山根一眞のレビュー一覧
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小惑星探査機 はやぶさの大冒険BASIC
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ネタバレ現在「はやぶさ2」が活躍中ですが、本作は前号機「はやぶさ」が地球に帰還して、そこで持ち帰ったものの科学的な分析に至るまでの経緯(前半)と、「はやぶさ2」の開発と打ち上げ直前まで(後半)が描かれています。具体的にはそれぞれの開発者やマネージャー等へのインタビュー形式で綴られています。
専門的な話が山ほどありますが、文系な私でも十分に理解できるようわかりやすく書かれています。加えて未知な世界だらけの宇宙について純粋に興味が掻き立てられワクワクしてきます。
「はやぶさ2」は目的の小惑星(名称:リュウグウ)に辿り着くには、打ち上げ時刻が天候等の関係で1秒でも狂うと困難になります。よって打ち上げ日が翌日以降に延期になります。そこまで緻密な計算をしてはじき出された打ち上げ時刻であり、今回のミッションの厳しさが伺い知れます。おまけに日本の宇宙開発予算というのが非常に少なくNASAの1/100程度です。厳しい予算とおまけに開発時間も3年は要するところを2年でやり遂げないといけない状況でした。
「はやぶさ」が小惑星イトカワの微粒子を持ち帰ったときは日本中はやぶさブームに沸きましたが、実は「はやぶさ」「はやぶさ2」共に、ないない尽くしの中で実現されていた事を本書で知りました。
本書の前に、スマートフォンのお持ちの方はPodcast『学問ノススメ』で著者の山根一眞氏の会の放送を聞かれてから読まれると、より一層理解が深まります。 -
小惑星探査機 はやぶさの大冒険BASIC
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宇宙予算がアメリカの10分の1の日本が、月以外の星へ探査機を送り、星の物質を回収して地球へ戻ってきた!
その間に起こる沢山のトラブルにも、「はやぶさ」自身が対処したり、管制室で考え出された奥の手プログラムを細々とした通信手段で送ったりして乗り越えた。
アポロ13号では、搭乗している人間が動いてトラブルを解消して地球に帰還したけれど、「はやぶさ」は探査機。
受信したプログラムを忠実に実行し、必死にカプセルを地球に届けようと、たった一人で宇宙をひた走る。
思わず「はやぶさ君」と擬人化してしまう。
私が「はやぶさ」を知ったのは、イトカワに着陸したときに転んだという報道で。
通信が途絶えた状態でも、「はやぶさ」は体勢を立て直そうと、必死にエンジンの噴射を繰り返していたのです。
そこから行方不明になりかけたり、イオンエンジンの不具合で地球帰還が絶望視されたりということもあったけれど、それについては全く知らず、カプセルが地球に帰ってきたという報道で、再び「はやぶさ」に注目するようになりました。
この本を読んでいるうちに、「はやぶさ」は宇宙探査史上、アメリカやロシアにも勝る偉業を達成したことを知りました。
お国の財政が厳しい中、宇宙開発への予算がどんどん縮小されていますが、「はやぶさ」の技術は世界中に誇れるもの。
夢を育むものでもあります。
「はやぶさ2号」が地球から旅立つ日が来ることを願っています。 -
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小惑星探査機「はやぶさ」が打ち上げられてから地球に戻ってくるまでの冒険を描いています。はやぶさに襲いかかる、予想を越える試練の数々に対して、知恵を振り絞ってミッションをクリアした、日本のはやぶさのチームの執念の物語です。著者の山根氏が、打ち上げから帰還まで7年の間、はやぶさチームに張り付いて取材を続けてきた、膨大な資料がもとになっており、山根氏の執念の賜物でもあります。インタビューで開発担当者から聞き出した秘話がたくさん盛り込まれており、ハイテクとローテクの両輪によって「はやぶさ」が支えられ、幾多の困難を乗り越えてきたことがわかりました。特に、開発担当者のヒラメキと日本を支える企業群の持つ底力によって、磨き上げられて絶妙に組み合わされたローテクの数々がとても興味深く感じました。NASAにおいて開発費が25億円を超えてしまい断念した、低重力の小惑星上で活動する小型ロボットをわずか3000 万円で作ったそうです。残念ながら小惑星に到達することができませんでしたが・・。世界トップの経済力を誇るよりも、あるいは世界をリードする政治力を誇るよりも、こんな不可能と思われることにチャレンジして道を切り開いた、凄腕のチームが日本に存在していることを素直に誇りに思います。またこのチームの存在を我々に知らしめてくれた著者の山根氏にも感謝します。このチームがなぜここまで努力できたのか、中心となった技術者の「とてもおもしろかったから」という言葉が印象的です。結局、おもしろいから頑張れるんですよね。これからもどんどんとおもしろい目標を立てて、どんどんとチャレンジしていく日本でありたい、と思った次第です。結果や評価はあとから付いてきます。「どうして世界一でなければいけないんですか。2位ではダメなんですか」などと言っていた国会議員には、このようなおもしろさは永久にわからないでしょうが・・。
