宇丹貴代実のレビュー一覧

  • アウシュヴィッツのお針子

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    ネタバレ

    アウシュヴィッツに関わる本をいくつか読んだことはあった。夜と霧、アンネの日記、縞模様のパジャマの少年など。
    もちろん仕立て作業場があったことは初めて知ったし驚き。というか、彼らがそもそも何の労働をさせられていたのか、あまり考えたこともなかったのかもしれない。お針子以外に、労働の内容は服飾に関するものがあったのだとも初めて知った。

    著者のフィクション作品をきっかけに、情報が集まりノンフィクションのこの本が作られたこともすごいし、更にはこの素晴らしい本を日本語訳してくれたことも本当に嬉しい。読めてよかった。

    以下、メモ
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    服飾文化からパリを除き、ユダヤを排除するために女性の権利も貶める

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    2023年06月02日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    ネタバレ

    20歳で突如、仕事も行かずに車でどこかへ行き、そのまま森の中へ入り27年間も誰とも会わずに暮らした、トーマス・ナイトのノンフィクション作品です。

    サバイバル術のような内容ではなく、トーマス・ナイトがどうしてこのような行動を行ったのか、そして発見された後の彼がどのように生きていくのか、という点にフォーカスされています。

    終盤、ずっと心を閉ざしていたナイトが、著者に心を開き、森の貴婦人(死)に会いに行く計画を考えていると伝えます。その後、「何かを手放さなくてはならない。そうしないと、何かが壊れてしまう」と言い涙を流すナイトとともに、僕も涙腺が崩壊しました。

    社会の中で表面上取り繕って生きるこ

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    2023年05月28日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    アウシュビッツにおけるユダヤ人のドレス裁縫士という女性に焦点を当てたはじめてのドキュメントであると思われる。お針子と訳が当ててあるが、原題はdressmakersである。
    日常からアウシュビッツの送られドレスを裁縫して解放までの日々を記載している。ところどころに様々な人物の発言が書かれている。

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    2022年10月20日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    ナチス幹部の家族のための服を仕立てるため、裁縫の技能を生かして生き延びた女性たちがいた。
    究極の環境での友情ときずなに心揺さぶられる。

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    2022年09月22日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    アウシュビッツ収容所所長ルドルフ・ヘスの妻ヘートヴィヒ・ヘスの個人的欲望を満たす為のファッションサロン活動、主にスロバキアから強制移送された若いユダヤ人女性たちの裁縫師という技能が彼女達の命を救った。
    ヘートヴィヒの職権濫用がなかったら彼女達の命運はどうなったか分からない。ルドルフに対して不利な証言を避ける心理はわかる様な気がする。
    女性らしい著者の視点から明らかにされ丹念な取材で世に出て、それほど時間かからず邦訳され、それが読めて幸運と思う。

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    2022年07月05日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    ホロコーストものは、読み慣れているのだが、
    これは、きつかった。
    それでも、最後まで、きちんと読み通したかったのは、
    ノンフィクションの力。
    女性達の生きる強さに感嘆し、その後が気になったからだ。

    女性達とは、アウシュヴィッツのお針子。
    彼女たちは、収容所以前に洋裁の実力を蓄え、
    中にはサロンを開き、高級顧客を相手にしてきた人も居る。
    それが収容所で役立つわけだ。


    ざっくりと、二部、ないし三部構成といえようか。

    まずは、アウシュビッツ以前、
    ユダヤ人は戦前、ドイツでのファッション業界をリードしていた。
    しかし、ナチスはユダヤ人を、ファッション界から追放し、奪い取った会社をドイツ人のもの

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    2022年07月02日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    クリストファー・ナイトという人間の人生。

    年は20歳だった。
    家族も、仕事も、新車も後にしてナイトは世捨て人になった。
    ひと張りのテントと、バックパックだけを持って。

    それから27年間、生活に必要なものは不法侵入と窃盗によって入手しながら、ナイトは生き抜いた。

    この生き方に対しての肯定否定に意味はない。

    なぜ孤独の道を彼は選んだのだろう?
    本書が書かれた時点では、その答えに本人も到達していないようだ。

    過去には多くの人が隠者となる道を選んだ。
    それは宗教上の儀式であったり、実験であったり、厭世的なものもあった。
    数ヶ月のうちに精神を病み、自殺した者。
    偶然自分に隠者としての適正がある

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    2018年10月25日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    誰とも接触せずに、27年森に潜んでいた話。実話。
    食べ物やその他生活必需品は盗んでいたので、やはり人間は単独で存在するのは難しいのだと思う。
    でも、複雑な生活、人間関係、それを全て捨て去ってどこかへ行きたいと思ったことがない人なんていないだろうと思う。
    ただひたすら、穏やかに本を読み続けるなんて、理想的。一週間で飽きそうと思う自分もいるけど。
    彼のやったこと、考えが、自分の気持ちと重なったりして引き込まれた。
    別荘被害者はなんとも気の毒。

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    2018年10月01日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    【さよなら,世界】ある日ふと思い立ち,そこから27年の長きにわたって森の中で孤独に暮らしたクリストファー・ナイト。ある事件をきっかけとして逮捕された彼が語る,孤独を求めた理由と生活の様子とは......。著者は,自身も孤独を好む傾向にあると語るジャーナリストのマイケル・フィンケル。訳者は,英米文学の翻訳を多く手がける宇丹貴代実。原題は,『The Stranger in the Woods: The Extraordinary Story of the Last True Hermit』。

