中里介山のレビュー一覧

  • 大菩薩峠(1)

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    延々30年にわたり連載を続けた挙げ句未完に終わった大長編小説。進むにつれ、登場人物はどんどん増え、舞台はあちらこちらに飛び、誰が主人公なのかもわからなくなる。その破天荒さを楽しめるかどうかで、評価が分かれるのではないか。
    おもしろいことはまぎれもなくおもしろい。なにしろ長いから退屈な部分もあるが、これだけのページ数常にワクワクドキドキしていたら心臓がもたないだろう。

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    2012年05月29日
  • 大菩薩峠(1)

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    ネタバレ

    切捨て御免の武士社会の歪んだ精神構造を、長々と描写しているようにも読める。
    NHK TV J ブンガクで取り上げられなければ、二度と見ることがなかったと思う。
    全巻読んでいないだけでなく、最初の10ページも理解できなかった。

    放浪という視点では、放浪記、奥の細道、海の声などとの共通点があるかもしれない。
    放浪記はテレビドラマで見てしまったので、荒筋はわかっている。
    大菩薩峠も、映画になったとのことなので、映画を見てからなら、読もうという気になるかもしれない。

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    2011年12月26日
  • 大菩薩峠(1)

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    畏れおおくも、卒論のテーマでした。
    筑摩文庫で全20巻。未完。無謀だ。
    大学時代「自主ゼミ」で2年かけてじっくり読んだ。
    卒業してからも2年ほど勉強会などしていたり。

    「果たしてそこに救いはあったのか」
    愛すべきたくさんの登場人物たちすべてに対し、
    その問いを投げかけずにはいられない。

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    2011年02月22日
  • 大菩薩峠(1)

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    がんばって20巻全部読もうね。中途では,白骨の湯で浸かってばかりで話はだれるけれど,最終話となってしまった「椰子林の巻」が近くなってくると,ストーリーがふたたび活気付いてきて,話のスケールもでかくなってきて面白くなってきます。

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    2009年10月04日
  • 日本武術神妙記

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    日本史、あるいは時代小説に頻出する武術の達人エピソードをまとめた本。どこかで見たり聞いたことがあるような話の塊だが、特に時代小説好きには元ネタはこれだったのか、という角度で楽しめる内容だと思う。古い本なので一部漢文が混ざったりする。

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    2025年05月11日
  • 大菩薩峠(1)

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    居酒屋でおすすめされた本。タイトルが気に入ったので、購入しました。罪もない人を無情にも切り捨てたり、妻を切り捨てたりする机竜之介の冷酷さに驚きます。ただ、その唐突な行動が面白くもあります。また、物語が進むにつれて、単に冷酷ではない一面も出てくる。置き忘れた財布を盗んでおいて、気が咎めるというような心理描写もあり、滑稽に感じるが、それが何とも言えぬ魅力になっている。

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    2018年10月04日
  • 大菩薩峠(1)

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    「音無しの構え」を有する机竜之助と、仇討ちを狙う宇津木兵馬の話を大筋とした群像劇。
    文章は時に厳しく、時に優しく。小説というよりは弁士の語り口調に近い。

    P246
    世は混乱の時といえ、さすが千有余年の王城の地には佳気があって、町の中には険呑な空気が立て込めて、ややもすれば嫉刃が走るのに、こうして、朧月夜に、鴨川の水の音を聞いて、勾配の緩やかな三条の大橋を前に、花に匂う華頂山、霧に迷う如意ケ岳、祇園から八坂の塔の眠れるように、清水より大谷へ、煙とも霧ともつかぬ柔らかな夜の水蒸気が、ふうわりと棚引いて、天上の美人が甘い眠りに落ちていくような気持に、ひたひたと浸けられてゆく時は、骨もおのずから溶け

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    2018年02月06日
  • 大菩薩峠 東海道の巻

    購入済み

    大菩薩峠

    時代小説が好きで何となく読み始めてみたのですが、登場人物の個性はさることながら、人と人の縁の不思議さ、話の時に遅く時に早くのスピード感。現代ではあまり使わない言葉の言い回し、世界に入り込んで読み進めています。

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    2017年03月08日
  • 大菩薩峠 みちりやの巻

    購入済み

    大菩薩峠

    長編小説No1。ブルックナーも顔面蒼白。しかし中里介山は恐れ入った人物だ。よくまあ長いセリフが出てくるものと脱帽。

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    2013年12月23日
  • 大菩薩峠 甲源一刀流の巻

    購入済み

    登るぞ!御岳山

    昔言葉っぽい言い回しを味ととらえるか、難しいととらえるか?
    巻末の斬り合いは、お見事の言葉以外に見当たりません。
    御岳山に上りたくなってきた

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    2013年11月19日
  • 大菩薩峠 甲源一刀流の巻

