日高敏隆のレビュー一覧

  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    動物に関する深い愛情と畏敬の心、そして探究心が紡ぐ動物論文。髄分古い著作だが、今見ても新しさを感じる。
    今から動物を飼おうとする人、今も飼っている人はもちろん読むべき本だと考えるが、動物に興味のない人でもとても楽しく読めます。
    この本を読みながら無性に動物を飼いたくなって来たところタイミングよく「8...続きを読む
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    モンシロチョウは紫外線の夢を見るか?

    動物行動学者・日高敏隆先生による、動物行動学と自身の経験から得た「世界の見つめ方」を説いた本です。とても読みやすいエッセイ形式であり、最後には講演が収録されています。

    著者の日高先生は動物行動学者ですが、著作にふれるたびに科学者的ではなくてエッセイスト的だな...続きを読む
  • 生物から見た世界
    環世界という考え方。
    それぞれの生物が持つ、刺激としてのトーンを持つものしか環世界には存在しなく、したがってそれぞれの生物にとって見えている(捉えている?)世界は全く異なるということか。
    それぞれの生き物での時間の感覚が異なることを捉えた実験は面白かった。人にとっての一瞬は1/18秒らしい。
  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    犬の賢さすごい
    動物がなつくことの微笑ましさと感動
    どういう生き物を飼育したらいいか習性を元に書かれていて参考になる
    作者のあくなき探究心
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
     "人間は理屈にしたがってものを考えるので、理屈が通ると実証できなくても信じてしまう"という筆者の考えが印象に残った。
     科学の世界において、上記のようなものの見方をすることが果たして可能かということについて、著者は『鼻行類』を例に説明をしてくれる。   

     科学の世界ではこの著者の意見に対してど...続きを読む
  • 動物の言い分 人間の言い分
    ■印象に残った言葉
    飛ぶために内臓をできるだけ軽くコンパクトにすることに熱中している鳥の場合とは違って、蛇では身体をできるだけ細く長くすることにすべての関心が向けられていることがよく分かった。
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    再読。
    何度も何度も読みたい一冊。
    読む度に、見える景色が変わるような気がする。
    これもイリュージョン?
    出逢えてよかった本。
    また近いうちに読みたい。
  • 生物から見た世界
    環世界や魔術的環世界など、日常生活では耳にしないような小難しい概念が度々登場する。
    内容としては、新たな視点から生き物、および生き物が捉えてる世界を解明しようとするものであり、示唆に富んでいる。
    相手の主観を通して世界を捉えようとする行為は、動物に限って重要なのではなく、人と人の関係性の中でも重要な...続きを読む
  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    品が良くて楽しく読める動物エッセイ。ノーベル賞までもらった学者さんなのだが、鳥だネズミだアクアリウムだとそれはもう種々雑多な動物たちと暮らしており、ほとんどムツゴロウっぽい。昔のおおらかさがいい感じ。

    最近の動物に関する研究でローレンツの系列に繋がりうるのはここらへんかな、と思い、本棚にあったテン...続きを読む
  • チョウはなぜ飛ぶか
    学ぶことは、本来楽しいものである。ということを生き生きと語ってくれる本。
    小中高のつまらない授業とは全く違う、本物の実験が学べます!

    必ず答えがある学校の実験とは異なり、何度も何度も失敗と発見を繰り返しながらも、答えに辿り着かないまま終わる本の中の実験には衝撃を受けました。

    チョウには決まった道...続きを読む
  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    ここまで動物と語り合える、信頼しあえるって素晴らしい。
    動物を飼うっていうより動物とともに暮らす。
    動物がなぜ人の心や動きがわかるか、それは人間が知らず知らずに教えているから。
    人は動物ほどには人のことがわからない気がしてきた。
  • 人間はどういう動物か
    「人間はどう生きるべきか」ではなく、「人間とはどういう動物か」という視点で自然科学、動物行動学、哲学を描いた本。詳細を端折って丸めてしまっているところは読んでいてもやもやしたけど、ローレンツからドーキンスへの変遷はコンパクトにまとまっており、さらっと読むのにちょうどよかった。
  • 生物から見た世界
    同じ部屋の中にいても、虫には光のみが浮かんで見えていて、人には光に照らされた家具などが見えている。
    同じ環境にいても、どのように見えるかは客観性ではなく、主体性であるという環世界という考え方を基に、生き物の多種多様な行動をカテゴリーごとに丁寧に紐解いていく。
    見たいものが見えているということ、そして...続きを読む
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    動物行動学者の本。“科学的”と表現することへの過剰な信用、見つめ直すようなエッセイ。日高先生の世界の見方は、ワクワクする見方だ。「なぜ?」を大切にしたい。
  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    研究者というのは、こんなにも観察するものなんだなと。
    さまざまな動物と一緒にくらし、自分の快適な生活と引き換えにしてまで観察、研究。それが研究者にとっては喜びなのでしょうかね。ともかく、動物に対する愛情がとても感じられた。私には自分の生活を脅かされてまでの愛情はないから、こうやって本で読ませてもらっ...続きを読む
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    「ネコはどうしてわがままか」「犬とぼくの微妙な関係」などの著者、動物行動学者、日高敏隆さん(1930.2.26~2009.11.14)著「世界を、こんなふうに見てごらん」、2010.1発行です。人間と人間以外の動物のたったひとつの大きな違いは「自分の死を考えないこと(知らないこと)」だと。人間だけが...続きを読む
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    良かった。著者の考え方を伝えるエッセイ。
    文体が自然で柔らかく、部屋で目の前にいる著者の話をうなずきながら聞いてるかのような感じだった。水々しく世界の不思議に目を向ける姿勢を失わないようにしたいと思った。
  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    動物行動学の始祖。最新の学説的には否定されている部分もあるのかもしれないが、ハイイロガンと心を通わせひたすら観察する姿には愛とロマンがある。アクアリウムを作ってみたくなる。
  • なぜ飼い犬に手をかまれるのか 動物たちの言い分
    日高敏隆さんが、自分の研究したことや知見をもとに様々な動物について4ページずつ書いている。これが結構面白い。
    読み終わる前から、妻にこの動物はこうなんだよとこの本から得た知識を披露してしまった。日高さんの実際の体験も豊富に盛られていて、ちょっとした動物歳時記という感じかな。生き物ってそれぞれ個性があ...続きを読む
  • ソロモンの指環 動物行動学入門
    その後の研究等を吟味しないといけないが、当時の動物行動学の最先端を行く名著。間違いなくソロモン王より動物たちとの会話を実現した著者の神髄が語られる。自然を実感するのに必要なノウハウを赤裸々にした本作は永遠に読み、語られるべき良書。人とヒトとの間に交わされるべき会話・対話の根幹も詳らかにしているようで...続きを読む