松竹伸幸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
みなさんのコメントを読ませて頂きました。この本を読んだ党員はごくわずか。志位和夫が書記局長に突然、就任した時、志位和夫が何者か?だれもその存在を知らなかった。議員でもなく、出版物もないどころか、「赤旗新聞」でも志位和夫を名を見ることはなった。当時から理論的、実践的な力量に不安感をもつ党員は多くいた。私もその一人で、回りの党員も疑問視する声も多数いた。
松竹さん、鈴木さんの出版物は暗黙の了解で箝口令が行われ、先に書いたように多くの党員は読むことはしていない。
「しんぶん赤旗」のみ、除名の報道がされ、その後、各新聞報道、他党から疑問視に対して志位和夫は「日本共産党に対する攻撃。徹底的に闘う」などの -
Posted by ブクログ
日本共産党の党首公選を求めて立ち上がったが除名された、ということがニュースに
なった著者の新書。
ニュースだけでは細かいことは分からなかったが、彼の主張がよくわかる内容。
そもそも日本共産党。志位和夫さん、小池晃さん、田村智子さん、山添拓さん。。
論客が多い。よく勉強して国会でも存在感がある。議員の質が高い。
ただ、、日本共産党、という単位になるとよくわからなくなる。
以前は比例区のためにすべての選挙区に立候補し野党の邪魔をしていた。
立憲民主との共闘でそれを改めたが、不発に終わる。
自衛隊をどうするのか、憲法9条をどうするのか、外交は、、、、
どこか独善的なイメージがあ -
Posted by ブクログ
松竹氏がこの本を上梓してから除名になるまで、記者会見の動画を通じてずっと共産党の言い分を追ってきた。志位委員長にしても小池書紀局長にしても穀田国対委員長にしても、何故あんなに歯切れが悪いのだろうと思っていたが、こうして問題の著書を読んでようやく理解できた。しきりに「外部からの攻撃」と表現していて、党首公選の訴えと『攻撃』という物騒な語がどうしても結びつかなかったが、結局は志位氏個人への批判とみなされたのだ。ここに日本共産党の限界を感じる。志位氏は会見で「共産党の党首には何の権限もないから誰が党首かは意味がない」と言っていたが大嘘だ。中共と同様にトップの独裁で上意下達的に物事が決まる体質であるこ
-
Posted by ブクログ
この本で,この本が理由で除名したとしたら,共産党はあまりにも狭小なオワコン組織だと思う.
内部での意見の食い違いや,矛盾点について率直に表現された内容なのでは無いかと思う.
著者も書いている通り意見の違いを組織階級の枠を超えた議論と実践で総括,発展していく政党なら,「この程度の」差異で除名はないのでは無いかと.
軍事問題について,共産党の本来の立ち位置と現在の苦しいレトリック,その解決策など,大変興味深く読んだ.共産党の国防論がお花畑だと思う向きには是非読んで頂きたい.
で…やっぱり,すごく現実的な目標達成段階を設定しているのに,対右派の「ケンカ」に注力するばかりに本来の一歩一歩理解を得なが -
Posted by ブクログ
党の方針と違う主張を、外に向かってやったんで、あんた除名な、と言われた人。
「日本共産党が党首公選を実施すれば日本の政治がマシになる」
と言う内容。
ご本人も、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な、と言ってるくらいたられば論だと考えてはいるようなのだが、風が吹いたって、儲からない桶屋の方が多いんじゃねの、と思わせる内容。
内容が素晴らしいから星四つというより、如何に、共産党の方が、純粋で、理論家で、現実を全くわからない人達だっていうことがくっきりと見えてくる本だと思った。
共産主義という原理原則さえ、実はこうなんだ、ぼくの思う共産主義とはこうなんだって、原理主義的にテロ、内ゲバ繰り返してきた組 -
Posted by ブクログ
日本には憲法9条がある。世の中には憲法9条改定の流れと、9条を変えずに守ろうとする両派の対立が存在し、両派の意見をベースとする書籍や評論も多く存在する。前者であれば自衛隊の存在意義や海外の支援活動を活発化し、国際的に協調路線を取るような意見が多く、後者は日本が太平洋戦争から立ち直り、現在もなお平和を維持している根拠を9条に求める。その様な書籍は多く読んできたが、9条をベースに戦略を持つべきとする内容は珍しい。
戦後日本はアメリカの描く対ソ連戦略に巻き込まれ、自主性のない戦略をとってきた。独自の軍事戦略がない事は、単なるアメリカ任せの楽観的な考え方だと言えるし、アメリカにも随分と振り回されてきた -
