依田沙江美のレビュー一覧
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峰岸の愛人になることさえ厭わない響川の金に執着した生き方に、彼を想う気持ちから強引な取引をした志田。金を受け取らせるため、本当に体の関係を持つようになるが、頑なな響川の心は容易に志田へは向けられない。なぜなら響川は、志田の家が経営するレストランで出会った新人バイト・園村千鶴にぬぐい去れない罪悪感を抱き続けているからで…。何よりも志田を求めているのに、自分がしあわせになることを許せない響川だが、しかしついに呪縛から解き放たれる時が。一方、高穂は蝶野の友人・芦屋の出現でふたたび彼を意識し始め…。ひとつ屋根の下のアパート物語・第三弾。いよいよ高穂と蝶野の恋も動き始める! 書き下ろしはパレスシャングリ
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桜陵大学経済学部二年の三木高穂は、わけあって学生課から紹介された格安アパート、パレス・シャングリラ五反田の住人になる。そこは一階がアトリエ、二階が住居という風変わりな構造で、住人のほとんどは桜大の芸術学部生。高穂の入居初日には歓迎鍋パーティーが催されたが、寮のようなノリの和気藹々ぶりに高穂は閉口気味。特に不動産業者巡りをしている途中で出会った写真学科二年の蝶野洸には、いきなり写真を撮られたり部屋に侵入されたりと、気分を害されっぱなし。ところが、その蝶野にバーのバイトに駆り出されて以来、彼が高穂の心の不可侵の部分に入り込み始めて…。武蔵野を舞台に繰り広げられる、同じ屋根の下の青春群像劇第一幕。書
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パレス・シャングリラ五反田に、蝶野を訪ねて一人の清楚な美女が現れる。
彼女を避ける蝶野に、いかにもわけありな雰囲気を感じ取る三木だったが、お節介を焼いたはずみでなぜか二人で瀬戸内海の小島へ旅行へ行くハメに。そこで知った彼女にまつわる蝶野の過去は、普段の彼からは想像もつかない激情を秘めていた。
心を許した人においていかれるのは嫌なのに、掴みきれない蝶野を気にかけてしまう三木。蝶野が長い旅に出て消息不明の間も、その存在は常に心を揺さぶり続けて―。
ひとつ屋根の下の青春群像劇・最終巻。
書き下ろしは、屋敷と皐月の追いつめられた関係の終着点『さよならを教えたい冬―そして、春』、三木と蝶野のその後の日常 -
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桜陵大学法学部の響川はわけあって奨学金とバイトで大学に通う苦学生。ぎりぎりの生活を送る毎日なのに、アパートの立ち退きを迫られた日に盗難に遭い、手持ちの金をすべて失ってしまう。さらに過労から高熱を出し道ばたで行き倒れていたところを、高校の同級生で同じ大学の芸術学部に通うパレス・シャングリラ五反田の住人、志田に助けられる。そのままアパートの住人となった響川を志田は何かと気にかけ、金が必要ならデッサンモデルをやらないかと提案する。ところがバイト先の取引会社の役員・峰岸が、響川に同居込みの援助を申し出て。端整な美貌を頑なさで隠し、必死に一人で生きようとする響川に手を差し延べる二人の男。果たして響川が選
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パレス・シャングリラ五反田に住む学生達の青春群像小説 完結。
攻め:蝶野洸
受け:三木高穂
蝶野を訪ねてアパートに女性が来た。しかし蝶野は外出してしまっていて、三木は追いかけた弾みで新幹線に乗り込みそのまま蝶野の伯父さんのいる瀬戸内海の島にまで一緒に行く羽目に。そこで蝶野の高校時代の話を聞き。
あ〜、やっと終わりました。
しかも。Hなし。気持ちも伝えあったんだか、無いんだか。いや、気持ちは伝えてた、お互い。でもなぁ。
ゆっくり行くらしい。まだゆっくり行くんかい、と突っ込みたくなった。
『さよならを教えたい‐‐冬、そしてまた春』
皐月の才能に嫉妬を覚えた屋敷は絵を描く皐月を避けるよう -
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『パレス・シャングリラ五反田』に集う学生達の青春群像小説第三弾。
志田×響川
お金を払って響川を抱く志田。響川は頑なに心を閉ざしたまま胃潰瘍になって倒れてしまう。そして退院後、訪ねてきた女性から逃げるようにアパートを飛び出し。
蝶野×三木
蝶野に同級生だったという芦屋が訪ねてきた。芦屋を前にした蝶野の顔は三木の知らない顔で何とも言えない気分になる。三木は蝶野の何も知らないことに何故か苛立ち。
志田と響川はなるようになって良かったです。響川過去が重すぎるよ。あまりにも周りを拒絶し過ぎ。何とかなって雰囲気も柔らかくなって良かった。
蝶野と三木はどうにかなるのだろうか。蝶野もかなり過去が重 -
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パレス・シャングリラ五反田に住む大学生達の群像小説。
攻め:志田静一
受け:響川聡史
事情があってお金が必要な響川は何件ものバイトを掛け持ちしていた。ある日具合が悪くなってバイト先から帰る途中駅で意識を失う。気が付いたらもらったばかりのバイト代や財布などが盗られていて途方にくれる。
落ち込んで歩いていたら高校時代の同級生が住んでいるアパートの前に生まれたばかりの猫が捨ててあり、そのまま自分も意識を失う。
目覚めたら志田のアパートの部屋に寝かされていて猫共々そのアパートに住むことに。
…。
重いです。
お金が必要なのだろうけれど、世間から背を向けて頑なな響川があまりにも辛い。
自分で背を -
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攻め:蝶野洸
受け:三木高穂
大学生の三木高穂は写真嫌いなのに、見知らぬ男からシャッターを切られてしまう。激怒しフィルムを抜き取ったその男と、3カ月後、引っ越しした古い共同アパートで再会してしまう。その共同アパートは、1階をアトリエとして、2階を居室として貸し出していて古いが安い。
その住人達(ほぼ芸術学部)のテンションの高さに三木は否応なしに巻き込まれていき…。
学生群像小説?いろんな人物が出てきてそれぞれに何かありそうな。
攻め、受けと一応書いてしまったけれど、今の時点では何もない。お互い、loveとして好きかどうかの描写もまだ。先は長い…。
書き下ろしに蝶野や三木が住んでる共同