鎌田東二のレビュー一覧

  • 神と仏の出逢う国

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    「神仏習合」を基軸にして、古代から近代にいたるまでの日本の宗教史を著者自身の立場から概観している本です。

    著者は、「八百万の神」に祈りをささげるわれわれ日本人の宗教意識の基底をなしているのは「神神習合」だったと主張します。そのうえで、仏教の伝来以後の日本の宗教史においては、この基底的な宗教意識にもとづいて、「神仏習合」が推し進められてきたと論じています。仏教の影響を取り除くことによって神道の本質を明らかにしようとする試みは、しばしば玉ねぎの皮むきに喩えられますが、著者はそうした方法で日本人の宗教意識の基底を明らかにすることはできず、むしろ習合の事実を肯定的に認め、そのなかにこそ日本人の宗教意識の中核をなしているものが露見していると考えます。

    おおむね日本宗教史概論といった内容ですが、おおむね興味深く読みました。ただ、最後の章では、宗教の立場から現代のアクチュアルな問題にアプローチする試みがなされていますが、この部分は議論の粗さがめだっているように感じました。また、著者の鈴木大拙批判が大雪の立論を正確に踏まえたうえでなされたものではないことは、前著『神道のスピリチュアリティ』(作品社)のレビューでも述べたのですが、本書でもそれとおなじような問題を含む主張がくり返されています。

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    2018年07月01日
  • 日本人は死んだらどこへ行くのか

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    宗教学者だと思っていた鎌田東二さんが、臨床宗教師という新たな衣をまとって日本人の死生観に関する小論をまとめた内容。
    現代を新たな中世とスパイラルさせて見るのは了解しますが、そこに新たな親鸞や道元が現れないところに、さらなる末法を感じます。

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    2018年02月06日
  • 日本人は死んだらどこへ行くのか

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    死んだらどこへ行くのか。
    現代では魂の存在自体が軽んじられている風潮にある。
    現に直葬、極端にはゼロ葬という死んだらそこで終わり、無になるという考えも増えてきている。
    死ぬときは一人というイメージが何だか悲しい。
    コミュニティの再建の必要性を大いに感じる。
    あの世だとか生まれ変わるとかそういう感性が薄れているのに「君の名は」や「シン・ゴジラ」などの死や破壊を深く描かれたものがヒットするのも興味深い。

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    2017年08月22日
  • 霊の発見

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    本のタイトルから幽霊といった類の直接的な霊、霊魂といったものを期待して読み始めたが、霊性や畏れといった自然界のエネルギーとしての世界について語り合う大きくとらえた対談
    面白い視点だったと思う。。自殺者を例に五木氏が語る心のうちに宿している世界があるかないか…拠り所を持っているかいないか、そして現代は拠り所を持たず心がさまよっている感じがしてしかたないという言葉に考えさせられた

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    2014年12月14日
  • 原子力と宗教 日本人への問い

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    東北の震災と福島原子力発電事故について、どのように日本的に咀嚼することができるのか。そのような過程を経てこそ、私たちの生きた経験と知恵にすることができるか、という本。

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    2013年10月27日
  • 神と仏の出逢う国

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    神仏習合~神仏分離について知りたかった。
    目的は達成できたし神道のバックグラウンドもよくわかった。

    後半はほぼ民俗学。
    とりあえず、「まじ神なんだけどー!」って使い方は起源から考えると全然間違ってない。

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    2013年09月26日
  • 霊の発見

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    鎌田さんが不眠に陥った理由が面白かった。五木さんは霊は信じてないけど霊的なものは信じてる感じ。この発見シリーズでは気の発見が1番面白い。

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    2012年06月20日
  • 霊の発見

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    全体的に割と軽い印象の内容だったかな。
    明治期以降の国家神道によって排除されてしまった神道のある種ドロドロとした負の側面と、各地の土俗の多種多様な祝祭儀礼と混成した神道を復活させるべきという点に納得。

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    2012年05月23日
  • 神と仏の出逢う国

