関美穂子のレビュー一覧

  • なでし子物語

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    あぁ 良かったなぁ 
    その心地よい余韻が続く
    そして、
    その作品がずいぶん前に
    世に出されたものであり、
    なんと 
    その続編が出ている
    そのことを 知った時には
    あぁ また あの「場所」に行くことができる
    その思いが また嬉しい

    イギリスの児童小説を
    専門にしている知人がいるのですが
    彼(彼女)たちは 至上のモノは
    サトクリフさんであり、フュージョンさんであり
    ランサムさん、アトリーさん
    むろん それはそれでよいのでしょうが

    この「なでしこ物語」の紹介をしても
    まず 「日本のものでしょ」と木で鼻をくくったような
    表情になり 話が拡がっていかない

    本当に残念なことである

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    2021年07月07日
  • なでし子物語

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    ネタバレ

    評判のよい作品なのはわかっていましたが、長く積ん読していて、ようやく読めました。
    たくさんの方に読んでほしいと思う反面、あまり広まってほしくないような、世間の垢に触れず大切に大切にしてほしいようなお話でした。
    愛を与え合う、愛を育むことは、本当に本当に大切で、だれかに大切に扱われたことは、その後のその人の人生にどんなに強く影響することか。それは、子どもでも、大人でも同じです。
    ヨウヨとリュウカ、ずっとずっとこのままがいいです。ようやく子どもでいられるようになった2人なのに、もっとゆっくり子どもの時間を過ごしてほしかった。そうさせてあげたかったです。
    続編が2冊出ていますが、私はこのお話だけでい

    0
    2021年06月14日
  • なでし子物語

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    未読のまま続編を先に、いつか読む日がいまだった
    中途半端な救いじゃないこと、そして自立と自律に
    燿子だけじゃなく、照子に、そうやって巡る気持ち
    では、謹んで続編の再読と

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    2021年06月14日
  • なでし子物語

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    読んでいる間、自分が本を読んでいるのを忘れているぐらい、「なでしこ物語」の中にいた。
    毎晩就寝前に読書をしていますが、続きを読むというよりは、「常夏荘」に行く、といった感じでした。
    小説っぽいというか、上手く言葉で表せない上に、どこがどうでどう感じたとかいう感想が思い付かないのですが、理想とする小説はこういう作品だと感じた。設定されている年代が、昭和の自分も幼少の頃のお話で、主役である耀子や立海と同年代で懐かしさがあったからだろうか?
    最初から最後まで『なでしこ物語』の世界にはまったような、凄く好きな話でした。

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    2021年03月30日
  • なでし子物語

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    ネタバレ

    子どもたちの成長から勇気をもらえ、わたしも頑張ろうと思えた作品だった。

    なにより、先生の存在が好きになった。
    ・自分で自分のことをいじめない。怪我をしても黙って治して自分を支えてくれる身体は自分のことが大好きだ。自信をもつこと。
    ・「どうして」と嘆くのではなく、「どうしたら」に置き換えてもがいていくこと。この置き換えは自分の中になかった。わたしも意識しようと思った。
    ここではあげきれないほど先生からわたしも学んだ。
    出会えてよかったとじんわり思える一冊でした。

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    2021年02月04日
  • なでし子物語

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    読みながら何度も表紙の絵を眺めました。出逢えて良かった、と思える作品でした。
    学校でいじめにあっている四年生の耀子と一年生の立海。友だちがいない二人は、お互い友だちになりたくてもうまく表現できなかったり、またいつもみたいに嫌われたらどうしよう‥‥と、もう一歩が踏み出せなかったり。その気持ちに読んでいて本当に胸が痛くなりました。
    立海の家庭教師の青井に耀子も勉強を教わるようになり影響を受けていく。

    自立、かおを上げて生きること。
    自律、うつくしく生きること、あたらしいじぶんをつくること。

    『どうして』と自分を責めずに『どうしたら』と前に進もうとする、世界中のみんなが自分を悪く言っても自分だけ

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    2021年01月28日
  • なでし子物語

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    「良かったなぁ」しみじみとそう思える作品。
    登場人物3人がそれぞれ自分だけの重荷を抱え周囲の人と関わりながら、少しずつ、静かに前に進んでいく。
    読み進める程にどんどん物語に引きこまれていきました。

