\ レビュー投稿でポイントプレゼント /
※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
コンピュータの歴史本。
背表紙に記載の通り、その歴史は昭和の「坂の上の雲」だ。
企業や官庁での一人一人の取り組みが、そのまま日本でのコンピューター産業の進歩に繋がっている。
印象的なのは、大蔵省からコンピューター産業の補助金を獲得するためには、六社あるコンピューターメーカーを再編するように言われたときの通産省電子政策課長の平松守彦氏の次の一言。
「しかし、国産メーカーがそれまで発展してきたのは、IBMはともかく、同じ国産メーカーには負けないという強烈なライバル意識による切磋琢磨のおかげである。国産メーカーが六社で多いのではなく、六社あったからこそ、わが国のコンピューター産業は発展してきたのだという点を理解して欲しい。」
当時の技術者たちは、それこそ寝る時間も惜しんで開発していたのだろう。技術力は当然のことながら、技術者を奮い立たせるような使命感やライバル意識があったからこそ、なし得たこと。そのようなモチベーションは、今の電機業界に欠けているのではないだろうか。