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    [ 内容 ]
    神道はユーラシア大陸の東の果てで自然発生的に生まれ、形成されてきた日本人のしきたりだ。
    6世紀に仏教が日本に伝来すると、神と仏は寄り添い、民間信仰などを取り込み、日本独自の神仏観をかたちづくってきた。
    日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、社会不安に満ちている現代で、平和に向かって何ができるのか。
    新しい日本的霊性を見出し、その可能性を問う。

    [ 目次 ]
    第1章 神と仏の原理的違いと習合化のメカニズム―神神習合から神仏習合への流れ(法螺貝から始まる;「神」と「仏」の出逢い;春日大社「おん祭」;「神=カミ」と「仏=ホトケ」の原理的違い;「神道」と「仏法」;『古事記』と『日本書紀』と『風土記』)
    第2章 古代律令神道・律令仏教から中世神道・中世仏教へ(記紀神話の成立とその要点;「神道」とは何か;外来宗教としての仏教;七世紀の宗教革命;最澄と空海;霊的国防都市としての平安京;古代世界の崩壊と中世世界の始まり)
    3章 中世における神と仏(伊勢神道の成立と特徴;吉田神道の確立と特徴;神国思想と豊臣秀吉及び徳川家康の切支丹禁止政策と鎖国)
    第4章 国学(古学)と幕末維新期の神道と仏教(古代神話―調停的・分治的一者の確立;中世神話―根源的・個的一者の確立;近世神話―仮構的・内向的一者の確立;近代神話―対抗的・外交的一者の確立;柳田國男と折口信夫の民俗学と「新国学」)
    第5章 神仏分離(判然)から神仏共働へ―新神仏習合の時代へ(五つの神話とその現代的意味;戦争と平和;戦後神話、柳田國男と折口信夫の新国学再論と霊性の立場;今日問われる日本的霊性)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2010年06月05日
  • 神道とは何か 自然の霊性を感じて生きる

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    自分の家の宗教を知るために手に取った本。
    なかなか宗教を知る機会は少ない。
    弔事の際に初めて、玉串の扱い方、神主様のお言葉など仏教と異なることを知った。
    古来日本より伝わる神道。
    八百万の神々、お守りの効力、自然との交わりなどわかりやすく解説されています。

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    2009年10月04日
  • 神と仏の出逢う国

    購入済み

    出来の悪いエッセイ。

    この本を読んでも、神仏習合について何もわかりません。

     文章は散漫、論理的構成に欠ける上に、不要な引用(しかも長い)が多く脱線ばかりで本筋に関わる説明が殆どありません。
     本文中には「神神習合」や「吉田神道」など目を引くキーワードはなんども出てきますが、その度に話が逸れるのでイライラします。
    ただ単に、自分が語りたいことを書き連ねているだけであり、居酒屋でおっさんの長話を聴いているようです。

     同じページでも内容が重複している文章が散見され、とても推敲したとは思えません。締め切り前に書きなぐった学生の期末レポート以下です。まさに、論文の教科書で語られる駄目な学生論文の典型でした。
     
     他の方のレビューでは、後半は雑学的な内容になる、とありましたが、その価値すらありませんでした。急に、好きな小説の話を始めたときは正気を疑いました。単なるエッセイを買ってしまった私が悪いのですが、ここまでとりとめもないと、読んでて不快になるレベルです。

     断っておきますが、決して神道自体が学術的な記述にそぐわないのではありません。私は依然、春日大社の大権宮から神道に纏わる講話を聴いたことがありますが、内容は論理的かつ精神世界に関する深い洞察に満ちていました。

     そもそも筆者自体が「徳川幕府がキリスト教を弾圧したのは、その思想が体制を揺るがしかねないため」などという中学生向けの方便を真顔で語るレベルの見識なので、真面目に知識を深めたい方には無用の書物です。

    知識を深めるためのキーワード集めとしては役に立ちましたが、正直損した気分です。

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    2016年12月12日