて学びながら、さもRPGを進めている感覚で楽しい。
コンセプトで1番大切なことは、
「世界を良くする」というコンセプトのコンセプト。
未知の良さを発見し、新しい大地を切り拓くことこそが、コンセプトワーカーの使命。
世界を良くすれば、自分自身がしあわせに生きられる。
コンセプトを考えるときに「良い」という言葉を使ってはいけないというポイントは、なるほどと納得した。また、コンセプトを伝えるときは、母国語の文字で構成される20文字程度の言葉を使う。
<「良さ」について>
・既知の良さ
ユーザーも作り手も、その良さ自体や良い理由を直感的に理解できるが、実現するには無限のリソースが必要になる。
・未知の良さ
ユーザーはその良さ自体がうまく表現できず、他メーカーも追従できない。実現するには「リソース以外の何か」が必要になる。
<ものづくりの4つの原理>
❶「すきになる」=生きるあなた
→ビジョンを生み出し、共有するための原動力となる
❷「かわる」=コンセプトワークするあなた
→未知の良さを志し、ビジョンとアイテムを探し続ける
❸「わかる」=プレゼンするあなた
→ビジョンとアイテムを組み合わせた物語を紡ぎ出し、仲間の心に火をつける
❹「できる」=プロジェクトを行うあなた
→コンセプトを守りつつ、数々の試練を乗り越え「良いもの」をアウトプットする -
Posted by ブクログ
自分で学び、自分でできるようになったことは、自信が持てますし、疑いません。
■直感のデザイン
原則:シンプルで簡単な体験で「直感」させる
仮説→試行→歓喜
人々の共通点を利用する
①脳と心の性質
②共通の記憶
直感のデザインは、情報を直感的に伝えるのみならず、おもしろいと感じさせるというもっとも重要な機能も担っているのです。直感的にわかるものは、もはやおもしろいのです。
■直感のデザインをつないでいくときのポイント
1.ある程度長い時間を直感のデザインで埋めること
2.ひとつずつの直感のデザインが短く完結すること
3.個々の直感のデザインにおいて、プレイヤーが歓喜の体験までたどりつく確率を高める
=体験そのものをシンプルで簡単にすること
ゲームの中はプレイヤーにとっての踏み台で埋め尽くされ、学習の機会に満たされています。だからこそ、ゲームは子どもに人気があるのでしょう。なぜなら、子どもこそ、あらゆる世代の中でもっとも強く学びの体験を求めるからです。
■驚きのデザイン
原則:予想が外れる「驚き」で疲れや飽きを払拭する
誤解→試行→驚愕
1誤解:自発的に「○○するのかな?」という誤った仮説を立てる。
※ただし、プレイヤーは仮説が合っていると思い込んでいる。
2試行:自発的に「○○してみよう・・・・・・」と試しに行動を起こす。
※ただし、プレイヤーは試行が合っていると思い込んでいる。
3驚愕:自発的に「○○はまちがいだった!」と驚く。
※ここではじめてプレイヤーは仮説・試行が誤りと気づく。
人々の思い込みを利用する
①前提への思い込み
②日常への思い込み
タブーのモチーフ
性・食・損得・承認・けがれ・暴力・混乱・死・射幸心と偶然・プライベート
人間が本能的に欲するものや目をそむけたくなるものを描きながら、プレイヤーに何かを賭けさせ、祈らせ、プレイヤーの性格が出てしまうように仕向ける。そんな体験デザインでプレイヤーに驚きをもたらすことが、直感のデザインの連続による疲れや飽きを払拭し、さらなる体験へと誘います。それこそが、つい夢中になってしまう体験をデザインする際の基本戦略です。
あえて言えば、驚きのデザインは、体験を止めずに続けてもらうための必要悪と表現できます。もしプレイヤーがきわめて勤勉で疲れ知らずな人だけだとしたら、驚きのデザインは必要ないかもしれません。しかし、たくさんの人々に受け入れられるポップな体験をつくるとき、決してこの視点を忘れることはできません。
ストーリーとナラティブ。どちらも日本語では「物語」と訳されますが、そこには微妙なニュアンスのちがいがあることを感じていただけますか?ストーリーは「何があったか」、すなわち物語内容に重きが置かれているのに対し、ナラティブは「どう伝えるか」、すなわち物語言説を含むニュアンスがあるんですね。
■物語のデザイン
原則:体験を通してユーザ自身の物語を生み出させる
翻弄→成長→意志
・翻弄:環境・ストーリーテリング、テンポとコントラスト、伏線
