立石泰則のレビュー一覧
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以前、大学院の教授におすすめしてもらった本。ソニーが何故これほど深刻な経営状態になってしまったのかを、トップマネジメントの観点から論じている。
著者はブランドを「クオリティとメッセージで担保される消耗品」だと定義している。消耗品であるからには、ふさわしい商品を作り続けてブランドを維持するしかない。今のソニーには、それが出来ない。ソニーはもはやウォークマンに代表される「ソニーらしい」商品を生み出すメーカーではなくなり、ネットワークビジネスとの融合にこだわるコングロマリットになってしまった。出井とストリンガーというふたりの経営者が、ソニーを決定的に変えてしまった。かつて日本人に勇気を与えた「僕 -
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さよなら、僕らのソニー、というまさにそのタイトルが表しているとおりの、日本のものづくりの代表とも言えた「僕らの」ソニーが変わっていってしまい、去りゆく輝きに感謝しお別れを告げる、という本。
僕は、ソニー製品に囲まれて育ち、ソニーファンである。僕の家には、トリニトロンテレビがあり、ベータがあり、ベータが壊れた時には、またベータを買い直した親父がおり、盛田さんの本もいくつか読んだし、就職活動ではソニーの関連会社をひたすら受け、自由闊達とした理想工場へ、僕も寄与したいと本気で思っていた。
そんなこともあり、昨今のソニーには大変悲しい思いを持っておりましたが、まさにそうした「僕ら」の思いで表現されてい -
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ソニーの製品なんて、実はこないだiPhoneの付属品のイヤホンが壊れたから、適当に選んだイヤホンがソニー製初めてってくらい、別に大した思い入れもない会社なんだけど、それでも、最初に「会社設立趣意書」を見た15年前は、それこそすごい会社なんだとそれだけで思えたものです。
そのいわゆる古きよきソニーが消えて行く様が描かれています。
後継者というのは、ほんと重要な経営課題。
個人的には、経営者が外へ外へ(社交クラブ的な意味での外)と意識がいってしまったという、出井さんの部分の描写が気になりますね。
著者の本は、これが2冊目。
フェリカの真実というのも、この方。
ソニー系をずっと追っているの -
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小さい頃からソニー製品を愛してやまない著者のソニー愛。ウォークマンにCDプレイヤー、高性能ブラウン管テレビ、プレステ・・・。次はどんな商品で「僕ら」を驚かせてくれるのか。
しかし、最近のソニーは、そんなワクワクする商品を登場させなくなって久しい。ソニーショックによる株価暴落を経て、多くの優秀な人材をリストラし、ソニー創立時の幹部たちもいなくなった。効率優先の外国人社長ハワード・ストリンガーが率いるソニーはネットワークでつながった世界市場を相手に、ものづくりよりもエンターテイメントやネットビジネスを重視するようになった。
そんなソニーは「僕ら」のソニーじゃない。著者は批判しつつも、これも時代 -
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ビジョナリーカンパニーを読んだあと、読みました。
読みやすかったです。
個人的な印象がしっかり含まれていて、まぁ主観といえばそれまでだけれど、登場人物がイメージしやすかった。
ビジョナリーカンパニーで絶賛されていた、ビジョンを持った経営とモノづくりへの敬意は、この本を読んでしまうと残念ながらもう期待できないのかな、と思いました。
ストリンガーさんの経営手腕についてよく言う人はいないのね。確かに顧問弁護士がストリンガーさんの次に高給取りで、やっている仕事は会社を守ることではなくストリンガーさんなのね。
今、グーグルで必要なことは全部ソニーから教わった、という本と併読しているけれど、それもや -
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ネタバレ面白かった!小さくても頭脳と技術の先鋭集団たることを目指していたソニーが、大きくなってダメになってしまった。その凋落の原因は、一言でいえば、「未来を切り開く技術」を失ったこと。
会社の規模がでかくなって、一つの失敗から受ける損失もでかくなると、守りに入る。時間もお金もかかる新しい技術開発よりも、いますぐお金になる既存領域の改善と新領域への進出。前者はコスト削減(リストラ、研究費カット、高品質削除と売れ筋商品(二番手商品)の大量販売・安売り、後者はソフトビジネス(映像・音楽)やちゃりんちゃりんビジネス(ソニー損保・ソニー銀行)の展開。でもこれって仕方ないことで、時代にあわせて会社も人もかわってい -
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コンピュータの歴史本。
背表紙に記載の通り、その歴史は昭和の「坂の上の雲」だ。
企業や官庁での一人一人の取り組みが、そのまま日本でのコンピューター産業の進歩に繋がっている。
印象的なのは、大蔵省からコンピューター産業の補助金を獲得するためには、六社あるコンピューターメーカーを再編するように言われたときの通産省電子政策課長の平松守彦氏の次の一言。
「しかし、国産メーカーがそれまで発展してきたのは、IBMはともかく、同じ国産メーカーには負けないという強烈なライバル意識による切磋琢磨のおかげである。国産メーカーが六社で多いのではなく、六社あったからこそ、わが国のコンピューター産業は発展してきたの -
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最近、ストリンガー体制が崩れて、どこに行くのかますますわからないソニーのこれまでの歴史と、なぜ魅力的な製品を開発できなくなくなったのかの筆者の意見。
本書は単なるソニーの社史ではなく、町工場だったような東京通信工業が、いかにしてトランジスターラジオ、ウォークマン、CDといろいろな独創的な製品を作ってきたが、創業者から連なるエレキの会社としての製品を大切にする文化が、4代目の出井社長辺りからずれてきたように感じた。テレビも不採算部門になりつつあるが、製品作りを知らない人がトップについてしまった悲劇なのだろうか。
しかし、縮小する市場に投資はできないし、改めて会社経営を数十年単位で行うことは難 -
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ソニーかぶれの著者が、90年代後半から現在に至るまでの
ソニーの凋落の原因を考察し、栄光の復活を期待しつつ失望する書籍。
2011年11月に出版されているのでストリンガー政権で本書は終わっている。
著者は「エレクトロニクス」のソニー好き故の厳しい内容だが、
根底に流れているのはソニー愛。
その愛は創業者からの流れを汲む時代のソニーまで。
何故この本を手に取ったのかイマイチ覚えていない。
取り分けソニー好きな訳ではない。
CDを生み出したのに、ラジカセにコンポとソニー製品で
いつも一番最初に不調になった箇所はCD読み取り部だった。
いまでは稼働する箇所が最も壊れやすいと身をもって理解して