須田慎一郎のレビュー一覧
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ネタバレ著者はジャーナリスト、須田慎一郎氏。
フィールドワークの幅は広く、本書でもセレブ地帯から大阪西成の釜ヶ崎地区まで人々の生活を対比しながら、危険な金融・投資商品に警鐘をならしつつ、家計を守る資産運用を勧めている。
ポイントは以下3点。
①年金は老後の生活を支えるベストな商品。
②銀行はかつての銀行とは違う。銀行自身の利益を優先する。銀行が勧めるからといって、信用してはいけない(投資型年金商品、不動産投資など)。
③債券投資、とりわけ米国債投資が最も望ましい資産運用。
これだけだと面白みの無いアドバイスになるが、アパート投資の失敗例や旧三菱銀行の変額保険問題などを交えて、”うまい話は無い”と -
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世帯調査(貯蓄ゼロと回答が全体の23.8%、生活保護世帯が100万世帯を突破 2005) 自己破産件数(2005年は184000人を上回った) フォーブス(日本の富豪リストにサラ金経営者が含まれていた) ロールオーバー 福田吉孝(アイフルの創業者。「銀行を買収したい」と発言) 貸金業規制法と出資法の一部改正法(ヤミ金規制法) アイフル被害対策全国会議 全国信用情報センター連合会 三件規制(原則として他社利用は三社以内までとすること) クレサラ被協連 グレーゾーン(種と利息制限法の間に立っあるもの) みなし弁済規定 テラネット(全情報連とは別のデータベース組織) 護送船団方式 ゼロ金利政策(デフ
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ネタバレかねてから、この業界のキャンペーンCMコピー「ストップ借り過ぎ」には非常に違和感を覚えていたが、本書を読んでその意を強くした。「営業努力」という名の押し貸しにはまさに「ストップ貸し過ぎ」のコピーがふさわしい。
「ご利用は計画的に」の一言で全てを押し切ろうとする業界の独善はさすがに金融庁をはじめとする当局の怒りを買い、グレーゾーン金利の撤廃という事態にまで発展したが、忘れてならないのは提携や買収により巧みにこの分野に進出したメガバンクの理念なき経営体質である。本書で描かれる下流消費者~闇金融~大手消費者金融と連なる食物連鎖ピラミッドの頂点が、今や空前の利益を稼ぎ出しながら法人税すら納めない彼らメ -
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[ 内容 ]
二〇〇三年三月、みずほ銀行築地支店長を最後に、作家・江上剛は二十六年間の銀行員生活にピリオドを打った。
なぜ、彼は愛する銀行を志半ばで辞めなければならなかったのか―。
信頼するジャーナリスト須田慎一郎とともに、入行からの銀行員生活を振り返りながら、銀行の過去を検証し、今後のあるべき姿を探る。
銀行の現実を知り尽くした二人による異色の銀行論。
[ 目次 ]
第1章 金は簡単には貸さなかった―江上剛、銀行に就職する(成り行きで第一勧銀へ;女子行員とのつきあい ほか)
第2章 全ては六行で決めていた―江上剛、本店に勤務する(一回目の選別;全銀協の仕事 ほか)
第3章 みんな呪縛をかけ -
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全く知らない世界が描かれていました。
読書の動機は、いわゆるBOPを理解する前に・・・とかそんなレベルだったのですが、
読書後はものすんごい疲労感に襲われました。
今では武富士やアイフル、プロミスやアコムなど大手消費者金融が悪に見えて仕方ありません。
これまで悪いイメージがなかったのは、CM効果なんでしょうか。
そう考えると、コマーシャルやメディアのパワーって絶大やな。
実際、極悪非道なことをしている(とこの本では説明されている)彼らですが、
貧困層やお金に困っている人たちを救っているのも、またひとつの事実。
大阪府橋本知事が、多重債務者向けに対策協議会を立ち上げましたが、
その背景にはこ -
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★消費者金融は一歩踏み出すとまっ逆さま★融資枠を押し付けてさらに借りられますよと言われると、確かに借り手は借金なのか貯金なのか判然としなくなるだろう。年利29.2%ならいくら返しても元本が減ることが少なく、まさに著者の言う通りサラ金は「悪魔的ビジネスモデル」。調達コストを抑えられる大手か、非合法なほど高利な闇金へ二極化していると指摘する。上限金利を下げると借りられなくなる人が増えかえって闇金問題が広がるという業界のいい分に対しては、それ以前にすでに大手のビジネスモデルが闇金への入り口となっていると述べ、とても納得した。弱者を絞り尽くす意味で、題名はすばらしく当を得ている。
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高橋氏の本は今までに40冊以上読んでいます、今回は高橋氏の最新本です。内容は今までの著作に書かれていた内容と重複している部分も多いですが、大事なポイントなのでこの本で復習させてもらいました。日本の官僚機構のエリートである財務省が日本の行先を決めているようですね、それに争おうとした総理は今まで数名のようで、殆どの方は全てお膳立てしてくれる財務省に従っているようです。
これをヨシとしなかった高橋氏は立派だと思いますが、彼ほどの能力を持っていなければ独自路線を貫くのは難しいのだともわかりました、社会人生活を30年以上経験した者として。日本の本当の姿を具体的な数字で示してくれ続けている高橋氏の発信す -
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手数料がかかる銀行のホストコンピュータ型決済が、手数料0の仮想通貨のブロックチェーン型決済にいずれとってかわられる。
10年前よりも所得や収入がダウンしている。自動車、電気、機械産業の制度疲労。
一億総活躍社会=一億総労働社会。
仮想通貨やアリペイ、ラインペイの台頭により、銀行に集中していた購買履歴が穴あき状態になる。楽天は携帯だけでなく決済プラットフォームを目指している。
不動産投資はリスクが高い。
貯蓄社会から資産運用社会へ。自己責任。
年金は高利回り商品。スキルアップ=給料アップは幻想となった。日本全体が居心地のいいスラム地域となる。海外からは日本に出稼ぎ労働者が多くきているが、地盤沈下