「コンセプト」という素晴らしい考え方
世界を変えた勇者に対して、世界は直接「勇者の心を変えること」で報いる。
起案・提案よりも、その後の質疑応答に価値があるというのはおっしゃる通りだな。
質疑に対して、考え抜かれていればしっかり返答できる。そして考え抜かれていればコンセプトがしっかりするし
...続きを読む、20文字程度のタイトルでも伝わるもの。
「その価値は自分たちが何故提供できるか?参入障壁、チームだからこそできる蓋然性」をセントラルクエスチョンで聞かれることが多い。
コンセプトのつくりかた
■コンセプトとは、あらゆるスタートアップの現場に立っている人のためのもの
・もっと言えば、コンセプトとはあらゆる活動の原点であり、誰も見たことのないものを生み出したいと願うすべての人が、最初に知っておかなければならないものだ・・・。
・世界と人々を「しあわせにするもの」、世の中に新しい「良さ」を作るものだった。
■本書の構成
・おりていく:コンセプトを定義して、作る準備をする
・のぼっていく:コンセプトの作り方
・すすんでいく:コンセプトをどう活用するか
■コンセプトとものづくり
・コンセプトは、ものづくりの中に存在している。
・あなたが求めるもの → あなたに良い変化が起こる。
・そのための条件 → 世界に良い変化が起こる。
・つまり、あなたに「良い変化」を起こすためには、あなたが何らかの方法で世界を変える必要があるということです。
・「あなた」を「あなたの会社」と置き換えても構いません。あなたの会社が良い製品やサービスを世界に届けると、世界に良いことが起こって、結果的にあなたの会社が儲かります。そのための条件はただ一つ、「世界に良い変化が起こること」です。
・よりシンプルに表現するなら、こうです。「世界を良くする」これこそが、あたなが最終的に生み出すべきコンセプトが満たされなければならない最大の条件 いわば「コンセプトのコンセプト」です。
■冒険の仲間:ものづくりのステップ
・ここでは、生み出したコンセプトに沿って、具体的なアウトプットを生み出すために必要な作業のことを、プロジェクトと呼ぶことにしましょう。
・コンセプトワークとプロジェクトの間には、さらにもう一つの作業が必要となります。
・その作業とは、「プレゼンテーション」です。プロジェクト担当者に、コンセプトを伝えて理解してもらう役割です。
・コンセプトワークするあなたは、アウトプットがもたらす未来を明確にイメージできているはずです。一方、プロジェクトを実行する立場のあなたは、現場で起こりうる問題にいつも気を配っています。「そんなこと大変だ、難しい、できるものか!」と反旗を翻すわけです。そんな2人の間を取り持つもう一人の自分が、「プレゼンテーションするあなた」です。
・つまり、プレゼンするあなたは、コンセプトを伝えるのみならず、プロジェクトに参加するメンバー一人一人の心の中に「そのコンセプトを実現したい!」という想いを湧き上がらせるという使命も帯びているんですね。なかなか責任重大です。
・コンセプトワーク・プレゼンテーション・プロジェクトという3つの役割の「あなた」がそれぞれ作業をすることによって、「良いもの」を生み出せるところまでようやく辿り着きました。
■「良いもの」ができなくては、冒険する意味がない
・あなたが心の底から同意し、それを行えばしあわせになれると信じていること。
・あなたやあなたの会社が生きていけること(お金が手に入ること、永続性があること)
・世界を良くするために立ち上がった「コンセプトワークをするあなた」、コンセプトを伝えると同時に皆の心をあたため励ます「プレゼンテーションするあなた」、実際に良いものを具体化する「プロジェクトを行うあなた」、そして素直な心をそのまま表す「生きるあなた」。4人が手を取り合って、ものづくりという険しい旅を乗り越えていくことになります。
・特に忘れがちなのは、遊び人である「生きるあなた」です。
・コンセプトは、あなたがしあわせに生きられる方法。
■旗を掲げる:コンセプトのかたち
・コンセプトは世界を良くすると同時に、あなたがしあわせに生きられる方法。
●最終的に生み出すコンセプトは次の3つを満たしていること
・1.覚えやすい:簡単に覚えられ、いつでもどこでも思い出せること
・2.伝わりやすい:人々の間で流通しやすいこと
・3.変わらない:数多くのコミュニケーションを通しても、形が変わらないこと
・コンセプトは必ず「文字による言葉」でなくてはいけません。
・コンセプトは、数字を除く母国語の文字20文字程度の言葉。
■翼を授かる:ビジョン
・簡単に「悪い」と否定されてしまうビジョンほど、実は「未知の良さ」を含んでいる可能性が高い。
・脆く、弱く、否定されやすいビジョンを無数に集めることこそが、コンセプトの最大の近道となる。
・コンセプトは、ビジョンの集合体から生み出される。
■始まりの約束:アイテム
・本書では、ビジョンを実際に達成するために必要となるモノ・コトを、アイテムと呼ぶことにしましょう。
・コンセプトの残り半分は、アイテムの集合体によって伝えられる。
■何を以て何を成すか:コンセプト
・ビジョンとアイテムは、それぞれがコンセプトの半分です。つまりコンセプトは、次の2つの要素から構成されます。
・①何をしたいか?(ビジョンの集合体)
・②何を用いるのか?(アイテムの集合体)
■コンセプトワークまとめ
・コンセプトは、ものづくりによって世界を良くする方法であり、あなたがしあわせに生きられる方法。
・数字を除く母国語の文字20字程度の言葉で表される。
・素直な想いである「ビジョン」とコンセプト実現のための手段「アイテム」からなり、未知の良さを形にするために「何を用いて、何をしたいか」をまとめたものである。