    自分のことをグズでバカで何も出来ないと思い込んでいた不登校の耀子。でも決してグズじゃない。丁寧で言葉にするのに時間がかかるだけ。
    青井先生の言葉が優しく心に沁みる。
    そんなふうに受けとめて、言葉にするまで待ってあげられる大人が、今いったいどれだけいるだろう。
    耀子が青井先生と出会えて本当に良かった。立海と耀子も出会えて良かった。
    とても温かい物語。また読み返したい一冊です♪

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    2021年01月09日
  • なでし子物語

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    三人の出会いがそれぞれの人生を少しずつ動かしていく温かい物語。登場人物の視点に移りながらの展開。

    それぞれ重荷を抱え周囲の人と関わりながら、少しずつ、静かに前に進んでいく。
    読み進める程にどんどん物語に引き込まれていきました。クスッと笑えて面白くて、子供の頃の懐かしい感覚を思い出しました。そして心もほっこり。

    自分のことをグズでバカで何も出来ないと思いこんでいた耀子に、青井先生がかけた言葉が優しく心に沁みる。
    耀子が青井先生と出会えて本当に良かった。立海も耀子と出会えて良かった。
    とても温かい物語。
    良かったなぁ。しみじみとそう思える作品でした♪また読み返したい一冊。

    『自立、かおをあげ

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    2020年12月26日
  • なでし子物語

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    一歩足を踏み出す勇気をもらいました。
    社会人1年目で、本当ならば研修とかがある中コロナの影響で全て中止。焦ってた自分を、おあんさんや青井先生、おじいちゃん、峰生の人たちが優しく包み込んでくれました。
    さあさあみんな、やらまいか。

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    2020年04月22日
  • なでし子物語

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    大人の事情に翻弄されるふたりの子供たち。
    ふたりのささやかな幸せがかなったと思うと、その矢先にくしゅっと大人の手でそれを潰されるようなシーンが何度もあり、その度に、切なく苦しい気持ちにされられます。

    適度な距離感でふたりを見守るおあんさんこと照子と立海の教育係青井の存在が救い。
    でもそのふたりの力も、さらに大きな力には及ばない。

    可愛らしく微笑ましい子供たちの姿が愛おしく、だからこそ切ない。

    自立と自律、前を向いて歩き始めた耀子の成長とその後を知るために、今回はこのままシリーズを続けて読む予定です。

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    2020年04月17日
  • なでし子物語

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    途中までずいぶんことばがずっしりしていた。だんだんきれいなことが増えてきて、こんないいものあったんだな、みたいな。発見。すきです。
    と、思ったら四十九日のレシピの人だったのね。懐かしい。あの本も好きだった。

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    2020年10月14日
  • なでし子物語

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    耀子の祖父の抱える亡くした家族への想いと、傷ついてきた耀子を理解して労わる姿に号泣。
    耀子が祖父と家庭教師の青井、理解ある大人と出会えてよかった。
    視野が狭くて気付けずに苦しむことがたくさんあるけど、たくさんの繋がれる手を得ることで子どもは逞しく成長できるんだなと暖かい気持ちになった。
    青井が教える魔法の言葉、
    「どうして」と自分を責めるのではなく、「どうしたら」と前に進もうとする、が素敵。
    一方、照子と立海の心情はよくわかったけど、具体的な成長はよくわからず、続編があるみたいなのでこれからなのかな?

