日高敏隆のレビュー一覧

  • ソロモンの指環 動物行動学入門

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    動物の生態を知りたくなったので読んだ。

    動物行動学入門とあるがほとんどエッセイのような感じでさくさく楽しんで読める。
    コンラート・ローレンツが多種多様な動物たちとともに暮らす中から見える動物たちの生態や行動、その意味するところとは。動物への愛に溢れる1冊。

    普通に哺乳類がメインで出てくるものだと思ってたら、ハイイロガン、アクアリウム、コクマルガラス…といい意味で期待を裏切られた。
    特にトウギョの話が面白く、ついYouTubeで動画を漁ってしまった。
    また、8章の「なにを飼ったらいいか!」はペットに適した動物を紹介してくれる。現在飼われているような金魚、モルモット、インコなどをつまらないやつ

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    2021年08月28日
  • 世界を、こんなふうに見てごらん

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    ・科学を志す人には、なぜということしかない。おおいに「なぜ」に取り組めばいい。自分の「なぜ」を大切にあたため続ければいいと思う。
    ・立つ地面はないということが、物理的な意味でも精神的な意味でもこれからの人間の最大のテーマなのだと思う。

    2021.5.18

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    2021年05月18日
  • ホモ・サピエンスは反逆する

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    符牒にすぎぬ 尻のコピーは大きな乳房で、発情した性器のコピーは、赤く目立つ唇で… 一夫一妻という形式を保ちながら そもそも、なんで個人個人の基本的には性的な関係を国家に届け出て、その承認を求めねばならないのであろうか? 個体というのは早晩「摩耗」して死んでしまう 二つな細胞の合一ということから始まった性の現象は いったい何をディスカバー(発見)したことになるのだろう? 慄然 護岸工事 死出虫シデムシ 区別したい時は、昼のパピヨン、夜のパピヨンという。 蝶と呼ばれる鱗翅類は全て昼間活動する。蛾と呼ばれるものの大部分は、夜に活動する。 蝶は視覚的な鱗翅類であり、蛾は寧ろ嗅覚的な鱗翅類なのである。 

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    2021年02月05日
  • 人間はどういう動物か

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    表題の通り、人間が一つの動物であるところに立脚点を置いて論を進めている。しかし、表題に対する明快な答は得られない。
    トリビアとなりえる様々な事象を紹介してくれた点では非常に興味深い内容だった。しかし表題の答えを知りたいと思う読者にとっては、すこし回り道が過ぎるかもしれない。特に第二章「論理と共生」では都市計画に関する記述に終始している部分もあり、本題との関連性の低さを思わせた。
    雑誌等に掲載された著者の短編を集めているので、内容の重複も多々ある。特に「利己的な遺伝子」に関しては何度も出て来て、しつこいようにも感じた。
    ドーキンスをはじめ、様々な動物行動学の学説を概観できるという点では、お手頃な

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    2021年01月15日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

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    動物の生態。それらをただ客観的に調べるだけでなく彼らの気持ちにも寄り添うそんな姿勢の研究に感銘を受けた

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    2021年01月10日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

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    ヒヨコが生まれて初めて見た動くものを親だと思う「刷り込み」の概念を確立したという学者の著書。様々な動物(ペットではない)と一緒に暮らし、その実際の行動をつぶさに観察している。
    様々な記録が盛り沢山だが、動物の種による行動について特に細かい。中でも凶悪獰猛なイメージである肉食獣・オオカミに騎士道精神が備わっており、か弱くて大人しいイメージのウサギやシカは相手が両手を挙げてもこれ幸いに弱点を攻撃しまくり死ぬまで戦う、というエピソードが面白かった。人間のイメージというのは実に勝手なものである。
    あとイラストがかわいかった。線が細いがしっかりしててトーンの貼っていないリアルなイラストである。

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    2020年12月30日
  • 世界を、こんなふうに見てごらん

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    ネタバレ

    「なぜ」を大切に。

    動物行動学という、それまでの権威から否定されていた分野。科学とは何か。「なぜ」を問い続けることの大切さ。理屈で詰められると、本当はそうではないことを受け入れてしまう。それほどにすっきりわかることの危険性は大きい。ここらへんは戦中戦後を過ごしてきた人の感覚だな、と思う。なんだかんだ理屈をつけて、それを守らせていく社会だから。

    世界は、生物は、そんなに単純なものではない。ひとつの法則だけで説明できるものではない。環世界という考え方。自分の周りの必要な要素だけが「環境」としてそこにある。

    だから、見ていこう。「なぜ」と問いながら。

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    2020年11月23日
  • ホモ・サピエンスは反逆する

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    気に入った部分。
    おやは子どもを一生懸命教育した気になっているけれど、実は子どもはまったく別のかたちでそれを受け取っている。子どもは自分なりにしか吸収しないのだ。
    教えた事をどう噛み砕き、自分のものにしていくかは干渉できない。投げたボールは投げっぱなしで良いのだ。受け取る、投げ返してもらうことを期待するのは傲りだと思う。

    ハチドリやガ、チョウの話もとても興味深い。
    ソロモンの指環でも感じたことだけど、研究者って好奇心が凄いよね。?があったらなぜ?どうしてそうなるの?こうしたらどう?を突き詰めていく。たしかに、のほほーんと生きていたら頭の成長はないよな。

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    2020年10月08日
  • 日高敏隆 ネコの時間

