関美穂子のレビュー一覧

  • なでし子物語

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    『雲を紡ぐ』が面白かったので、続いてこの作品も。これも面白かった。全5巻なのでしばらく読む本には困らなそうだけど、他のことに費やす時間が足りなくなりそう。

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    2024年01月19日
  • 地の星 なでし子物語

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    腹の据わった女性たちの強さを感じて、とても勇気づけられた。
    前話までただ嫌なやつという印象だった由香里がとても魅力的に描かれていて、腹を割って話すって大事だなぁと思った。

    『自立と自律』
    がずっと根底に流れていて、
    女性たちの内面に芯がスーッと通っていく感じがとても良かった。

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    2023年12月24日
  • なでし子物語

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    照子の亡き夫との新婚旅行の回想シーンでは、涙が止まりませんでした。

    セミの夫と呼ばれ、長くは生きられぬ身体の夫に
    「夏しか生きられぬセミならば、私が永遠の夏を差し上げます。花は撫子、常夏の花。いつまでも仲睦まじく、千歳、百歳、あなたの隣で咲き続ける」
    そう告げる照子。

    とても強くて美しい人だなぁと思いました。

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    2023年11月20日
  • なでし子物語

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    このシリーズ大好きです。
    みんな何かあって、泣ける、けど、心が温まる。みんなを応援したくなる。
    ヨウヨと立海が好きだけど、次巻読むと龍治も好きになんのよなー、

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    2023年08月01日
  • なでし子物語

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    とても良い!
    後半は涙を止められなかった。

    舞台は林業を営む遠藤家の別宅、常夏荘。
    父が亡くなり、母からは放棄された少女耀子は、遠藤家の林で働く祖父の元で暮らすことになる。
    遠藤家の当主の息子立海は、体が弱く、療養もかねて家庭教師青井とともに常夏荘に預けられる。
    遠藤家当主の息子の妻照子は、夫を亡くし、人付き合いが好きではないため、常夏荘で夫の思い出を抱きながら暮らしており、おあんさんと呼ばれ、常夏荘の周辺の人たちからは慕われている。

    まず、照子と夫との思い出がとても美しい。
    背が高い照子に対して、背が低く体の弱い夫。
    セミの夫婦と呼ばれ、大木(照子)にとまるセミ(夫)と嘲笑されたふたり。

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    2023年06月04日
  • なでし子物語

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    少し前に読んだ「雲を紡ぐ」の解説の中で、北上次郎氏が作者の作品でいちばん気になっていることとして「なでし子物語」に触れて『読みごたえ抜群の書だ』としてあったので、読んでみたいと思っていた。

    最初は少しつかみどころのないお話に思えたが、ゆっくりと山間の里、峰生の、常夏荘での、耀子と立海の物語に惹き込まれた。
    父を亡くし母には置き去りにされ祖父が仕える屋敷に引き取られた少女・耀子。庶子である生い立ちや病弱な体に苦しむ少年・立海。
    互いに仲良しになりたいがそれぞれが持つコンプレックスや育ちの違いもあって接し方が分からず、だけどもおずおずと少しずつ距離を縮めていく様が好ましい。
    「リウのひみつ」に書

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    2023年05月01日
  • なでし子物語

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    ネタバレ

    最近とても好きな伊吹有喜さんの本。
    立海と耀子の2人の子供たちが本当に可愛い。色々辛い環境だが、お互いにいい影響を与えあってかけがえの無い存在になってゆく。この2人がこれから共に幸せになってくれることを願ってしまう。

    立海の家庭教師の青井先生がとても良い。自信の無い耀子に対して前向きに生きることを教えてくれる。
    「どうして、と思ったら、どうしたら、と言い換えてみる」...私も実践してみようと思う。
    あと龍一郎が、自分に自信の無い照子に「美しい靴は美しい場所に連れていってくれる」と言って綺麗な靴を送る所が、本当に素敵だった。そりゃ照子も忘れられなくなるよね。

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    2023年03月19日
  • 地の星 なでし子物語

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    ネタバレ

    ヨウヨがみんなの居場所、峰尾、常夏荘を守るために奮闘する第三巻。
    犬猿の仲だと思っていた遠藤由香里がまさかこんなかたちで登場してくるとは…。女性って逞しいなって感じた。

    そして何と言っても、立海の一途な想いがただただ切ない。
    立海から受け取ったあの指輪、ヨウヨはきっとあのポーチに入れたんだろうな…。
    指輪をヨウヨに渡したってことは、想いを断ち切って上屋敷のお嬢と一緒になる決断をしたってことなのかな…。あぁぁぁあ切ない…。

    龍治とヨウヨの関係ってどちらかというと似た者同士でくっついた感じなんじゃないかなって思った。
    もちろん好きって感情もあるんだろうけど、お互いの傷ついた部分を埋め合う関係と

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    2023年02月04日
  • 天の花 なでし子物語

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    ネタバレ

    龍治無双。
    彼の無自覚なかっこよさ、色気、一見冷たそうに見えるけどその中に隠されてる優しさ。キザっぽい言葉もかっこいい。眉目秀麗とはまさにこのこと。
    そりゃあリュウカくんも憧れるわけだ。ヨウヨも惹かれちゃうわ。

    やっぱりあの場面、ヨウヨの最大のピンチを助けられるのは龍治だよな。
    もし、この出来事を立海が知ってしまったとしたら彼は「ヨウヨよりも大人だったら」って悔やむんだろうな。
    それにしてもヨウヨが待っていることを信じてずっと頑張ってきた立海が報われなさすぎて…。

