谷岡一郎のレビュー一覧
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大学時代に読んだ本を再読。
当時は新聞を始めとする報道メディアに日々触れる中での自分の判断を確かなものとするためのリサーチリテラシーを身につけたたい、と思って手に取った本だった。今でもその思いは変わっていないし、10年以上ぶりに読んで、その間にいくつか統計学の本を読んだりもしたけど、リサーチリテラシーの基本的な思想はこの本を読んで身につけたことが多いように感じる。
一方で現在はNPO等の公益活動の支援に関わることが多く、その中で社会調査を実施する機会も少なくないので、自分自身が本書でいう「ゴミ(社会調査の体を成していないにも関わらず身勝手な分析結果を撒き散らし、二次利用三次利用されて誤解を広げていく調査)」を作り出してしまう怖さを改めて感じた。
社会調査の基本を伝える術、間違いを指摘する術を身につけたい。
また、マーケティングやサービス開発においては行動経済学等人間の認知機能や脳機能をバックするような方法論が良くも悪くも進んでいるが、行きすぎた手法は倫理に悖るものであることを基本から理解する上で、多くのビジネスパーソンが基本知識としてリサーチリテラシーを学ぶべきだと感じる。
本書は(好みは別れると思うが)軽い語り口で読め、例題も豊富なので最初の一冊としてオススメ。 -
Posted by ブクログ
「ビジネス定量分析」クラス、講師推薦の第2弾。
世の中にはびこるデータの真意を考えるキッカケに最高の1冊。
P.9 「ゴミ」は1回だけで終われば、さして問題ではない。ところが迷惑なことに、ゴミは次々と引用されることで、他のゴミを生み出すことがある。
P.13 街頭で「サッカーくじ反対」などと書かれたタスキをかけたような人の対話に応じてくれるのは、『そもそも似たような意見をもっている人が多い』という可能性が無視されている。
P.16 客観的というのは、分かりやすくいえば、その定義に従って計算すれば誰がやっても同じ結果になること。
P.21 調査とは真実がなんであるかを知るために行われるべきで、特定の目的や偏向した思い込みをもってすべきものではない。
P.45 調査論の世界では、基本的に数よりも有効回答率を重視する。「数さえ集めれば良いと思うのは、何も知らない人は「○万人の結果」と言った方がインパクトが強いから。
P.65 他人の調査を引用するときは、①何を目的とする調査か(主催者は誰?仮説は何?)、②サンプル数と有効回答数は何人?どう抽出した?、③導き出された推論は妥当なもの?を問う
P.82 ビジュアルによる印象操作
写真の利用、グラフの工夫(ごまかし)、イラストの応用など
P.109 一定の論理構成に従ってそうなるはずの結果が出なかったという事実自体が、学問の進歩に寄与する。
P.122 基本的に人間というのは、忘れ、そしてウソをつく動物
P.128 逆の因果。ダイエット食品は減量に役立つか?アリゾナ州は他の州よりも肺結核で死ぬ人が多いか?
P.137 社会科学における統計的な優位さは、通常 95%に設定されている。つまり偶然は 5%以下になるが、これは20回に 1回。結構、偶然は起こり得るということ。
P.168 「まあ満足」、「0( -5~+5 までの選択)」を日本人は選びやすい。自分の意見を言いたがらない曖昧さが観察される。
→データ恣意性を知る。裏の真実・意図は何だろうか? -
Posted by ブクログ
□ この本が向いている人
・ より確実にお金を増やしたいと考えている人
・ ギャンブルの確率論を学びたい人
□ この本が向いていない人
・ 必勝法を知りたい人
・ 的中率の大切さを知っている人
まず、こちらの本は確率論・統計論に沿って書かれている事が前提となります。
確率論とは、ある1点を当てる可能性から、年間を通して当たる可能性に至るまで、
数値が示されているものであれば何でも確率は発生します。
分かりやすい例でいえば、ギャンブラーの誤謬ですが、
ルーレットで5回連続して黒の出る可能性は少なく、
次は赤だろうと考えがちですが、
1/2の確率はどこまでいっても1/2であり、
決して1/32(2の5乗、もしくは6回目なので1/64)ではないという事です。
※正確には0、00を含んだ確率になりますが・・・
