野崎孝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
20年くらい前に、「グレート・ギャツビー」と「老人と海」はどっちがより沁みるか、友人と議論したことがある
結論は「老人と海(以下RU)」となった
「グレート・ギャツビー(以下GG)」は、まずフィッツジェラルドっていう名前がカッコ良いし、社交界が舞台で華やかだし、若い女がたくさん出てくるし、主人公は何だか影あるし、過去に引きずられがちな文章は含みを持たせるし、文庫本持ってるだけで様になるから、ハンチング被った学生がベンチで横になって読んだりしてた
一方のRUは、まず題名がダサいし、舞台は海だから誰もいないし、ヘミングウェイも無骨な佇まいだし、教科書にも載っちゃってるから真面目な印象だし、そ -
Posted by ブクログ
この作品は、先輩に「読んでみな」と勧められた本だった。先輩は、ギャツビーの生き方に敬意を示し、「ギャツビーのようにならないといけない」と語っていたが、正直に言うと、読み終えた今もその言葉にはあまり共感できていない。
まず、この本は読むのが本当に大変だった。読んでいても、今何が起きているのか、なぜこの人物はこう言ったのかが分からない場面が多く、ゴッドファーザーを初めて観たときの感覚に近かった。登場人物は自分の気持ちをはっきり説明しないし、言葉の裏や沈黙に意味が込められている。そのため、戦争の時代背景やアメリカンドリームといった前提知識がなければ、物語を追うこと自体が難しい。実際、ChatGPT -
Posted by ブクログ
ネタバレ世田谷の駒澤にある「snow shoveling」のblind book「美しき、光と影」というキャッチコピーに惹かれ、手に取った。
ギャッツビーの夢、見かけ上の栄光と、それと対局にある彼自身の精神の闇、不安定さを感じさせられ、まさに「美しき、光と影」を感じた。
生前は、多くの人を家に招き盛大なパーティをしていたギャッツビー、しかし彼の死後、葬式には、彼の父と語り手のキャラウェイ、そして書斎にいた男しか来なかった。
愛するデイジーすら訪れなかったのである。
見かけ上の煌びやかさ、華やかさにはなんの意味もない。周りに人がいることが、必ずしも、人望があるということではないのだと気付かされた。
良い -
Posted by ブクログ
言葉の扱いが魅力的だと思った人の愛読書だと知り購入
今まで海外文学はシェイクスピアしか読み切れたことがなく、他の小説は読む度に挫折していたが、時間をかけてでも読み切れた。モチベーションが違ったのだろう。
読む前は翻訳独特な言葉選びを期待していたが、読み始めるとドンドンその世界に魅せられて、言葉選びの面白さに注目できなかった。次に読むときはしっかり注目して読みたい。
読んでいるだけでまるでその場にいるように思えた。季節の空気感、雨の冷たさ、現代よりは優しいけれどやはり暑い夏、それが終わるのに妙に寂しく思える秋の始まり。
そこで生きて、近くに生きる他人のような気持ちで読むことができました。
この -
Posted by ブクログ
ギャツビーという人間に対して、驕りと虚栄心の塊(もしくはただのストーカー)として軽蔑するか、それとも不当な手段で名声を得ても一人の女性に愛を注ぎ続けた純真無垢な男として同情するのかは、人によって持つ印象がかなり違うのではないかと思う。
前半ははっきり言って何を言いたい小説なのか理解ができなかった。文体も読みづらく、入り込めない。
後半の劇的な展開を経て、初めてこの男の持つ感性に共感を抱くことができたね。狂気に歪んだ愛を心に刻んでしまった人間として。
解説を読んでみると、この小説がアメリカ社会が持っている(あるいはかつて持っていた)断絶と矛盾を見事に悲劇的に描いた小説だと分かった。
そ