高山文彦のレビュー一覧

  • 「少年A」14歳の肖像

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    あの事件はおそらく何かの分岐点であっただろうと思う。もう二十年も前になるというのに、多くの者が今だに投げかけられた問いに答えられないでいる。この書は核心にできるだけ肉迫しようと心血を注いだ1冊であろう。しかしその努力は認めるとして、Aを止める術はなかったのか、なぜ犯行をあそこまでエスカレートさせなければならなかったのか、Aは特別の存在として切り捨てることはできるのか、闇は変わらず闇のままである。

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    2016年03月19日
  • 「少年A」14歳の肖像

    購入済み

    一気に読めました

    自分がもっと感情的になると思ったのですが、読み終わるとそうだったのかと
    変な納得をしてしまいました。
    子供とは心も身体も本当に未発達なんだと改めて気づかされました。
    大切な時期をどう過ごすか、何を与えるかでこうも違うのですね。
    母親としてとても勉強になりました。

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    2015年08月18日
  • 火花 北条民雄の生涯

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    北条民雄の伝記。ハンセン病がまだ根強い偏見に晒され、患者が肉親に絶縁され療養所に隔離されていた頃に発病した北条は、療養先で小説「いのちの初夜」等を渾身の力で生み出した。発病してから幾度も死が過ぎり、親友は「君は死に損なう度に一作できる」と言った。闇に瞬く火花のような一生である。そして偏見も恐れずに、北条の生原稿に目を通し支援し励まし続けた、川端康成の人間の大きさにも随所で感銘を受けた。「いのちの初夜」と幾篇かの随筆は青空文庫で閲覧できる。

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    2014年08月12日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    震撼した事件だったが、この本を読む限り誰にでも少年のようになってしまう危うさがあるのではと感じた。思春期は怒涛の時代、とはいうけれど過ぎてしまえば忘れている事もある。その忘れていた何かを呼び起こされる部分もあっただけに後ろ暗い気分になった。公表されない裁判記録もあり本質はわからないが、たとえ公表されてもやはりわからないのかもしれない…

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    2013年07月30日
  • 大津波を生きる―巨大防潮堤と田老百年のいとなみ―

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    歴史を感じる1冊です。
    田老村の取り組みがよくわかります。
    巨大な防波堤が必要か考えさせられる本ですね。
    関東大震災の話もあり、昭和天皇が「後藤新平の計画通り震災後東京の街を整備できていたらもっと戦災を減らせたのに...」とおっしゃっていたことに興味を抱きました。

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    2013年01月26日
  • 麻原彰晃の誕生

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    小説みたい(作者はノンフィクション作家)なので、読みやすい。
    タイトル「麻原彰晃の誕生」の通り、あの地下鉄サリン事件までは題材となっていません。地下鉄サリンとか、その他の殺人・殺人未遂事件をするに至るまで、という感じ。
    これ読む前に上祐氏の「オウムの教訓:上祐個人の総括」を読んでて、上祐さんの総括は時系列だし簡潔にまとまっていてとても分かりやすかったのだけど、ヴァジラヤーナ活動に入る以前の事に記述が無かったり(どこか他のページにあるかも)、あくまで視点が上祐さんの視点だったりで(上祐さん、頭良いから視点が中立的すぎて、読んでて疑問感じたりとか感情沸かないんだよなw)もっと根元の部分を知りたいな

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    2012年03月18日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    母親が悪いとは書いてはいないが、それを匂わす文章が多い。
    少年Aの精神面は確かに母親の影響も大きかったと思うが、それ以上にもっと大きな何かがあった気がしてならない。

    しかし少年Aを一番客観的に見た書籍はこの本だと思う。

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    2010年12月19日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    事件現場近くの住民・捜査関係者への取材、捜査資料、現場付近の取材を通じて得られた情報をもとに書かれている。時系列で事件当時の出来事、少年Aの行動・言動が追われており、戦慄を感じる。

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    2010年11月18日
  • 麻原彰晃の誕生

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    麻原は多くの人にシャクティーパットを施したというが
    彼自身はそれによる解放を味わったことがあったのだろうか
    気持ちよかったのは信者だけで
    麻原本人は不感症だったんじゃないか
    あるいは、自分以外にきちんとした使い手がいなかったために
    なにがいいのか、本人だけがよくわかってなかったんじゃないか
    ということを少し考えた

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    2010年04月13日
  • 麻原彰晃の誕生

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    2008年の1冊目。余り語られることの無かった、松本智津夫から麻原彰晃ができあがるまでを描いた作品です。