    購入済み

    大菩薩峠

    変化に富んだ物語を、波のうねりのごとく、素晴らしい。

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    2013年10月26日
  • 大菩薩峠(11)

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    ちびちび読み進めている大菩薩峠の、ようやく11巻。時代かな、路銀の都合で寄道せざるを得なくなったり、元気だったはずの人に何かがとりついたかのように変わってしまったり。でもそれが普通の時代で自分の財布だけでなんとかできる人は少なかったり、だからこそできる縁があったり、今よりこの時代に生きてた人の方が人に頼るのもうまかったし、頼りやすくもあったんじゃないかな、とか思いました。もちつもたれつって、もっと今の時代でもうまくやれる気がしてきました。

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    2013年08月30日
  • 大菩薩峠(8)

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    そして大菩薩峠も8巻目。人生の中で起こる波も最初の波には自分も揺られてしまうけれど、だんだんわかってくると誰と会っても自分は揺らがなくなってくる。登場人物にしても、そんな印象を抱きました。そしてそれは自分の人間関係においてもそうなんだろなと。大事なのは、周りがどうしてるかではなくて自分がどうしたいか、なんでしょうね。徳川と、江戸での薩摩の関係も意図してつくられてったものなんだなと、教科書を読んでも考えなかったことを考えるようになってきました。

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    2012年09月08日
  • 大菩薩峠(7)

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    ようやく7巻まで来ました。。^^;これまでに読んだ一番長かったのはきっと三国志とか坂の上の雲あたりだろうけど、それならもう終わりに近づいてる巻だってのにまだまだ新しく舞台は信州にも飛び火していく。読みながら旅行しているような気分にさせてもらえるのはいいですね。なんだろう、会話の調子がいいのかな、こういうとこへ配慮してそれぞれの登場人物が話すであろう言葉を丁寧に齟齬の内容に積み重ねていくって簡単なことじゃないだろうに、それをこの量でできてしまうのは本当にすごい、の一言です。

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    2012年08月25日
  • 大菩薩峠(6)

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    一つの場所から始まった物語は、新たに房総と高尾山にも舞台を広げていく。僕らの人生も一緒ですかね、両親、家族、幼稚園、小学校、、と出会ってく人たちが広がって、旅行なんかもして、それぞれが違うとこに住みだしたりして、同じ日本地図もそれぞれの目からは違って見えていて。同じ場所のことを違う視点で見させてもらえることは、新鮮ですね。そして舞台の変化よりもおもしろいのはやっぱ人の変化だなと思います。

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    2012年08月25日
  • 大菩薩峠(5)

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    舞台は甲府から江戸に戻る。読みながら、「ペンは剣よりも強し」というか、僕はこの著者が本当は声を大にして言いたい(そして庶民はみんな共感してくれるだろう)ことを、物語の場面として描いているなと思いました。それがこの作品が多くの人たちに支持された理由なんだろう、と。偉大な人だ、と思って、中里介山のお墓が羽村にあることを知って、墓参りに行ったのもこの頃でした。

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    2012年08月25日
  • 大菩薩峠(1)

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    ついに読みだした、世界最長の大河小説。もともとはジブリの鈴木プロデューサーの本に、彼のおもしろかった作品として紹介されていて興味を持ったんですが、最近よく行く青梅近辺が舞台になっていることもあって楽しく読めました。なんか主人公が主人公らしくないというか、変わってますね。これからどんな風に物語が進んでいくのか、楽しみです。そして僕に読み切れるかどうかも。

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    2012年08月24日
  • 日本武術神妙記

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    通勤途中で読みかけの本が終わってしまったので、手近の本屋で入手。
    剣客小説を書くにあたっての資料の覚書。もっと色々ありそうに思うが、実話はそれほどないのかもしれぬ。
    大菩薩峠をいつかは読んでみようかと思った。

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    2017年06月02日
  • 大菩薩峠(20)

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    遂に終わりました、結局未完ですよね、この話。
    最後の3巻辺りは話にダイナミズムがあってそれなりに面白かったですが、ここまで長いと結局作家の独白的文章と言わざるを得ないかも。少なくとも読者のことは気にしていなかったような気がするなぁ、最後は。
    その点で終わりを考えないマンガと同じであまり感心しないというところでしょうか。

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    2016年09月28日
  • 大菩薩峠(19)

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    前巻くらいからやたらに新撰組はじめとした幕末の当初設定を持ち出し始めた気がする、もしかすると戦争に向かっている時代背景も何か関係しているんだろうか?
    まぁこうなると確かに磁力はその強度を増すかもしれない。でも如何せん遅過ぎたかな、少なくとも当方個人にとっては。

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    2016年09月25日