・成長:
収集と反復→穴を提示する/全体像を予感させる/リズムをつける/問題を未解決のままにする
選択と裁量→リスクとリターンを設定する/難易度を調整させる/フィードバックを返す/相互作用的にふるまう
翻意と共感→主人公を不幸にする/面倒な同行者を登場させ主観と客観を入れ替える/同行者への評価を翻らせる
・意志:命のやりとり、未知の体験、解釈の余地、スタートに戻る
■アイデアはいつ出る? 不安だ…
1.みなに秘密にしている/人前で言えないことを考えよ
2.思考の断片の共通点からあなたの大切なことを発見せよ
3.あなたが大切なものを失い危機に陥る物語を描け
■重苦しい空気… 誰も何も言えない
1.「よい企画」ではなく「ダメな企画」について語れ
2.チームの自己認識を「自分たちっぽいこと」として語れ
3.過去の発言を振り返り「実は深い意味が?」と提起せよ
■聞き手の集中力が落ちてしまう…
1.接続詞などで次のスライドの内容を予告してから進め
2.定期的にタブーのモチーフを挟み込め/黙り込め
3.プレゼン冒頭のスライドを最後にもう一度示せ
■様々なユーザに使ってもらえるか
1.初めて使うユーザを優先しシンプルで簡単にせよ
2.日常に戻る演出でユーザをプロダクトから引き離せ
3.ズルをする選択肢を提示しユーザに自由を与えよ
■はじめて使うユーザを優先し シンプルで簡単にせよ
私たちの心脳は、心理学が初頭効果とよぶ性質を持っていて、一連の体験の冒頭となるタイミングで学習能力が最大に高まります。要は、はじめて使用したときこそ、もっとも情報伝達の効率が高まるんですね。「はじめて」は、人生に一度しかないもっとも効率的に学習できるチャンスですから、体験デザイナーとして見逃すわけにはいきません。
そもそも、ユーザが初回使用をうまくくぐりぬけられなければ、2回目はありません。
さらには、2回目に使用するときに「初回使用時に学んだこと」を忘れてしまうユーザも確実に存在します。いつだってデザイナーが意識すべきは「プロダクトに不慣れで、とりたてて情熱も持っていない一般的なユーザ」なんです。
開発者というものは、プロダクトについて思い入れがあるもの。そんな思い入れが高じると、プロダクトを深く理解し愛するユーザ向けに設計してしまい、結果的についうっかり一般的なユーザを置き去りにしてしまいがちになります。これでは、プロダクトを数多くの人々に使ってもらえません。
いかにプロダクトをシンプルで簡単なものに保ち、はじめて使用するユーザにも直感的に使えるものにするか。常に頭の中に掲げておきたい指標です。
■チームが成長していくには?
1.タスクを具体的な固有名詞で想起できるか確認せよ
2.わざとまちがってみせよ/まちがいを体験させよ
3.教える側と教えられる側がいっしょに未知の体験をせよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「コンセプト」という素晴らしい考え方
世界を変えた勇者に対して、世界は直接「勇者の心を変えること」で報いる。
起案・提案よりも、その後の質疑応答に価値があるというのはおっしゃる通りだな。
質疑に対して、考え抜かれていればしっかり返答できる。そして考え抜かれていればコンセプトがしっかりするし、20文字程度のタイトルでも伝わるもの。
「その価値は自分たちが何故提供できるか?参入障壁、チームだからこそできる蓋然性」をセントラルクエスチョンで聞かれることが多い。
コンセプトのつくりかた
■コンセプトとは、あらゆるスタートアップの現場に立っている人のためのもの
・もっと言えば、コンセプトとはあらゆる活動の原点であり、誰も見たことのないものを生み出したいと願うすべての人が、最初に知っておかなければならないものだ・・・。
・世界と人々を「しあわせにするもの」、世の中に新しい「良さ」を作るものだった。
■本書の構成
・おりていく:コンセプトを定義して、作る準備をする
・のぼっていく:コンセプトの作り方
・すすんでいく:コンセプトをどう活用するか
■コンセプトとものづくり
・コンセプトは、ものづくりの中に存在している。
・あなたが求めるもの → あなたに良い変化が起こる。
・そのための条件 → 世界に良い変化が起こる。
・つまり、あなたに「良い変化」を起こすためには、あなたが何らかの方法で世界を変える必要があるということです。
