江村洋のレビュー一覧

  • カール五世

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    「この男をもって、ハプスブルク家は最盛期を迎える。若きスペイン王として君臨し、皇帝の冠を抱いたのちは、ヨーロッパだけでは飽きたらず、アフリカにまでその手を伸ばした戦いと栄光の日々。しかし、王家と自身の黄昏は、静かに忍び寄っていた―。ハプスブルク家が光に満ちた最後の姿を描いた傑作評伝」

    この本はサッコ・ディ・ローマ事件について知りたかった私にとって非常にありがたい作品でした。中世ヨーロッパに君臨した巨大な王の生涯を知れる素晴らしい一冊です。

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    2024年08月21日
  • ハプスブルク家

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    この本はタイトル通り、長い歴史を持つハプスブルク家がいかにして始まり、どのように勢力を増していったのかということが非常にわかりやすく説かれています。

    読んでいて「へぇ~!そうなんだ!」とびっくりすることが何度も何度もありました。これまで中世ヨーロッパまでなかなか手が回らなかったためその歴史はほとんど知りませんでしたが、当時のヨーロッパはこんな状況だったのかとまさに目から鱗でした。これは面白いです。
    中世ヨーロッパに興味のある方、繁栄を極めたハプスブルク家に興味のある方にぜひおすすめしたい作品です。

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    2024年08月21日
  • ハプスブルク家

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    その名だけは頻繁に聞くものの、具体的にどうすごかったのかいまいち知らなかったハプスブルク家。
    ウィーンミュージカル「エリザベート」から気になって読みました。まさかの1990年初版とは思えないほど面白くって読みやすくって、はじめて新書読んでて楽しいと思った。疑問点を書き込みながら読んだのでこのあとは消化に努めます。この前クラバートで出てきた「選帝侯」の意味がやっとわかった。
    あとちょいちょい出てくるオスマントルコ強すぎてかっこいい、そっちも新書読む

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    2020年11月07日
  • ハプスブルク家

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    ・神聖ローマ帝国とは、広い意味でのドイツと同義
    ・世界史のスペイン時代―カール五世以後のハプルスブルク家統治時代。フィリップ二世1557年のサン・カンタンの戦い(アンリ二世治下の仏軍を粉砕)。1571年レパントの海戦(イスラム教徒とキリスト教徒の歴史的対戦。スペインを中心とるする西洋世界がトルコ海軍に壊滅的な打撃を与えた)
    ・スペインの衰退―1588年の英国とのアルマダ艦隊の敗北
    ・1648年のウェストファリア条約で30年戦争は終結。30年戦争は当初は教義をめぐる争いだったのに、フランスが介入する頃にはすっかり様相を変え、ブルボン家対ハプスブルク家という宿敵の決戦となった。フランス絶対優位での

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    2018年11月04日
  • ハプスブルク家

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    ヨーロッパの名門ハプスブルク家の歴史を、主にマクシミリアン1世、カール5世、マリア・テレジア、フランツ・ヨーゼフの4人の君主に焦点を当てて描いた本。
    物語風で読みやすい。

    ところどころで著者の主観というかハプスブルク愛を感じる。
    またハプスブルク視点で書かれているためか、他国の情勢などにはあまり触れられてなく、もう少し背景の説明がほしいと思うことがあった。
    プロイセンのフリードリヒ2世なんかマリア・テレジア視点だとただの嫌な奴だし…

    あと私が無知なだけかもしれないが、難しい言葉や言い回しがやたら出てくる。
    内容の理解に支障がある程ではないが。

    とはいえ非常に楽しかった。
    ヨーロッパ史につ

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    2018年10月06日
  • ハプスブルク家

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    約7世紀に渡る、世界一の名門王朝。
    ハプスブルクの人間たちの、愛と知恵と武勇と失敗の物語である。

    まさに西洋史!な、ダイナミズムにあふれている圧倒的な面白さだった。
    もちろん、これは通史であり、面白いところをより凝縮して楽しめるように書かれた新書であるからして、これだけが当然全てではない。

    だが、入り口としてはこれは最適だと考えられる。
    ハプスブルク家といえば、西洋一の名門貴族、というイメージがある一方で、なかなか把握しきれないところがあったが、理解にも大いに役立った。

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    2017年02月24日
  • ハプスブルク家

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    ハプスブルク家の興りから崩壊までが描かれている。著者の主観が入っている感もあるけど、その分物語のようでスルスルと読めた。
    歴史に関してではない難しい言葉がたくさん出てくる。
    ヨーロッパの複雑な歴史に、わからないところは調べながら読んだ。
    無能と思われたため皇帝となったルドルフ一世から、700年に及んだハプスブルク帝国。
    でもまだ、なぜここまで栄えたのか、については漠としている。

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    2013年03月25日
  • ハプスブルク家の女たち

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     列伝的。人生に焦点をあてているので『ハプスブルク家』にもまして面白い。フランツ・ヨーゼフを帝位につけることに執念を燃やした母ゾフィーとフランツ皇帝の妻である、かの有名な美貌のエリザベートの話が好き。まさにどろどろで。マルガレーテの知性、アルプス王の純愛に好感。「産む機械」「政治の道具」とみなされた中での恋愛には思わず力を込めて応援してしまう
     暗記するための記号としてではなく、その時を生きた人間の一人として、ハプスブルク家の人々を描き出している