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    2025年09月10日
  • なでし子物語

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    自立、顔を上げて生きること
    自律、美しく生きること

    紙に貼り出して部屋に飾りたいくらい名言。
    お家のこととか、それぞれの話辛いのも多かったけど、最後、明るく踏み出そう!で終わってるのがすごくよかったし、子供達が純粋で癒される。

    やらまいか、か。

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    2025年06月23日
  • なでし子物語

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    伊吹さんの彼方の友へ という小説が素敵だったので この小説を手に取りました。
    小説に登場する 小学生2人がなんとも頼りなく
    弱く そして予想に反して強く 子どもって
    たくさんの困難な事を全部受け止めて それを
    一生懸命 なんとかしようと考える存在なんだなと
    子供特有のもどかしさと でも最後は清々しい気持ちで読みました。 
    続編もあるので 登場人物がどんな風に成長しているのか 楽しみです。

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    2025年02月07日
  • なでし子物語

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    伊吹有喜さんの新刊“常夏荘物語”が、シリーズものだと知って“なでし子物語”から読むことに。
    序盤、物語になかなか入っていくことができなくて時間がかかりました。中盤から青井先生や照子、千恵や耀子のおじいちゃん他 皆 温かくて…涙が…
    境遇が違うけれど耀子と立海、これからどんな成長を辿っていくのか楽しみです❗

    ーーー印象に残ったーーー
    •自立、かおをあげていきること。
    自律、うつくしくいきること。
    あたらしいじぶんを、つくること。p112
    •『どうして、って思いそうになったら、どうしたらって言い換えるの』p376
    •『どうして』と自分を責めない。『どうしたら』と前に進もうとする。やっぱりそれ

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    2024年11月20日
  • なでし子物語

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    私とほとんど同じ世代のお話だったが
    もっと古い時代に感じた

    昔って
    こういう使用人、お手伝いさんって
    普通にいたよなぁ
    私の家のお隣もお手伝いさんがいて
    子ども3人は私立学校に通っていた
    奥さんはいつもお化粧して
    綺麗な服を着ていたけど
    子どもの私にも
    全く偉ぶるところがなくて
    普通に接することができたことを
    懐かしく思い出した

    ぞれぞれの色々な立場の人がいて
    みんな悩みがある
    失敗して躓いたり
    誰かの手を借りたりしながら
    前を向いて生きていく

    みんな違うけど
    みんな同じだよ
    って背中を押してくれる作品だった

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    2024年11月15日
  • なでし子物語

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    ネタバレ

    間宮耀子
    龍一郎の秘書をしていた間宮裕一の娘。母が出て行き、父のふるさと峰生に預けられる。

    耀子の母
    男と一緒に逃げた。

    遠藤照子
    家の跡継ぎだった夫、龍一郎を亡くした。

    龍一郎
    病弱で三十七歳で亡くなる。

    遠藤龍巳
    遠藤家の本家の当主。親父様。若い愛人との間に次男・立海をもうけた。

    龍治
    照子の息子。大学生。

    間宮裕一
    浜松の進学校に学び、遠藤家の援助を受けて一橋大学に進学した。卒業後は遠藤家の地所を管理する会社に入り、龍一郎の秘書の一人だった。龍一郎亡き後に会社を辞め、その数年後に亡くなった。

    立海
    龍一郎と同様に病弱。

    間宮勇吉
    遠藤家の山の管理をしていた耀子の祖父。

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    2024年11月08日
  • 天の花 なでし子物語

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    1980年「なでし子物語」と1998年「地の星」の間、1988年を描く。耀子はなぜ結婚したのか。

    出版の順に、時系列的に1と3を読んでから2を読む。3で分かった正解の答え合わせ感あり。面白かったのではあるけど、時系列順の方が良かったような。

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    2024年10月06日
  • 地の星 なでし子物語

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    「なでし子物語」の18年後。耀子は結婚し娘がいるが喘息のため常夏荘に戻って来ている。生活のためスーパーにパートに出たが周囲には反対されている。

    連載は「天の花」の方が先だが単行本はこちらの方が先に出たのでこっちから読んだ。私の好物の大河小説。やはり面白かった。

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    2024年10月02日
  • なでし子物語

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    静岡の奥、名家で坊っちゃんとして育てられる病弱な男の子。親に捨てられ従業員の孫として名家の近くで暮らす、いじめられている女の子。二人の出会い、成長を描く。

    「常夏荘物語」がシリーズ4作目だと知って、1作目から読んだ。華やかではないが、じわじわと深々と染みる話。こういう物語を堪能できるだけ自分が成長できたかと思う。次作が楽しみ。

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    2024年09月30日