・「あなた」を「あなたの会社」と置き換えても構いません。あなたの会社が良い製品やサービスを世界に届けると、世界に良いことが起こって、結果的にあなたの会社が儲かります。そのための条件はただ一つ、「世界に良い変化が起こること」です。
・よりシンプルに表現するなら、こうです。「世界を良くする」これこそが、あたなが最終的に生み出すべきコンセプトが満たされなければならない最大の条件 いわば「コンセプトのコンセプト」です。
■冒険の仲間:ものづくりのステップ
・ここでは、生み出したコンセプトに沿って、具体的なアウトプットを生み出すために必要な作業のことを、プロジェクトと呼ぶことにしましょう。
・コンセプトワークとプロジェクトの間には、さらにもう一つの作業が必要となります。
・その作業とは、「プレゼンテーション」です。プロジェクト担当者に、コンセプトを伝えて理解してもらう役割です。
・コンセプトワークするあなたは、アウトプットがもたらす未来を明確にイメージできているはずです。一方、プロジェクトを実行する立場のあなたは、現場で起こりうる問題にいつも気を配っています。「そんなこと大変だ、難しい、できるものか!」と反旗を翻すわけです。そんな2人の間を取り持つもう一人の自分が、「プレゼンテーションするあなた」です。
・つまり、プレゼンするあなたは、コンセプトを伝えるのみならず、プロジェクトに参加するメンバー一人一人の心の中に「そのコンセプトを実現したい!」という想いを湧き上がらせるという使命も帯びているんですね。なかなか責任重大です。
・コンセプトワーク・プレゼンテーション・プロジェクトという3つの役割の「あなた」がそれぞれ作業をすることによって、「良いもの」を生み出せるところまでようやく辿り着きました。
■「良いもの」ができなくては、冒険する意味がない
・あなたが心の底から同意し、それを行えばしあわせになれると信じていること。
・あなたやあなたの会社が生きていけること(お金が手に入ること、永続性があること)
・世界を良くするために立ち上がった「コンセプトワークをするあなた」、コンセプトを伝えると同時に皆の心をあたため励ます「プレゼンテーションするあなた」、実際に良いものを具体化する「プロジェクトを行うあなた」、そして素直な心をそのまま表す「生きるあなた」。4人が手を取り合って、ものづくりという険しい旅を乗り越えていくことになります。
・特に忘れがちなのは、遊び人である「生きるあなた」です。
・コンセプトは、あなたがしあわせに生きられる方法。
■旗を掲げる:コンセプトのかたち
・コンセプトは世界を良くすると同時に、あなたがしあわせに生きられる方法。
●最終的に生み出すコンセプトは次の3つを満たしていること
・1.覚えやすい:簡単に覚えられ、いつでもどこでも思い出せること
・2.伝わりやすい:人々の間で流通しやすいこと
・3.変わらない:数多くのコミュニケーションを通しても、形が変わらないこと
・コンセプトは必ず「文字による言葉」でなくてはいけません。
・コンセプトは、数字を除く母国語の文字20文字程度の言葉。
■翼を授かる:ビジョン
・簡単に「悪い」と否定されてしまうビジョンほど、実は「未知の良さ」を含んでいる可能性が高い。
・脆く、弱く、否定されやすいビジョンを無数に集めることこそが、コンセプトの最大の近道となる。
・コンセプトは、ビジョンの集合体から生み出される。
■始まりの約束:アイテム
・本書では、ビジョンを実際に達成するために必要となるモノ・コトを、アイテムと呼ぶことにしましょう。
・コンセプトの残り半分は、アイテムの集合体によって伝えられる。
■何を以て何を成すか:コンセプト
・ビジョンとアイテムは、それぞれがコンセプトの半分です。つまりコンセプトは、次の2つの要素から構成されます。
・①何をしたいか?(ビジョンの集合体)
・②何を用いるのか?(アイテムの集合体)
■コンセプトワークまとめ
・コンセプトは、ものづくりによって世界を良くする方法であり、あなたがしあわせに生きられる方法。
・数字を除く母国語の文字20字程度の言葉で表される。
・素直な想いである「ビジョン」とコンセプト実現のための手段「アイテム」からなり、未知の良さを形にするために「何を用いて、何をしたいか」をまとめたものである。