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    2009年10月04日
  • ハプスブルク家の女たち

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    全体的なハプスブルクの系譜が分かったら、一人ずつにフォーカスして読んでみましょう。女を知れば、時代が分かるって感じの本

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    2009年10月04日
  • フランツ・ヨーゼフ

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    ハプスブルク家、すごく興味があります。
    特にシシィは大好きで、よく彼女のことが描かれた本を読んでいました。
    が、フランツヨーゼフ側からの本はもしかして初めて?
    読んでみて、その素晴らしさを実感できました。こういう人が治める国なら住みたいな。

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    2022年06月23日
  • ハプスブルク家

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    13世紀から第1世界大戦までのハプスブルク家のお話

    ずっと敵対していたフランスのルイ16世に嫁いだマリーアントワネットは、女帝マリア テレジアの娘だったのね。

    各時代の外交など、とても興味深かった。

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    2022年06月02日
  • ハプスブルク家

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    ハプスブルク帝国についてその発祥から崩壊まで流れを掴むのに適した本だと思う。前半はカール5世を軸に、後半はマリア・テレジアを軸にしている。物語的な要素が強い。初出が古い本であるため、神聖ローマ皇帝フリードリヒ3世の人物像や、ウェストファリア条約の意義などについて、旧説に基づいていると感じられる場面がある。

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    2021年08月27日
  • ハプスブルク家

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    いわゆるコムネーロスの乱が平定されてはじめて、スペインは、国王カルロス一世にきわめて忠誠な国家となる。その頃にはブルゴーニュ人とスペイン人は、相互結婚などによって親近感を寄せあい、当初の牙をむきだしての対立もいつしか解消していた。
    マリア・テレジアが行った大改革は有史以来たえてなかった根本的なもので、オーストリアのあらゆる領域にひろがった。

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    2021年08月25日
  • ハプスブルク家

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    数年に一度読み返したくなる定番名作新書。ハプスブルク家のことをある程度整理しておくと、ヨーロッパを舞台にした小説、絵画はぐっと面白くなる。

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    2021年04月18日
  • ハプスブルク家の女たち

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    ヨーロッパ好きなくせに、ハプスブルク家のことはいまいちよくわかっていないので、とっかかりとして読んでみた。
    この本が最初に出版されたのは1993年なので、多少女性観が古いところはなきにしもあらずだけど、とても面白かった。次はこの著者の「ハプスブルク家」を読んで、もっと理解を深めていきたい。

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    2021年04月11日
  • ハプスブルク家の女たち

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    20年ぶりくらいに再読。
    ヨーロッパの名門中の名門、ハプスブルク家について女性たちを主役に見た本。大変興味深く面白かった。

    1993年発行の本なので、歴史観というか、人物像に少し古さを感じるけれど、それも歴史学の進歩のあかしと思えば興味深い。
    たとえば、ナポレオンの皇妃マリア・ルイーゼについてとか。ナポレオンの事を早々に見限ったように描かれているけど、そうでもなかったような。フランツ2世に手紙を出したりして、守ってもらおうとしてたと思うんだけど。違ったかな?

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    2021年02月10日
  • カール五世

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    いやー面白かった!
    ライバル、フランソワ1世とヘンリー8世との駆け引きが面白い。フランソワ1世は約束を守らず自分勝手。ヘンリー8世はその時々の損得感情で物事を決める。カールは誠実すぎる。
    しかし、20年にもわたって喧嘩を続けてきたフランソワ1世と、エグ・モルトである日突然「我が愛しの兄弟!」と言って抱擁し合うなんて笑える。

    当然といえば当然なんだけど、カール目線で描かれているのでカールを応援してしまう。フランソワ1世、ヘンリー8世目線のも読んでみたいな。

    第5部のミュールベルクの決戦は壮快だった。
    なぜ、表紙絵をティツィアーノの「ミュールベルクの戦いにおけるカール5世」にしなかったんだろ

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    2020年07月06日
  • ハプスブルク家

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    ネタバレ

    世界史ではハプスブルグ家は、よく出てくるが、その系譜はわかっていなかった。
    少し古い本なのかなと思っていたら、読みやすいし、わかりやすい。一通りではあるが、大筋が分かったような気がする。
    ハプスブルグ展に行こうと思っていることもあり、もう少し勉強して理解を深めたい。

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    2019年12月10日
  • ハプスブルク家

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    ハプスブルク家の君主の中でも、マクシミリアン1世、カール5世、マリア・テレジア、フランツ・ヨーゼフの4人を中心に据えながら、約7世紀に渡るハプスブルク家の誕生〜隆盛、衰退まで簡潔に書かれており、読みやすかった。
    登場人物や歴史的事件について多く触れられているため、ある程度の世界史知識がある方がさくさく読めると思う。

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    2019年10月23日
  • ハプスブルク家

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    ハプスブルグが700年という長期に帝国を維持してきた歴史についての新書。『アルカサル』や『エロイカ』を読んでいると「あれね、あの人ね」という感じでたのしめる。

    かなりざっくりとした内容なのかと思ってたら、細かい描写もあって読んでいてダラダラとした感じがなく、最後まで興味を失うことなく読み終えることができた。

    限られた「家」による長期の治世が悪なのかどうか、というあたりが気になるが、本書においてはどちらかというとそうした捉え方で終わるのではなく、失うもの、取り戻せないものも多いという感じか。

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    2019年08月06日