※また、連続して起こる確率についてではなく、
あくまで1回の出目の確率になります
そして、それが満たされるには、ある一定の「大数」が必要・・・
これは重要な事です。
月単位でみれば回収率に変動があっても、
同じ条件で固定して購入していった場合、大数の法則に当てはまる・・・
つまり、年間あるいは複数年を通してみた場合、
統計上の数値に落ち着くことが多いという事です。
これは、恐らく統計論の出発点になっているんじゃないかと。
というより統計学の一種としての確率論ですね。。
そして著者は競馬の控除率を持ち出し、
25%(単・複を除く)引かれた75%が期待値。
オッズに従うように買えば、「平均的な」人は「平均的な結果」、
つまり回収率は75%前後に落ち着くだろう、という事です。
この期待値の比較表が面白かったです。
一番非道いのが宝くじ・・・
1等的中率は参考リンク の数値が合っていれば約1000万分の1。
こちらの本によれば、期待値は50%を下回る結果でした。
計算式は全ての組み合わせを購入した金額÷総払い戻し額です。
宝くじが1枚300円なら、払い戻し期待単価は150円以下という事です。
逆にルーレットの期待値が高い事には少なからず驚きが・・。
控除率がアメリカンなら5.3%、ヨーロピアンなら2.7%です。
(これは0か、0と00の違いです)
※参考 wikipedia
そうすると、期待値として、最低ベットが2$の場合、約1$89¢となります。
実際にルーレットやった時は、面白かったです(^^)
あれなら勝てると勘違いしてしまう程・・・
その他、いくつかのギャンブルを総合点で評価する試みは楽しかったです。
著者曰く「パチンコはギャンブルの芸術品」とのこと。
確かにギャンブル性が高く、エンタメ性があり、回収値もそれなりに高いことが、
確率論的には判明しています。
(パチンコの控除率は12.5%と言われています)
※ギャンブルの控除率 参考
もっとも、上記にあげた「確率論による期待値」とは、
「大数の法則」によって確率が収束した場合において成立しますので、
いかに「大数の法則」に逆らうか、についても記しています。
・ 参加する回数を減らす
・ 大穴を狙い続ける
・ 賭ける金額を上下させる
確率論に限らず、大穴を狙うのは回収率の面から言って、
プラスになる可能性が大きいのですが・・・
問題は資金が続かない事ですね。
そのためには参加する回数を減らす事が必要となる訳ですが、
ここで「投資」としてのギャンブルか「娯楽」としてのギャンブルか、
大きな違いが出てくると思います。
「投資」についてならば、上記のような確率論のみに沿った考え方のみではなく、
様々な考え方によって運用が可能になると思います。
更に「ツキの法則」については均等買いによる
収束した確率から導き出される結果がテーマになっている訳なので、
オッズが違えば結果も違うのではないか?と思いがちですが、
ある程度定まった買い方で年間あるいは複数年でプラスにならない買い方は、
この「大数の法則」に呑み込まれている。
もしくは「控除率の壁」に負けている、と言えそうです。
影響されやすい人間なので、「そうか、なるほど」と思って、
この日 とかはそういった感じで買ってみた日でした。
ただ、重要なのは「買い目」の根拠の深さと、やはり的中率。
運用資金を多めに取れる人であれば、こういう買い方が
やがて炸裂するのかもしれませんが・・・
細々とやっている以上、ある程度の的中率が必要になってきます。
具体的には30%以上でしょうか・・。
もし均等買いで平均的中率が30%なら、、
平均配当は340円を超えれば回収率100%以上となります。
今現在、寄せられるなら馬連。微妙だけど1-3着の組み合わせが期待出来るならワイド、
と券種を絞って考えていますが、
馬連が軸のレースなら、3連複は抑えに使えるのかも、
なんて思ったりもしています。
まだまだうまく消化出来ていませんが、
確率論を組み込む事は、オッズのあるギャンブルにおいて必須と思いますので、
また時間をおいて考えてみたいと思います。 -
Posted by ブクログ
平面充填という図形で平面を敷き詰める数学の1分野における発見について。
一見、平面パズル的な要素もあって、長年の未解決問題の解を数学の専門家ではない人が発見したという面白さもある分野。