    想像を超えた物語でありながら,同時に誰しもに考えを促す物語であったように思います。人間社会の「煩わしさ」

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    2018年10月01日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    針仕事で身を守ってたんだ。ナチスな官僚の妻たちの洋服を作って。
    あと、「カナダ」ってあんなに何棟もあったんだね。
    ユダヤ人から略奪したもので、ドイツの空襲で焼け出された人が家具一色揃えられた話も印象に残った。

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    2025年03月30日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    本書の主役でもあるクリストファー・トーマス・ナイトは、20歳のときから27年間、ほぼだれとも会わず、アメリカのメイン州の森にひとりきりで暮らしていた。しかし、仙人生活のようなサバイバル本ではなく、彼は近隣のキャンプ施設や別荘に不法侵入して、生活必需品を繰り返し盗んで生活していたのだという。その盗品は高価なものではなく、ささやかなものではあったというが、当然ながら評価は分かれる。単なる泥棒ホームレスではあるが。

    題材が既に面白い。孤独を愛する人間の精神性、どうしてそんな暮らしを始めたのかという経緯も興味深いし、どのように生活していたのかという点にも好奇心が沸く。『ウォールデン 森の生活』という

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    2025年03月26日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    アウシュヴィッツの収容所を生き抜いたお針子さんたちのノンフィクション。ノンフィクションなので当時の情景がありありと浮かび、こんな凄惨なことは二度と繰り返してはいけないと改めて思う。

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    2023年11月01日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    丁寧な取材で裏づけされたアウシュヴィッツでの生き残るための知恵と友情。彼女達の苦しみと諦めと希望がナチスの高官達と対比せられ、収容所の不合理を暴いている。
    歴史資料としても興味深い。

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    2022年11月20日
  • アウシュヴィッツのお針子

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    アウシュビッツに高級服仕立て作業場が存在していたなんて全く知らなかった。生命の泉といいナチスドイツはホンマ実在したん?的な行為をやっている。
    最初は所長のルドルフ・ヘスの妻のため、そして親衛隊員の妻や恋人、女性親衛隊、他の高官の妻など、顧客が増えるにつれ作業場もヘス邸の屋根裏部屋から独自の作業場へ。そしてお針子も増やされていく。お針子は全て経験を積んだ強制収容されたユダヤ人の女性、屋内で座れるまだ負担の少ない環境での作業で何人ものユダヤ人が命を繋いでいく。そして高級服に必要な生地などの材料は全て、収容されたユダヤ人の持ち物から作られた。作者はイギリス人の服飾史研究家なんですが衣服を通して違う切

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    2022年10月01日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    死ぬまでにしたいことリストのひとつが「静寂な環境に身を置いてみる」なので、ナイトの気持ちが少し分かる。自分たちが暮らす社会は物理的にも心理的にも雑音が多すぎる。ときどき自らの心臓の鼓動しか聴こえないくらいの静謐な空間が欲しくなるのです。

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    2021年03月28日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    20歳で唐突に失踪し、その後の27年間を森で人知れず暮らしていた人物の伝記です。
    道具や食料を他人の別荘から盗み続け、捕まらずに伝説的な存在となっていた“隠者”。
    純粋な自給自足による生活ではないにしろ、27年間を社会から隔絶し会話も無い環境で生活した彼は、人間の肉体的・精神的な限界に挑戦したと言えます。
    彼にとっての最高の人生は間違いなくこの期間で、強制的な社会復帰が正しいものか疑問です。
    まるで見世物にされた後に同化させられる先住民を彷彿させる一冊。

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    2019年02月17日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    アメリカ合衆国メイン州の森で27年間、誰とも会わず一人で暮らした男のお話し。

    彼が暮らしていた森の周辺は別荘地で、食料品や生活用品を調達するため不法侵入を繰り返していた。付近の住民からは森の隠者と呼ばれ半ば都市伝説化していたのだが、ついに地元の猟区管理官に捕らえられてしまう。

    冬は氷点下30℃近くにもなる野外で、27年間も一人で生活するなんて常軌を逸しているように見えるが、社会生活や人間関係のわずらわしさから逃れて、十分幸せな暮らしだったのだと思う。作品中の印象的な一節を記しておきたい。

    「あらゆる願望の成就ではなく、願望の排除によって人は自由となる」
    「人は悟れば悟るほど、悟るべき事が

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    2018年12月22日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    大昔に読んだブルーハイウェイとかもそうだけど、たまに出てくるアメリカ人のちょっと変わった人の生き様みたいなの、好きなんだな。
    完全に孤独な暮らしを自分が出来るかは分からないけど、憧れはある。そもそも本当か嘘かも分からない曖昧さも含めていい本だった。

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    2018年10月16日
  • ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

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    決して賢者や聖人ではないのだが、ただ犯罪者と一言で片付けてしまうと何かを見落としてしまう気がする。それは大量消費文明に取り込まれその一助となることを拒んだようにも見える。厳しい自然と共に生き延びるうちに無我の境地のようになるところも暗示的。それとこの事件に対するアメリカ人の反応の多様性がアメリカ社会の多層さを表していて興味深かった。

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    2018年08月28日
  • ボスと秘書の小さな絆

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    あまりの子供恐怖症に昔子供に死なれでもしたのかなと思ったら…。
    気の毒だとは思うがそこまで…。 弱い人なのね。
    ヒロインが子供のために諦めずに辛抱したことに好感が持てた。
    ヒロインの粘り勝ち。

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    2014年11月03日