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Posted by ブクログ
はやぶさに携わった技術者や科学者の技術力、アイデア、応用力、想像力、継続するちからは本当にすごい(もちろん技術的な内容についてはさっぱり理解できないがそれだけに凄さを感じる)、無機質な衛星に感傷的になるつもりはないが、それらが小惑星探査衛星「はやぶさ」の向こう側に見えることで「はやぶさ」に対する感動というものになっているのだろう。
でも満天の星空の中を光の筋になって落ちてくる写真はやはり感傷的になる。
それにしても結果を知っていて経過を辿っていくぶんにはいいが、川口さんはじめその時々の現場の緊張感は凄いものだっただろう、やりきって帰還を待つ最後は「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がぴったりだと思った。
そして、やはり日本人として誇らしい気持ちをもたせてくれる。 -
Posted by ブクログ
あの東日本大震災で、はやぶさが持ち帰った微粒子の分析結果発表がかき消されてしまったこと。知らずにいあたことがちょっとショックだった。
その微粒子が0.05㍉程度でそんな小ささが想定範囲だなんて、宇宙というマクロ世界との落差に驚き。
この間のはやぶさ2の見送りは出来なかったけど、本書でプロジェクトに関わった皆さんの熱い思いと苦労を感じて、ただ2020年に無事帰還する事を願うばかり。
小惑星に爆弾を衝突させて作ったクレーターからフレッシュなサンプルを採取という、かなり胸が高鳴るミッションは是非とも見届けたい。
胸が踊って、新たな発見と驚きに溢れた、ちょっと泣ける一冊。 -
Posted by ブクログ
先日無事成功した、はやぶさ2の打ち上げ前からの準備について、はやぶさとともに記録したもの。山根氏の本を久々に読み、懐かしさもあり速攻で(メタルカラーシリーズ以来)。
開発メンバがまあそうそうたるメンバである。きつい計画の中、トラブルにめげずに進めたことがしっかりと記述されている。著者もあとがきで述べているが、さらに数倍のドラマ、失敗談があるはず。これらもつぶさに記してもらいたい。
知人がJAXAにいることもあり、また宇宙ものは常にロマンがあり、未だ興味が尽きない。ますます日本発の技術が期待されているので、今後ともしっかりと予算を確保いただき続報を知らせていただきたい。 -
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Posted by ブクログ
機能しなくなったイオンエンジンの生きている機能同士を組合せる応急措置などは、
「そんなアナログな!」と思わせるようなものです。
でもそれらは、プロジェクトを絶対成功させるんだという根性による発想なんだと思います。
「はやぶさ」と同じように「ふくしま」もさまざまな応急措置で対応しているみたいです。
具体的なことは分からないけれど、圧力容器内の蒸気を排出したもので、
冷却ポンプ水用のタービンを廻して冷却水を入れるというような
永久機関的なことを
水車を廻して川の水を止めるようなことを
行っていたみたいです。
厳密には永久機関などではなく、核燃料の余熱がエネルギー源というだけですが。
現在ではもしかしたら、もっと「そんなアナログな!」という水の入れ方をしているのかもしれません。
命がけの最前線の方々には頭が下がる思いです。
現在のこのような困難な状況ですが、なんとかこれ以上の惨劇を食い止めて
「はやぶさ」と同じように「ふくしま」の成功のドキュメント本がたくさん出版されることを祈ります。 -
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Posted by ブクログ
2010年6月13日に地球帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」。その航海と探査の記録を扱った本は多々あれど、中でも一押しがこれ。
著者の山根一眞さんは「中学生にも分かる」ことを目指して書き上げたそうですが、私の知人の息子は小学生にしてこの本で夏休みの読書感想文を書き上げました。
山根さんは打ち上げ時から取材を続け、関係者へのインタビューを随時行ってきました。
山根さんの文章が縦糸、インタビューが横糸。何か「事件」が起きるたびに当事者が直接語ったエピソードが出てくるのは、豊富な取材の成果あってこそ。
挫折を乗り越えたヒューマンドラマのように扱われがちな「はやぶさ」の物語。人間模様を織り込みつつ、理学・工学の視点を外さず、ミッションの段階や搭載機器の役割をいつの間にか押さえながら、読み進めることができます。
感動を味わいたい人も、地味にミッションを振り返りたい人も、まずはこの一冊を。 -
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