最後は、その発見である、アインシュタイン・タイル=非周期モノ・タイル(1種類のみで、非周期的にのみ平面充填できる図形)についての説明だった。
発見者はスミスさんで、アインシュタインは関係なさそうなのになんでそんな名前なのかと思ったら、モノ・タイル(1つのタイル)がドイツ語でアイン・シュタインだからという、ダジャレ?的なネーミングなのが、ちょっと面白かった。
それより面白いのが前半のペンローズタイル。
これ自体は非周期モノ・タイル以前のペンローズ博士による発見で、2つの図形で、非周期的のみに平面充填できる図形なのだが、
これによる平面充填の形が物質の構造(準結晶構造)と似ていたという、
数学がまったく別分野の発見につながるという面白さがあった。
知識はどこでつながるかわからない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまず最初にやってはいけない(勝つ確率が低い)ギャンブルは、宝くじです。
その根拠として、期待値(投資額から期待できる返金額を%で表したもので、簡単に言えば胴元側が取る金額が少ないほど期待値は高くなる)というインデクスが使われる。低いものから順に並べると、宝くじ(47%)、競馬など公営ギャンブル(75%)、ビンゴ(80%)、ルーレット(95%)、スロットマシン(96%)、パチンコ(97%)、バカラ(99%)、ブラックジャック(96~102%)となる。
つまり、1000円分の宝くじを買った時点で500円以上ドブに捨てていることになるし、当選確率も天文学的に低い。さらに言えば、7億円の高当選額も14億まで上げられる余地があるのが、現在の宝くじの仕組みです。また、国民には賭け事を禁止しておきながら、国自ら胴元となり25%もの控除を取る公営ギャンブル(競馬、競輪、競艇など)は、ヤクザも羨むテラ銭代です。ちなみに、パチンコが米国のカジノで許可されない理由は、釘の調整で人為的に期待値を変化することができるからだそうです。
本書は、ギャンブルを通してツキの正体を科学的に分析した内容ですが、わかりやすく面白い。
ギャンブルには、必勝法(例えば、倍追い法など)はない。なぜなら、必勝法が見つかった時点で胴元が破産し、存在しなくなるからです。
とはいえ、巷の必勝法なるもののベースは3つに大別できる。ツキや運を重視する《リズム》、分析主体の《変数》、掛け金をコントロールする《マネージメント》。それぞれの有名な考え方を細かく紹介。興味のある人は、第二章を読んでください。
次に、ギャンブル絡みでの絶対的真理もあります。
【大数の法則】短期間で起こる奇跡的な事象も、その回数を増やせば、徐々に理論上の予想値に近づく。サイコロを振るとたまたま1の目が10回連続して出たとしても、もっと回数を増やせば6分の一の確率へと収束してゆく。
第三章では、確実に負ける賭け方を解説。
競馬なら、本命の倍率の低い馬券を多めに、倍率高い穴馬券を少なめに買うやり方。数学的にも、一番早く確実に負ける方法は、賭け回数を増やし、一定金額を賭け続け、本命狙いに徹するという3条件が揃うこと。
第四章では、人間の持つ心理を掘り下げる。結論から言えば、〘人間とは功利的な絶対基準よりも、主観的な価値観によって分の悪い行動をとることがある。主観的価値体系には、危険忌避型と危険追求型があり、利得を追求する場面においては危険忌避型が、損を避ける場面では危険追求型が現れる〙
また、人間の思い込みの強さも指摘。
ここで質問です。100枚で1cmの厚みになるお札1枚を半分に50回折り続けたら(折り続けられると仮定)どのくらいの高さになるか?という問いの正解は、『月までの距離の300倍』と言われて驚きませんか?
またこの章では、ギャンブルのゲーム性に着目し、面白さの要因をスピード、ドキドキ感、爆発力、勝利期待値、攻略感の5項目で採点し、面白さランキングを発表しています。
1位から、パチンコ、麻雀、ポーカー、ブラックジャック、スロットマシン、ルーレットと続き、ここでも宝くじは断トツの最下位となっています。
閑話休題。
私が米国駐在員だった時の上司がギャンブル好きでよくカジノに連れて行かれました。主に、ブラックジャックでしたが、上司は常連なのか部屋や食事をタダで提供されていました。またニュージャージー州にある馬車立て競馬場は、雰囲気もオシャレでキレイでした。あの時、のめり込まなくて本当によかった、知らんけど。