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    2009年10月04日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    あんまり「少年A」について知らなかったし、少年心理みたいなのに興味があったから読んでみた。なかなか良くできたルポで、興味深く読めました。少年Aはかわいそうな少年だと思ったし、自分も人を殺すかもしれないな、と思いました。

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    2009年10月04日
  • 麻原彰晃の誕生

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    麻原の生い立ちがよく分かった
    麻原が捕まってから多くの人に取材をしているはずだから、彼を良く言う人は皆無だなって思いながら読んだ
    後半の話は面倒で飛ばしながら読んでしまった

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    2018年11月28日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    被害者の心情を考えると「この手の本は!!」ということになりますが…。
    全てが正しいかはわかりませんが、少年Aの心情がよくわかりました。
    少年法。
    なかなか難しいですが、やはり少年であろうと障害者であろうと重大な犯罪を犯した場合は重罪に処すべきだと個人的には思います。

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    2016年12月12日
  • どん底 部落差別自作自演事件

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    衝撃。この本を読んだだけの私がこれだけ衝撃を受けるのだから、この事件に関わることになった方たちがうけたショックはどれほどのものだったか。

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    2015年12月23日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    多分この少年Aは子供の頃相当寂しかったんだろうな。1歳の時自我が芽生えるまえに弟が生まれ、しかもその弟は喘息持ちで母親は付きっ切りでいなきゃいけない。十分に甘えられず、しかも自分は長男だからという理由で叱られる。こんな理不尽なことはないとおもう。

    こういう事件が起きると被害者やその家族がかわいそうだって思うけど、この少年や他の事件の未成年も運命と混沌とした社会により加害者にされてしまいった被害者なのかもしれない。だからちゃんとどうしてこういうことしたのか、どんな家庭環境にいたのかをきちんと知って、社会が抱える問題を解決していくべき。

    これを読むと少年法は正しいのだろうと思えてくるけど、被害

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    2015年09月12日
  • 火花 北条民雄の生涯

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    19才で癩病を発病し23才で死亡した北条民雄の人生を丁寧に調べ、書かれた本です。
    癩病というと、治療法が確立された後も、法の整備が遅れたために、隔離と偏見にさらされたと知る人が多いが、北条民雄が生きた時代は、感染にすると、命に関わり外見上も変化する、只、恐ろしい病気と思われていた。
    絶対的な死を前には、生に対する絶望しかない。北条民雄は病気と向き合いながらも、死の瞬間まで、書くことに生きた。
    髙山文彦氏は、北条民雄の生涯をきちんと調べ、この本にまとめたと思います。

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    2015年12月18日
  • 宿命の子~笹川一族の神話~

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    あの笹川良一の三男であり、現日本財団会長の笹川陽平氏。その父子と家族を描いたノンフィクション小説。
    現在も精力的に活躍する、笹川陽平氏同行を含む丹念な取材と多くの資料から見えてくる姿。

    笹川良一=A級戦犯=競艇=財産=なんとなく黒幕 こんなイメージを、なんの疑いもなく持たされてきた。
    しかし、戦中、戦後の大手新聞社をはじめとするマスコミが、いかに国民を騙し、誤った方向に導いてきたかということを知っている私たちには、そのマスコミによって作られたイメージが正しいものであるとは限らないということも容易に想像できる。
    そして、現在の笹川陽平氏の精力的な活躍については、いうまでもない。
    その、陽平氏が

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    2015年06月16日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    育った環境、家族の風景、凶行とその前夜、家族。行動やできごと、会話の内容を綴る。

    事件を知っているだけに、偏見なく書くことも、読むことも難しいです。

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    2015年08月29日
  • 「少年A」14歳の肖像

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    「神戸連続児童殺傷事件」の犯人「少年A」に関するルポルタージュ。
    少年犯罪に関する本は多くあるけれど、その報告の中にいつも欠けていて不思議に思っていたのが「思春期の性」についてだった。
    大人はいつも「そんなことはありませんでしたぁ」みたいな顔をして思春期のグダグダ状態を、忘れてしまったのか、口を閉ざしているのか、語らないけれど、思春期における犯罪を考える場合に、「性」を抜きにして考えるのはどうみても無理があるだろう。
    その点、本書は専門家による鑑定に「性」についての調査がなされ、「結果」が報告されている事が画期的だ。
    というより、専門調査では当然のごとく「性」についても調査しているが、その部分

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    2014年10月13日
  • 麻原彰晃の誕生

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    オウム以前の話は余り他では読めないのかな。船橋の頃のエピソードなどそれなりに興味深い。ヒヒイロカネの話は余分なような。

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    2013年08月18日