立石泰則のレビュー一覧

  • さよなら! 僕らのソニー

    Posted by ブクログ

    常にワンランク上のステイタスとして君臨したSONYの横文字も今や十把一絡げの赤札商品。高品質、高機能のソニーブランドはもはや見る影もない。ソニーの没落をノスタルジックな哀愁をもって寂しく振り返る。巨大化による弊害、戦略の誤り、目先の利益、ドロドロの権力闘争とエゴに翻弄され今も迷走するソニー。復権の糸口は杳として知れない。さよなら!僕らのソニー。

    0
    2013年03月19日
  • さよなら! 僕らのソニー

    Posted by ブクログ

    経営者の最大のメッセージは人事である。

    工場を持たないメーカー、
    標準化された廉価商品を外部の製造会社に委託生産させる販売会社、
    例えばパソコンの『デル』や液晶テレビの『ビジオ』など水平分業の申し子たちが、
    ストリンガー氏が目指すソニーのエレキ事業の理想像なのかも知れない。

    ソニーは日本企業であり、エレクトロニクス・メーカーであり続けると
    信じて疑わない日本人とソニーファンにとって認めがたいことであろうが、
    グローバル企業になるということは、そういうことなのである。

    1
    2013年01月22日
  • さよなら! 僕らのソニー

    Posted by ブクログ

    ソニーがいかにしてエクセレント・カンパニーから普通のパッとしない企業に没落していったかを、経営人事視点で追った本。ノンフィクションライターとして定評のある著者だけに、章立てが上手く読みやすかった。

    通読しての全体的な印象は、ノスタルジー。乱暴にまとめると「昔のソニーはよかったな」だが、もちろんこれで終わると駄作。本書では歴代の社長や役員へのインタビューをベースに、歴代社長がソニーをどうしようと考え行動したか、あるいは行動しなかったかを綴る。時々「それは穿ちすぎでは」と思われるような著者の推測も入るが、おおむね間違ってはいないだろう。

    本書では「ソニーは技術を捨ててしまった」というフレーズが

    1
    2013年01月02日
  • さよなら! 僕らのソニー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    トランジスタラジオ、ウォークマン、CDなど、世の中を変える魅力的な製品を生み出してきたソニーが、なぜ凋落していったかを問う本。
    ソニーは90年代半ばから、目先の売り上げに固執してしまい、強みだった商品開発能力に影を落とすようになったという。確かに当時以前ほどソニー製品に魅力を感じなくなっていたし、ソニー神話の神通力が徐々に失われていったのだろう。ソニーのトップは、大賀、出井、そしてストリンガーへ変わっていくが、エレキ軽視、ネット偏重へと会社の方針は傾いていった。
    出井氏がネット社会に対応した製品を打ち出せなかった理由の一つに、当時ソニーが抱えていた借金の返済に追われていたことがある。大賀社長時

    1
    2012年10月22日
  • さよなら! 僕らのソニー

    Posted by ブクログ

    立石さんという琵琶法師を得て、ソニー物語が平家物語として語られています。今や誰もが「モノからコトへ」を唱えますが、その流れに表層的にマネジメントが乗ると、こういうストーリーになるのでしょう。設立趣意書の「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場」というソニーから、盛田・大賀時代の「ソフトとハードは、ソニーグループの両輪」を経て出井時代の「ソフトとハードの融合」、そして「デジタル時代では製品の差異化は難しい」と考えるストリンガー時代へ。ただ、生き残る、ということは変わり続けるということも真実だと思います。「日本から」「エレクトロニクス事業から」見たソニーが「

    0
    2012年05月20日
  • さよなら! 僕らのソニー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本を代表するメーカー、ソニー衰退の裏事情。
    かつてのソニーは、高品質な製品を作る代表的な企業として有名だったが、創業者亡き後、徐々にその評判が低下し現在では普通の電機メーカーになってしまった。長年ソニーを取材し続けてきた著者は、経営の度重なる方針転換が現在の状況を招いたと考える。時代をリードする技術を持ちながら、それを製品に生かせなかったこと。時代の流れを読み切れず、ユーザーの志向の変化についていけなかったこと。創業時の指針に反し、メーカーでありながら、コンテンツビジネスを重視したことで、核となる収益手段を失ったことが要因と指摘する。経営者が会社を纏めきれないことも原因としている。
    著者は、

