瀬山士郎のレビュー一覧
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4年3組せやましろうくんの算数絵日記を読んでいると、あんまり好きじゃなかったはずの算数が楽しくなってくるから不思議。
・「兆」よりも「京」よりも大きい数の名前がこんなにいっぱいあるんだなあ。「無量大数」ってかっこいい・・・。
・たし算・かけ算対抗戦、楽しそう。やってみたい。自分ならどっちのチームに入ろうかな、やっぱりかけ算かな。
・「!(かいじょう)」ってすごい! 計算するかしないか、できるかできないかはともかく、見ているだけでなんかかっこいい。「50のかいじょう(!)」なんて、びっくりだ。まさに「!」。
・なるほど。「あべこべの数」という考え方をすると、「プラスの数」と「マイナスの数 -
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虚数は存在しないという論調あるけど、そもそも虚数以前に実数ましてや正の整数ですら存在しないものらしい。これ聞いてやっと腑に落ちた。”数「3」が存在しているのではなく、存在してるのは数「3」で表現される何か”らしい。
算数→数学が本質的に変わったわけでないなら、高校数学→大学数学も本質的には変わるわけではないよね。やたら大学数学と高校数学は違うからとか脅す人いるけど。
瀬山士郎
1946年、群馬県生まれ。東京教育大学理学部数学科卒業。群馬大学教育学部教授を経て、放送大学群馬学習センター客員教授。数学教育協議会副委員長。専攻は位相幾何学(トポロジー)
「数」、いま 21 世紀の現 -
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微分積分の復習のために選んだ本。「計算の意味を理解することが大切」という著者の主張通りの内容となっています。また、各章とも説明文、重要なポイント、数式の分量のバランスが良く、読みやすかったです。
章立ても読みやすいように工夫されていて、第一部は概論、第二部は証明が主となっています。
* 最初に微分学が対象とする、基本的な関数についての説明(7つの初等関数)
* 関数の演算(四則と合成)ルールの説明
* 微分するとはどういうことなのか?誤差をどの程度に抑えたいか?という視点(イプシロンデルタ論法)
* 7つの初等関数の導関数を求め方
* テイラーの定理を使った関数(無理関数、指数、対数関数など) -
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トポロジーは不思議だ。
なんのための学問なのかよくわからない。
でも、「形をつながり方という視点で見ること」というのは面白い。だから、憧れるのだけども、こういう感覚は若いうちに獲得しないと難しいのかもしれない。
メビウスの輪には、裏表がない、というのは、ふーん、という感じでもはや慣れ親しんだ事実であるが、厚みのないメビウスの輪に限らず、そもそも平面には裏表はなく、そういう意味でメビウスの輪が特徴的なのは、左右が決められない、「向き付け不可能」というのには驚く。そうか、そういうことになるのか。クライン管は、メビウスの輪をふたつ貼り合わせたもの、というのも、まじかーと驚く。ホモロジー、ホモトピ -
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数と計算、文字と方程式、関数、微分と積分、形と幾何学・・・これらについて、わかりやすく面白く書かれていて、久しぶりに夢中になって読書した。
特に、マイナス×マイナスがどうしてプラスになるのか、数学好きだったと言われるスタンダールの言葉「どうして借金×借金が財産になるのか」の間違いを指摘しているところや、「虚数なんて世の中にない数でしょ。そんなもの勉強して何になるんですか。」といった高校生の言葉に対する著者の考えを述べている所は面白かった。
さらに、テーラー展開、ロルの定理、マクローリン展開が微分のところでどういうふうに役立っているのかもわかりやすく書かれていた。
一番面白かったのは、オイ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
現代数学のひとつ、「トポロジー」とはなんでしょうか。
それは、形の見方を変えることから始まります。
三角形と円を同じと見る、コーヒーカップとドーナツを同じと見る、そんな幾何学が誕生したのです。
なぜ数学者たちはそんな発想をしたのでしょうか。
本書は、そうした不思議な形の冒険の旅に案内します。
図版を多用して、一筆書きからメビウスの帯やクラインの壷、ポアンカレ予想まで、パズル感覚で説いていきます。
気がつけば読者は、4次元空間の「迷宮の旅」へ迷いこみます。
[ 目次 ]
第1章 形とはなんだろうか
第2章 つながり方の幾何学
第3章 曲線のトポロジー―オイラー・ポアンカレの定理
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Posted by ブクログ
矯正教育が行われる少年院で、外部教職員である筆者たちが少年院の子どもたちに数学を通して、抽象的概念や自問する癖を付けさせるまでの活動をまとめた本。
閉鎖的な少年院を切り開き、その数学を教えることで学ぶことや考えることの本質を伝えた著者たちのバイタリティには感心する。
義務教育で抜け落ちてしまった少年たちの学力は高校生の年齢で国語は中3、数学は小6という名古屋の矯正管区の調査でわかったというのも、やはり現在の義務教育下における指導の難しさが如実に表れているのではないか。30〜40人の子どもたちの個性をひとりひとり向き合っている学校教諭の方々への努力はとてつもないが、ひとりでも抜け落ちてしまうこと -