Posted by ブクログ
野党の主張は選挙期間中以外は中々有権者に届きにくいし、有権者も関心を示さない。
そんな中で党首公選制の一点突破で耳目を集め、著書の専門である国防の持論を述べた本書はまずは目論見通りと言った所ではないだろうか。
国防論自体も自分を含めた日本人の微温的な、しかし現実的な国防感にマッチしていると思われ、共産党のベテラン党員(かもがわ出版の編集主幹なので関西のオピニオンリーダーでもあるだろうが)でこの主張が出て来た事はいい意味で裏切られた感を受けた。
党首公選制は議論が深まるのか?性の多様性を認めるのなら意見の多様性も認めなければならない。守るべき所は守り、変わるべき所は変わる。実は共産党にとっ -
Posted by ブクログ
本書を読んで2ヶ月近く経った。未だにどのようにまとめていいのか、判断がつかないでいる。多くが微妙な問題を孕んでいて、評価しようとすると、かなり長い文章になるからである。その間にも、憲法をめぐる情勢は二転三転している(各種世論調査、内閣支持率下落、自民党の改憲案報道)。
よって、この本で1番刺激を受けた所を書く。それは、日本共産党の憲法政策でもなく、肝心の改憲的護憲論でもない。第一章「護憲派とはどういう人のことか」の所である。
著者は過去の世論調査結果を駆使して、現実的な国民世論をデッサンする。つまり、一方では現実の自衛隊を認める圧倒的な世論がある。それは災害派遣だけではなく、「専守防衛の自 -
Posted by ブクログ
トランプ発言に便乗して、日米関係の不平等について戦後のお互いの政府の駆け引きを検証した著作。
冒頭の説明文書であるが、同じ同盟国でありながら、ドイツやイタリア、フィリピンとも違う、日米の奇妙な関係を、外交、占領の歴史を手がかりに繙くとき、見えてきたのは、主体性を失い続ける「日本」の姿だった。
自ら従属を深める日本。
真の独立のために何が必要なのか。
ということで、内容ですが、
第1章 従属の現実―世界に例を見ない実態
1 裁判権があるのに「裁判をしない」不思議
2 日本全土がアメリカの訓練基地なのか
3 ドイツは主権のために地位協定を改定した
第2章 従属の原点―日本とドイツの占領の違い -
Posted by ブクログ
歴史は集団的自衛権の濫用だらけ。その上で集団安全保障体制を国連を舞台に、国際社会は構築してきた。安倍首相の懇談会の報告書の前提に(故意の)虚構と現実誤認が含まれていることも分かった。侵略には同盟の有無を問わず、すべからく対抗すべし、という主張も分かる。しかし、自衛隊の今後については武装解除など期待はできるが、全てではないと感じた。
・集団的自衛権はPKOとは違い、国際社会によってオーサライズされてはいない。
・これまで自民党政権は、戦後のアメリカが行った戦争を一度たりとも批判したことがない、世界でも希な国。
・集団的自衛権の実態は、きわめて少数の、しかも超軍事大国だけが行使してきた権利
・集 -
Posted by ブクログ
尖閣騒動以降、書店にはやたら勇ましい内容の本が並ぶが、一方で護憲勢力もこれまでの理想主義を繰り返すのみ。結局どっちにもシンパシーを抱けずにいたのだが、本書は現在の東アジア情勢を踏まえた現実的な視点を導入しつつ、9条を梃子に今後の日本のとるべき軍事戦略を探ろうとしており、ある程度共感できた。
現状の安保依存姿勢、特に「専守防衛」、「米軍の抑止力」、「集団的自衛権」が、日本の敵対勢力を増加させる役割を持つことや、冷戦構造崩壊後20年が経過しても、日米安保の枠組みが旧態依然としたままであることの不安定さの指摘は、これまでの護憲派と同じ理屈で目新しさはない。
この本の特異なところは、9条とこれを維 -
Posted by ブクログ
このアイディア自体はおれが三年くらい前に小論文にまとめたようなもの。
国際法と専守防衛にそれほど乖離がないが、必要最小限度の防衛力しか持てず、集団的自衛権を行使できないことが制約だが、実は優位性になりうる。軍備登録制度の採択や小型武器問題で日本が重要な働きができたのは、自国の制約が他国の規制を要求する道理、資格を与えたからとゆう意見がある。また、集団的自衛権が大国の軍事介入の口実として使われる現在、集団的自衛権をどう制約していくかが世界の流れ。そして日米の艦船が一緒にいて米だけ攻撃するのは理由があるから、それを考えず米軍を助けることで日本も敵対する。そうでなく、日本は双方に武力行使を回避するよ