    1
    2012年05月18日
  • ソニー最後の異端 近藤哲二郎とA3研究所

    Posted by ブクログ

    ハイビジョンを越えるテレビに注目が集まり、近藤さんのICC研究所とシャープの関係が去年話題になりました。

    本書は、ソニーの近藤さんのソニーに入社するところやDRCを製品化する事業について述べられています。また、ソニーのテレビの歴史についても述べられていました。

    とても個性的で寡黙な近藤さんが周囲と違い浮いていたが、偉い方々に一目置かれており、DRCの製品化を進める様子が、紆余曲折しており、興味が持ちました。

    本書を読んで感じたのは、目先の利益や売上にこだわらず、本書の特命や徒弟制度のような長期的スパンで技術者を育てることが今の日本で必要だと感じました。

    また、近藤さんのいう「自己否定」

    0
    2012年02月05日
  • チャイナリスク ある邦銀の挑戦(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    今は無き三和銀行が香港/中国市場に対しどのようにアプローチしていったかという企業戦略を時系列にまとめたもの。立石さん、読み物として面白くまとめよう、というサービス精神が旺盛な方らしくどの本を読んでも面白いが(特にホンダの話は秀逸だった。)これもなかなか良くできてる。取材を真面目にやってないとこういう本は出来ない。ただ中国市場に関しては、日本の銀行が不良債権処理でもたついているうちにどんどん変わっていき、ここに書かれていることが既に過去のものとなってしまっているわけで、いや、改めて時代の移り変りを感じ。どちらかというと政府主導で合併してメガバンクになったわけだけど、この先どうなるんでしょうね。

    0
    2011年04月16日
  • ソニー 厚木スピリット

    Posted by ブクログ

    面白かった。ソニーの中の異端分野と言うか、ノンコンシューマ分野でのソニー本。その興隆も面白かったし、HDとかデジタル化ってすごく最近のことだったんだなーと。この10年間の進化ってなんだっけ?と思ったけど、ちゃんと進化してた。多分この5年も、そして今も、きっといろいろ変わってるんだけど最近アンテナが鈍って良くない。。。こうして苔生して硬化していくのかしら。。。

    そして、組織の話として面白かったけど、もう少し中央の話とからめて組織論とかとして読みたかったような気もする。ソニー本はいくつもでてるよなーということで他のも読んでみようかしら。

    0
    2011年02月20日
  • ソニー最後の異端 近藤哲二郎とA3研究所

    Posted by ブクログ

    読み中。
    ていうかなかなか読み終わらないうちに
    違う本を読み始めてしまう。
    パターンとしては読み終わらないまま
    積んでしまうパターン。
    ビジネス書とノンフィクションの中間くらいの
    読み物。
    「誰もやらないことをやる」「成功にしがみ
    ついた時点でそのビジネスモデルは終わっている」
    みたいなコト?
    個人的にはソニーは嫌い。ブランドと意匠に
    おぼれて本質を見失ったメーカー、舐めた
    顧客対応をするところだから。でも最近は少し良くなってきたのかな?

    0
    2009年10月04日
  • 覇者の誤算 日米コンピュータ戦争の40年

    Posted by ブクログ

    一大叙事詩?
    国策ってわけじゃないですが、戦後の通産省、
    おかみと、企業、ってものの構図がよくわかる。
    今となってはかなり過去の話ですが、
    いろいろ、問題点も見えてきますね。
    社会構造の基盤がここにありました。

    0
    2009年10月04日
  • ソニー 厚木スピリット

    Posted by ブクログ

    HDを続けることで強みにしているのが良く分かる。向井さんが宇宙にカメラを持っていったり、ハリウッドで使ったり夢のある仕事がモチベーションを上げていると思う。最後に中国との関係も書いてあり、内部の話が分かりやすくまとまっている。

    0
    2009年10月04日
  • チャイナリスク ある邦銀の挑戦(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    10年にわたり、香港、広州、北京、上海
    ・・・へ現地取材を繰り返し200人近い
    関係者へのインタビューを敢行したビジネス・ノンフィクション。

    0
    2009年10月04日