野崎孝のレビュー一覧
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ネタバレ【感想】
いわゆる男性チックな考え方の方であると、登場するニックとギャッツビーに深く共感でき彼らの中に自分を見出すことができる点に、作品の素晴らしさがあるように思った。そのうえで、特に本編の最後の締めくくり方が美しく、名作たる所以であるように思われた。私は野崎孝訳で読んだのだが、解説の洞察に非常に読み応えがあり、本書の半分ぐらいの価値はそこにあるように思えた。
【おすすめの鑑賞の仕方】
個人的なおすすめの楽しみ方は、この小説を読んだ後にレオナルドディカプリオ主演の映画、『華麗なるギャッツビー』を鑑賞することである。この本を読んでいると、自分が集中して読めているのかどうか不安に思う事があると思 -
Posted by ブクログ
青春時代の情熱の恋愛模様。5組のカップルが登場する。あの青春時代の疑うことを知らない情熱はどこから来るのか、どこへ消えてしまうのか。お祭り騒ぎが終わったあとの余韻と驚き。愛の反対が無関心であるのと同様に、貧乏でも多忙でもなく、世の中からの無関心ーー必要とされないことを、人は一番おそれているのではないか。
編者の意図もすばらしい。バランスのとれた短編集。
1. 氷の宮殿
アメリカの北と南。出身地と男女の相性。
2. 冬の夢
主人公がよい。暗い。女性の虚勢とそれに気付きながらも受け入れる男性。
3. 金持の御曹子
すばらしい。幸せとは何か、問いかけてくる。青春と家庭とその先に待っている老い -
Posted by ブクログ
ギャツビーという人間に対して、驕りと虚栄心の塊(もしくはただのストーカー)として軽蔑するか、それとも不当な手段で名声を得ても一人の女性に愛を注ぎ続けた純真無垢な男として同情するのかは、人によって持つ印象がかなり違うのではないかと思う。
前半ははっきり言って何を言いたい小説なのか理解ができなかった。文体も読みづらく、入り込めない。
後半の劇的な展開を経て、初めてこの男の持つ感性に共感を抱くことができたね。狂気に歪んだ愛を心に刻んでしまった人間として。
解説を読んでみると、この小説がアメリカ社会が持っている(あるいはかつて持っていた)断絶と矛盾を見事に悲劇的に描いた小説だと分かった。
そ -
Posted by ブクログ
ニックはニューヨークの証券会社に就職してイーストエッグに家を借りた。隣には豪邸があり、夜な夜な派手なパーティーを開いていた。ある日ニックは館の主、ギャッツビーからパーティーへの招待を受ける。ギャッツビーはニックの従姉妹ディズィのかつての恋人で、既に結婚している彼女を取り戻そうとパーティーを開いていた。
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学生の頃読んでいるはずなのに…全然覚えていなくて…先日レオ様の映画を見たので原作に再度挑戦してみました。
これは『ライ麦畑でつかまえて』と並んでアメリカの青春小説の金字塔らしいのですが…ライ麦畑には夢中になれたけど、こちらには同調出来なかった。たぶん若い時に読