ぽんかん(8)のレビュー一覧
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ネタバレ夏休みの話。
冒頭で街に出かける八幡。
戸塚を見かける → 部活仲間と一緒にいて話しかけられない。
材木座を見かける → そもそも話しかける気はないが、彼は彼でゲーセン仲間と楽しそうにしている。
雪乃を見かける → 目が合うもお互い見なかったふり。
こうして誰ともコミュニケーションをとることができず、八幡の孤独さがより強調されたところに、何の気負いもなく話しかけたのが、結衣。
この子はほんといい子だね・・・。
そもそも孤独であるのが普通の状態の八幡にこの結衣の行動はどう映ったのかね。
前巻のラストでようやく再スタートを切れた二人だけに、その後の会話も含めて貴重なシーンでした。
物語の -
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二巻目になり、少し読みにくいなぁと印象がでてきた。
アニマルセラピーの件は強引で根拠も弱いし、そもそも動物で和んでどうやって解決すんだとツッコミたくなるし、朝方まで営業のメイド喫茶なんてもう風俗みたいなもんだろ、これもメイドコスさせたいが為かぁ。まぁ、わかりやすくていいんだが、川崎のバイト先を見つけるのも、バイトする理由を探るのも雪ノ下は学年トップの成績なんだからもっと頭使って行動しろよ。八幡と協力したくないのはわかるが違和感があるのは否めない。
戸塚はありゃ女だよ。今後の展開は読めないけど、あれが男とかほんとやめてください。
ただ、それをひっくるめてラストの八幡の感情はこの環境ならこうな -
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“「よかった……。ちゃんと入った。でも、やっぱりあの頃より、少し腹が……」
ぼやいたユリウスはいつも着ている黒い服とは違う服に身を包んでいた。
彼の普段の服とは対照的に、その服は染みひとつなく白い。戦闘に用いられることも想定しているのか、白く染められた皮で、とこどころを補強された服には、中央教会の意匠があしらわれていた。
両手を覆う分厚い戦闘用の手袋もまた、白色に染め上げられている。
その首には、アンナのものよりも豪華な装飾が施された獅子の聖印がかかっていた。
「ユ、ユリウスさん……。その服、いったい。なんだか……」
アンナは言葉を止めて息を呑む。
「なんだか、すごく真面目な人みたいです!背中 -
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“「生徒会、きらいになっちゃったんですか?」
いきなり直球。僕は咳き込みそうになる。
「……い、いえ?べつにそういうわけじゃ」
「だって、ここのところちっとも顔を出してくださらないし」
「僕がいてもやることないので……」
「そんなことありませんわ。いてくださるだけで生徒会室が華やぎますもの」
ぬいぐるみでも置いとけよ。
「狐徹もあれでけっこうなさみしがりやなのです。ひかげさんが来てくださらないと」
「会長は、すぐに飽きるんじゃないですか。僕なんて」
「私は飽きたりしませんから!」
美園先輩はいきなり僕の両手を握って顔を寄せてくる。どきりとして後ずさり、トネリコの幹に後頭部をぶつけてしまう。
「 -
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“シートに深くもたれかかり、手すりに手を置く。どこかの大魔王みたいな泰然自若とした堂々たる立ち振る舞いである。
と、その手すりに柔らかく、軽い感触が重なった。
「あ、ごめん……」
その謝罪で自分が何に触れたか悟った。戸塚の腕だ。天使に触れたよ!
「い、いや!俺こそ悪い!」
そう言って、二人同時にばばばっ!と手を引っ込める。
「………」
「………」
お互いに視線を逸らし、妙に気まずい沈黙が生まれた。
横目でちらっと戸塚の様子を窺うと、戸塚は肩を縮こまらせて恥ずかしそうに下を向いている。*ただし、男同士です。
冷房の効いた館内にあって、わずかに伝わってきた温もりがむずがゆい。*ただし、男同士です。 -
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“「何してんのお前ら、っつーかなんで水着なの」
息切れしない程度に駆け寄った俺が質問すると、
「わっせろーい!!」
小町にばっしゃーと水をかけられた。頭から水をかぶり、髪を伝ってぽたぽたと滴が落ちる。……冷てぇ。
上がりかけたテンションが急激に下がってきた。おいおい、こんなのトイレの個室にこもったときだってやられたことねぇぞ……。
一瞬にしてどんよりとした瞳で小町を睨めつけたが、小町に反省の色はなく、けろっとした様子でさっきの質問に答える。
「準備で暑くなったから水浴びだよ」
「水着は平塚先生が川で遊べるって言ったから……てか、ヒッキーこそなんでここいんの?」
由比ヶ浜は水着なのが恥ずかしいの -
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“「三つ巴のバトルロワイアルだから、もちろん共闘もありだ。君たちは対立するだけでなく、協力することも学んだほうがいい」
なるほど、確かに最初に邪魔な奴を結託して潰すのはバトルロワイアルの定石だ。
「ということは、常に比企谷くんは不利な状況で争うことになりますけど……」
「だよな」
もう反論とか抗議とかする以前にすんなり受け入れてしまった。どう考えても俺VS.あと二人という構図になってしまう。
だが、悟りの境地に達している俺と対照的に、平塚先生は不敵な笑みを漏らした。
「安心したまえ。今後は新入部員の勧誘も積極的に行っていく。ああ、もちろん勧誘するのは君たちだが。つまり、自分の手で仲間を増やすこ