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    ネタバレ

    動物行動学者が考える動物のあんなことこんなこと。

    専門的な話が連発するのではなく、ちょっとした動物に関するエッセイである。専門家というのは、こういう風に自分の専門の話を噛み砕いて話せる人のことをいうのだと思う。

    猫が絵に描いたものをどう認識しているかの話が印象的だった。

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    2020年08月17日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

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    ノーベル賞受賞ローレンツ氏による
    動物愛に溢れた動物行動学入門書

    と言っても全く堅苦しく無いご自身の動物達との経験談…いえ研究内容だ

    「居間に取り付けた檻の中で動物を飼っておく事は、知能の発達した高等動物の生活を正しくは知れない、全く自由な状態で飼うことを身上とする」
    という主義を貫いてさまざまな動物達と暮らすのだが、それに伴う家族の犠牲やご苦労、ご近所への損害はは計り知れない
    人ごとだからこちらは笑って読んでいられるが…

    例)
    ・家の中で放し飼いにしたネズミ
    そいつが家中勝手に走り回り、敷物の切れ端から巣を作る
    ・庭に干した洗濯物のボタンを片っ端から食いちぎってまわるオウム
    ・大型で

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    2020年04月30日
  • ソロモンの指環 動物行動学入門

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    僕は割と動物が好きな方で、昔は犬、文鳥、シマリスなどを飼っていたし、僕なりに彼ら彼女らの生態、というか表情みたいなものには慰められたり、幸せな気持ちになったりもしてきた。
    特に犬は笑うし、怒るし、目を伏せてしょげ返る。
    あの時、母親にしかられてしょげ返った子犬が僕の所に助けを求めに来た姿は今でも覚えている。

    さて、ローレンツ先生のこの本。
    面白いか、と問われると「思った程では」と答えるし、つまらなかったかと問われると「いやいや面白かったですよ」と答える。
    なんとも優柔不断な感想で申し訳ないのだけれど、これが正直なところ。
    ただ、ローレンツ先生のように、動物に囲まれて暮らせたらどんなに楽しいか

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    2019年09月03日
  • もっとウソを! 男と女と科学の悦楽

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    本書も楠木建教授が戦略本30冊として取り上げていた1冊。残念ながら、「戦略読書日記」では取り上げられていなかったので、楠木教授の解説を読むことはできないのだが、どんな解説をしていただろうと想像しながら読みすすめた。
    京大の名誉教授である日高氏と弟子の竹内氏の対談をまとめたもの。
    「『知る』ためには、ストーリーが必要になるよね。『〇〇は××である』という話に『なぜならば』という理由が付いて初めて一つのストーリーができるわけ。そのストーリーをこちらが諒解して、納得するという行為がサイエンスなんだと、僕はずっと思っている。
     『なぜならば』の部分をどういうふうに証明するか。その証明は時代によって内容

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    2021年08月08日
  • カエルの目だま

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    カエル、トンボ、ミズスマシ、それぞれに合った目があるんだ、って言うお話。

    微妙に絵がリアルで、トンボの複眼のアップは怖かった。
    自分の目を自慢し合って、お互いに認め合って、最後はみんな仲良くなる、という王道と言えば王道のストーリー。
    でも、爽やかで優しい気持ちにもなれ、生き物にも興味がわく、とても良い絵本だと思います。

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    2015年05月29日
  • 新編チョウはなぜ飛ぶか [フォトブック版]

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    動物行動学者、京大名誉教授、日高敏隆先生の本。小学生の頃から、なぜチョウは決まった道を飛ぶのか、といったチョウに対する疑問を持ち続け追求していく様子が描かれています。文章も平易でわかりやすく、昆虫に対する興味を喚起します。

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    2012年08月10日
  • なぜ飼い犬に手をかまれるのか 動物たちの言い分

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    題に惹かれて読んだけれど著者は虫が専門(?)のようで哺乳類の生態に関するエッセイは少なかったように思う。ちょっと残念。

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    2012年06月13日
  • カエルの目だま

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    ネタバレ

    トノサマガエルは自分の目だまを自慢したが、ギンヤンマ、特にミズスマシの目だまは、すごかった。
    カエルはしょぼくれたけど、そもそもそれぞれに合った目だまになってるんだ。
    ひとりひとりの個性を大切に、という著者のメッセージが込められているようです。

    実際ミズスマシの目だまは2対あって、1対は水面から露出しており、食料や敵を見張る。もう1対は、水中にあって、速度センサーの役目を果たしているらしいです。

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    2024年03月24日
  • もっとウソを! 男と女と科学の悦楽

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    「遊び心」というのはどんな専門家にも必要な視線だと思う。
    難しいことを難しいままに語ることに意味はなく
    科学へのとっかかりをダイエットやマスターベーション、
    浮気など身近(?)な話題で切り込んでいく。
    内容の真偽はおいといて、仲のよい師弟が
    お茶の間の雑談のように繰り広げていく知的エンターテイメント。
    読んでいて面白かったけれど、あとには残らないなぁ。
    浮気云々や動物行動学の話より
    「科学は究極のエンターテイメントだ!」と言う
    やわらかく新鮮な論には大いに共感。
    でも、本ってより、雑誌の企画だな、これは。

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    2009年10月04日
  • 動物の言い分 人間の言い分

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    これも魚はあまり関係ないのですが、動物行動学は直接ネタに関係するので。雑学的な内容の集まりで面白かったです。

    後半、なんで人間の話ばっかりになるのかと思ったら、タイトル通り 前半動物/後半人間 だったのね……。

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    2009年10月04日