    立海の変わらない天真爛漫さ、素直さ、優しさにほっこり。
    心を閉ざしていた龍治に対して「友だち連れてきたよ」と立海の言葉がよかっ

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    2023年02月19日
  • なでし子物語

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    感情を揺さぶられる作品。子供の気持ち、それを見守る大人たち。伊吹さんの切なくも温かい作風が大好きです。

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    2023年01月25日
  • なでし子物語

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    ネタバレ

    2022年ラスト本!1980年浜松市にある遠藤家の別荘、常夏荘が舞台。父を亡くし二人暮らしだった母に突然捨てられた耀子(小4)は、祖父に引き取られる。燿子はいじめにあい目をつぶってやり過ごす。遠藤家の跡取息子の立海(小1)。彼もいじめに苦しむ。この二人が常夏荘で出会い、勉強を通して相手を労り、理解する。また、常夏荘での女性蔑視行動、家元の跡取婚姻問題、親戚同士の諍い、伊吹さんの本は簡単には終わらない。女性が社会的自立(堂々と生きる)と精神的自律(楽しく生きる)ためには「自覚」「教育」が必要だということ。⑤

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    2022年12月31日
  • 地の星 なでし子物語

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ良かった。「天の花」では、この先どうなるのかと思ったが、燿子の活躍が心地良かった。たった一人で峰生にやってきた子が、成長とどにたくさんの仲間に囲まれていく様が嬉しい。立海との関係も、簡単ではないところが、淋しいけどよかった。

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    2022年12月08日
  • 天の花 なでし子物語

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    なでしこ物語の続編ということで大きな期待をしながら読んだ。期待を裏切ることなく、面白かった。ラストの展開にはビックリ!とにかく2人が幸せで終わって欲しい。続編にまた期待

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    2022年11月24日
  • なでし子物語

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    耀子に立海、そして照子。それぞれの事情を抱えた3人。シリーズ作品の1巻目なのである意味、紹介的だが、それぞれの人物がよく描かれている。そして、周りを取り巻く人々、良きに付け、悪きに付け、これも存在感があるんだよな。青井先生に小学校の同級生、ほっこりするわ。4部作で、3部まではすでに出てるそうだが、3冊目に出た「天の花」の方が次だそうでややこし・・・

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    2022年05月13日
  • なでし子物語

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    立場が違うが境遇が似ている耀子と、立海の物語。二人が仲良く遊んだり勉強するのはとても微笑ましい。
    耀子の境遇はほんとにつらい。先生がいじめられるのは耀子にも責任があると言っていたが、おじいちゃんが、しつけができていないのは、耀子の責任ではない、親や自分たちの責任だと言っていた。耀子のいじめの状況は読んでいてつらくなった。
    ただ、目をつぶってやりすごし、終わるのを待つ、、、小4の女の子なのに、そんながまんをするなんて、、、そしてそれを言うことができない。
    立海と仲良くなって、青井先生のもとでお勉強や遊びをすることでだんだんと自分の可能性を信じることができるようになっていく。耀子ちゃんはほんとに素

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    2022年03月22日
  • なでし子物語

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    感動しました。
    ひと昔前の文学作品の趣でした。手元に残しておきたい素晴らしい物語です。自立と自律。娘が通っていた女子校の校訓です。
    この作家さん、今まで読んだ本すべてが星5つです。
    続編はどちらから読もうかな?

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    2022年03月21日
  • なでし子物語

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    立海くんのおしゃべりがかわいくて、かわいくて、何度も読み返してしまいました。
    おあんさんの関西弁もすてきで、出てくる人たちの会話に引き込まれました。

    小さい頃私もこんなふうに悩んだり考えたりしていたな。と思い出させてくれる作品でした。

    ミステリーや犯罪物も面白いけど、こういうの沢山読むべきと思った。

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    2022年03月06日
  • なでし子物語

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    なかなかシビアなバックボーンを持つ
    ヨウヨとリュウカくん
    だからと言って周りの大人たちは
    ただただ甘やかすわけでもなく
    淡々と、子供たちを見守り育てていく。

    その様に自分自身救われる気持ちになるのが
    とっても心地いいい。

    つかず離れず、正しい大人の在り方を見せられた。

    すっと背筋が伸びる作品。
    続編もぜひ読みたい。

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    2021年10月23日
  • なでし子物語

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    哀しくて優しい子供と大人の物語だった。

    山深い、人によっては桃源郷、人によっては牢獄な峰生の常夏荘。

    続きを早く読みたい!

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    2021年09月26日
  • なでし子物語

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    母親に疎まれ学校ではいじめられ自己肯定感が低い耀子が、祖父に引き取られ遠州峰生の名家・遠藤家の別邸、常夏荘で暮らし始める。
    その始まり、立海との出会いのシーンが幻想的で魅力的で、一気におはなしの世界に引き込まれた。

    耀子と立海が一緒に過ごした常夏荘の日々が輝いている。立海の可愛らしさといったらない、頬が緩む。
    耀子の世話をしてくれる祖父。
    『自立と自律』「どうして」ではなくて「どうしたら」を考えるのだと教えてくれた家庭教師の青井。心を配ってくれる常夏荘の人々。
    今まで与えられなかった愛情や物も戸惑いながら受け取り、耀子は変わっていく。
    いつもひとりぼっちだった耀子が人との繋がりによって救われ

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    2021年09月16日