フジコ・ヘミングのレビュー一覧
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今年、2024年の4月21日に92歳でその生涯を閉じた、ピアニスト、フジコ・ヘミングさんの追悼番組を観た。大好きなショパンの面影を追って、スペインのマヨルカ島を訪ねたり、コンサートを開いたり。
(初回放送は、2022年12月28日)
90歳とは思えない、力強く情熱的な演奏に驚いた。
いっぱい間違えちゃったわ、と言っていたけれど、そんなことは些細なことに感じられた。
この本は、そのフジコ・ヘミングさんが14歳の夏休みに書いた、水彩画の絵日記。
(日記は小学校の頃からつけていたけれど、これが一番気に入っているという。状態も良い)
日本の学校の画一的な指導に馴染めなかったフジコさんが、宿題ではなか -
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ネタバレフジコ・ヘミングさんの人生哲学、タイトル通りです。わたしは共感できるところが多いので読んでて癒やされます。
ご多分に漏れず1999年のNHKのドキュメント、「フジコ、あるピアニストの軌跡」から、フジコさんに興味をもちました。番組制作のきっかけや撮影時のエピソードが載っていておもしろかったです。
苦難の連続のフジコさんですが、ドイツでほそぼそと生活はできていたし小さくても演奏会は開けていたようだし、なにより有名な音楽家の前で演奏する機会はときどきあった。この本は今までを総括して小さなエピソードなどもとても多く書かれています。いいこともちょいちょいあったじゃない〜と思えます。
当時、NHK以 -
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フジコ・ヘミングのNHK特集『そしてまた、フジコ・ヘミングとともに』を観た。フジコ・ヘミングについて相変わらずの関心があったので、視聴することにした。ずいぶん前にフジコ・ヘミングのテレビを見たことがあり、その時の印象を思い起こした。調べてみたところ、1998年に放映された『フジコ〜あるピアニストの軌跡』だった。その際の『カンパネラ』に非常に驚かされた。ピアノにこれほど心を動かされたのは初めての経験であり、その後、CDを求めて繰り返し聴いた。フジコ・ヘミングのピアノの素晴らしさに感銘を受けた。
それから20年以上経過し、『そしてまた、フジコ・ヘミングとともに』を見ると、90歳を過ぎたフジコ -
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今年の4月21日、フジコ・ヘミングさんは逝去された。その訃報を知ったときとても悲しかった。もうあのピアノを聴けないのかと、辛かった……。
なんとか当たったコンサートのチケット、運営側から「払い戻ししてください」と連絡がきて、怪我の具合がそんなに悪いのだろうか、大丈夫なのだろうかと心配になった。
それからしばらくして、膵臓がんで亡くなっていたと知った……。声にならない。ただただ、辛い。
コロナ禍のなか、私が聴く最初で最後となったあのコンサート。初めて聴いたラ・カンパネラ。あのときの高揚感と多幸感は、胸が熱くなって身体がふわふわしていて……本当に、夢のような時間だった。
この本の中で、「人間性は音