矢野真千子のレビュー一覧

  • 子どもができて考えた、ワクチンと命のこと。
    「日本はワクチン後進国」だと医師からはよく聞く。世界から30年近く遅れているという医師もいるほどだ。
    最近「麻疹」の流行がニュースになったことも記憶に新しい。これは2度受けるべき予防接種を、ある年代は1度しか受けていないために免疫が弱いためだとも言われている。
    この書によれば、ワクチン接種に対しては...続きを読む
  • 解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
    生まれる時代を間違えた感がすごいジョン・ハンター
    でもこの時代に生まれて、その後ハンター流を教え込まれた弟子たちがあちこちで活躍してくれたからこそ今の医学がある。すごい人がいたものだ。

    ハンターがチェルデンに出会わず、柔軟な考えを教えられていなければどう変わっていたんだろう
    それにもしハンターにも...続きを読む
  • 感染地図 歴史を変えた未知の病原体
    ミステリかSFと思って題名買いしたら、19世紀ロンドンのコレラ感染を描いたノンフィクションだった。
    物語的にも読ませるし、「沈黙の春」のように授業の教材にも良い本じゃないかな
  • 感染地図 歴史を変えた未知の病原体
    出ました!2018年初の星5コ本!コレラ感染がまだ解明されていなかったヴィクトリア時代、一晩やら数日やらでバタバタと家族や通りの人々が死んでいく恐怖。何が媒体となっているのかわからない見えない敵に、1人の男が立ち向かう。…いやもうこれだけで映画に出来る!ではありませんか。ロンドンの地図に、感染した死...続きを読む
  • 植物はそこまで知っている 感覚に満ちた世界に生きる植物たち
    広義的な意味で言えば、植物は、見る、嗅ぐ、接触を感じる、重力を感じる、憶えている。しかし、巷間言われる「聞く」ことはない。というのが、今の科学的知見。

    専門的な用語も交えているので、安易な啓蒙本とは一線を画するが、その分、一つ一つのトピック、エビデンスの取り上げ方が興味深かった。構成も見事である。...続きを読む
  • 解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
    貧乏人からは金を取らず、金持ちからはふんだくる。類希なる手術の腕を持つ男でありながらうさん臭さもある、こう書くとまるでブラックジャックだが、愛嬌があり弟子には慕われ、しかし怒りっぽいとかなり人間臭い人でもある。

    1748年二十歳のジョン・ハンターは2ヶ月ほど大工仕事をし手先が器用ですぐに玄人並みの...続きを読む
  • 解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
    すごい人がいたもんだ
    ドリトル先生好きだったのに、見方変わっちゃうじゃないか~
    近所にはいてほしくないなあ
  • バイオパンク ―DIY科学者たちのDNAハック!
    ガレージが生んだITイノベーションに倣い、バイオをラボで行うものではなくDIYできるものに変えようとしている科学者たちの物語。

    上記のストーリーだけでなく、これまでのバイオを作ってきたメンデルの実験、DNA二重らせんの発見やコーエンボイヤー特許とGenentec、クレーグベンダー、23&Meに関す...続きを読む
  • バイオパンク ―DIY科学者たちのDNAハック!
    かつてスティーブ・ジョブズは「文系と理系の交差点に建てる人にこそ大きな価値がある」という話を聞いて、その道を志すことを決心したそうだ。すなわち人文科学と自然科学の交差するところに、自身の活路を見出したということである。

    その感覚の正しさは、現在の世の中の趨勢を見れば火を見るより明らかなのだが、ステ...続きを読む
  • あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた
    副題、微生物の生態系が崩れ始めた。微生物研究の成果は、人の生活の何を変えていくのか。10% Human. How Your Body’s Microbes hold the key to Health and happiness.という原題なので、訳し方が全く逆になっているというのがポイントで、おそ...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    インコを飼っているので、鳥の羽の美しさはとてもわかる。ただ、私は自然に落ちてきた羽を集めるだけで、わざわざむしり取ろうとは思えない。標本化されたものだとしても、むしれない。
    そこが鳥を飼って愛したことがある人と、鳥の羽のみを愛する人の大きな違いなんだろなぁと思いながら読み進めた。
    鳥の羽に限らず、魅...続きを読む
  • あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた
    事例がどれも秀逸で、納得しながら読み進められる。
    微生物の視点で自分の身体や生活習慣を考えることになる。普段の自分の行動や思考を、自然と客観的にとらえて微生物との関係性、影響を想像している自分がいる。
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    鳥標本の盗難という実際に起きた事件を巡るノンフィクション本。
    実話だけあってスッキリしない部分もあるけど、人類と鳥の歴史や、現代にも続いている人間の醜い欲望など、地味な事件が複数の角度から切り込まれていて読み応え抜群。
    タイトルの堅さが逆にワクワクするし、表紙もお洒落。期待通り面白かった。
  • あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた
    おもしろかったし、とても勉強になった。
    食物繊維をしっかりとろう。
    あとボディーソープはあんまり使わなくてもいいかも。
  • あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた
    この本は、「人間はほぼ細菌で出来ている❕」という衝撃の内容です。
    細菌は、人間の体調だけでなく精神状態や脳にも影響を与えるらしいです。
    恐るべし!細菌!!
    「便の移植の勧め❕」など、なかなか濃い内容です(笑)
    ぜひぜひ読んでみてください
  • あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた
    この本が私に教えてくれたことは2つ。
    1. 遺伝子調査だけでは人間含む人間を理解できない理由と事例
    2. 細菌と付き合うための教養

    とても丁寧解説されていて、読みやすい。価格も情報量に対してお手頃。

    概要だけ知りたい人には詳細だと思う。生物学に対する踏み込んだ知識欲は必須!
    読者層の制限はないと...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    毛針製作用の鳥を博物館から盗んだという凶悪犯罪には見えない事件の真相を追求するルポ。追究を進めるほどに事件の闇が深まっていく様は、人間の業や欲の深さを象徴しているといえる。絶滅危惧種の鳥類を嗜好目的で無闇に捕獲することの是非のみならず、博物館が標本を保管する意義についても言われて初めて知る部分が多い...続きを読む
  • 感染地図 歴史を変えた未知の病原体
    はじめに、にあるように、本書には、致死的な細菌と、超成長する都市、そして天賦の才をもった2人の男という四つの主役が登場する。
    舞台となるのは、1854年8月末から一週間のロンドンはブロードストリート、このエリアをコレラが襲う。と言っても、コレラ菌が発見される30年も前のことであり、原因も治療法も分か...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    ある日、大英自然史博物館から珍鳥の標本が盗まれた。
    その事件を知った著者が、真相を解明していくルポ。
    盗まれた珍鳥は、毛針愛好家によってその材料として使ったり、売ったりされた。

    まず、毛針というものの存在すら知らなかった。
    毛針とは、釣りをするのに魚をおびき寄せるための疑似餌である。
    それを本物の...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    タイトルに惹かれたが、ノンフィクションとは買った時には思っていなかった(無知)

    ある標本盗難事件(解決済み)の真相、というよりは、解決の際に消えた標本を著者がインターネットを駆使して追っていく話。純粋に読み物として面白い。
    ミステリっぽさもあって、和訳も読みやすい。

    博物館での標本盗難が意外と多...続きを読む