高山文彦のレビュー一覧
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犯罪史を揺るがせた「酒鬼薔薇」
四半世紀前に発生しました「神戸連続児童殺傷事件」、犯人が当時14歳の少年だっただけに世間を震撼させましたし、「少年法改正」のきっかけにもなりましたね。これらの事件が発生してから間もなく「光市母子殺害事件」が発生しまして当時18歳の少年でした犯人の「福田孝行」の死刑が確定しましたし、先日も「甲府殺人放火事件」の犯人の遠藤裕喜被告に対して「特定少年に対しての初の死刑判決」が言い渡されましたね。さらに半世紀前には英国で「メアリー・ベル事件」と言う「11歳の少女による連続殺人事件」が発生しましたね。これらの少年少女の共通点は「不遇な幼少期」でして、第2、第3の「酒鬼薔薇」や福田孝行死刑囚や遠藤裕喜死刑
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いのちの初夜を読む前に
群馬県の重監房資料館を訪れた際、もっとハンセン病のことを知りたいと思いました。
『いのちの初夜』を読む前に少し情報を入れようと思い、『火花』を読みました。
知識のない私にもわかりやすく、ためになりました。その後に読んだ『いのちの初夜』もより深く理解できたように思います。 -
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中上健次は気になる作家の一人だが、なぜかこれまでその作品に触れたことがなかった。
苦手な純文学、芥川賞作家、難解な表現、更に作家から匂う暴力的な風貌が自分の中で危険信号となって増幅し、
触れてはいけないイメージと重なって、ずっと敬遠していたのかもしれない。
中上の生涯を描いた高山文彦『エレクトラ』は、このところの出張の友として鞄に入れていた。
作者は被差別部落で生まれ育った中上の少年時代から、作家として認められていく過程をあますことなく綴っていく。
46歳で逝く晩年では、中上が故郷・新宮の路地にこだわる心境を見事に分解、分析してみせる。
この手法は出世作となった『火花~北条民雄の生涯』で確立し -
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中上健次ほど、「いとおしさ」を背後に秘めた作家はいない。
出生の秘密、作家としての立身、路地の現在状況、などなどが渾然一体となって中上の豊穣な文学を作り出しているのだということがわかる。
そして新宿の生活、永山則夫への過剰とも見える共感。
すべてが彼の文学的資産になった。
そしてさらに、小説だけでなく、韓国文学の紹介者、義父七郎との対立ともなる部落解放運動など、
行動者としての側面もしっかり描かれている点は勉強になった。
作家がスターである時代は、三島の死によって終焉したが、
中上は間違いなくその資格をもっていた。
私小説がまだ有効であった時代の波を受けて、彼なりの翻案が生 -
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[重闇]世紀末の日本を震撼させた神戸連続児童殺傷事件。自らを「酒鬼薔薇聖斗」と名乗り、凄惨な殺人を犯した少年はどのような人生を送ってきたのか、どのような問題を抱えていたのか、そして周りの人間は彼をどう見ていたのか......。今なお明かされない側面が多々ある「少年A」の実像に迫った作品です。著者は、ノンフィクションライターとして長年「少年A」に関わり続けている高山文彦。
自分が小学校の中学年の頃に起きた事件だったこともあり、おぼろげな概要は覚えていたのですが、改めてこの事件の深いところを知ると、紡ぐ言葉が見つからない程の衝撃を受けました。と同時に、少年Aの心象の図式化はできても、その心象そ -
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中上健次という作家の魅力は幾つもある。土着的な世界を1つの神話として現代に構築したその想像力、独特の文体、魅力的な人物造形・・・。しかし、その中でも最も僕を惹き付けるのは、やはり彼が自らの「血」の問題を徹底的に考え抜いて、小説の世界に昇華させた点である。
全ての芸術は完成した途端に作家の手を否応無しに離れていくことを考えれば、その作者の生涯と作品自体には何の関係もないと言える。にも関わらず中上健次の半生を追い、なぜ作家となったのかという点を描いた本書は、単なる伝記批評の枠に留まっていない。それは中上健次という作家の作品が、「路地」と呼ばれる被差別部落出身であり、「路地」を1つの可能性の中心と -
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19歳でハンセン病になり,多摩全生園に入所。たったの23歳で夭逝した作家,北条民雄の生涯を描いた伝記です。
本書には,民雄と交流のあったハンセン病患者仲間だけではなく,民雄の作品を世に広めた川端康成との関係もたくさん出てきます。だから,ハンセン病患者をめぐる当時の世相だけではなく,文壇の様子も垣間見ることができます。
この文庫本の解説で柳田邦夫氏も書いているように,この伝記はとても良くできています。というのは,当時のらい病患者は,らい病だとわかったとたんに親兄弟からも隔絶されて本名も忘れたように過ごさねばならなかったのです。そんななかで,これだけ読み応えのある伝記を書けるというのは,並大 -
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「その家もまた、高台にたっている。」
という書き出しで始まる、高山文彦氏の、
神戸連続児童殺傷事件のルポ第2弾です。
この本もまた、すばらしい。
第1弾の地獄の季節の発売が、1998年2月ですが、
それから8ヶ月後の1998年10月に発売されたものです。
予断ですが、両方とも、文庫版で2001年に発売されているので、私はそちらを読みました。
この本は、事件の舞台となった、
神戸須磨についてのレポートが多いのが特徴です。
その土地との関連性について、考察している部分があって、それが興味深いです。
また、両親の著書に、少年Aと父親が、
父親の実家である、鹿児島の奄美のどこぞの島に行っ -
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オウム事件は、私自身少年期に報道され広報担当の方が連日TVに出演され、また幹部の方がTV放送中に刺されたりして、衝撃を受けたことを覚えています。当時教祖の風貌を見て、私の感覚では異様としか言いようも無かったのですが、医師を始め高学歴の取り巻きがいる事に驚きを感じました。その教祖の成り立ちに興味を持ち本書を取ったのですが、幼少期の境遇は不幸なところもあったように感じますが、その後は一時純粋な取り組みもあったようですが、利己的な狂気に満たされ、それに巻き込まれた人々の悲しみと理不尽さは、想像に耐えません。
現時点ではご自身と取り巻きの方々は刑に処されていますが、だからこそ繰り返さないため、今これか -
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購入済みあの事件の衝撃は忘れられません。少年Aに関する本を読んだのはこれが初めて 彼の育歴、背景等々ここまで詳しく知るにつれ逆に何故?どうして?そこまで彼があの様な猟奇的な事件を起こしてしまったのかが益々わからなくなりました。そして一番影響のある母親の肝心な心が見えて来ないのが残念です。