谷岡一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ないことの証明は可能か。
統計上の蓋然性の世界、95%の確立があればそれは有意と認められると言う状況で、可能と考える。
人間社会で、何が95%かといえば、大半の人が、そりゃそうだよな、と自然に思えることだろう。
挙証責任、説明責任、立証責任について説明し、不可能性、非合理性、間接補強証拠について述べる。
学問としての説明だけでなく、各々の実例が、またいいわ。
最近の色んな事件についても例に上がっている。
で。
当然ならがこう言う話ができるのは一般常識的な理解力があることが前提であって、厚顔無恥な視野狭窄な輩は、そもそも土俵に上がらないのである。
ムッチャ納得。
やっぱり谷岡先生の本は -
Posted by ブクログ
ネタバレ主に社会調査をやるうえでかかりやすいバイアスを身近な調査をもとにわかりやすく、辛口で解説。
誤った社会調査が作られる原因としては下記のような原因があげられる。
偏ったサンプル
母集団がランダムでなくもともとなんらかの特性を持っている。調査自体は公平でも回答率が低い場合にこのようになる
選択肢の作り方が適切でない
特定の思想を導かせるような選択肢の作り方をしている。排他的でない。
相関関係と因果関係のとりちがえ
原因と結果が逆だったり、第三の要因が影響を与えている。
伝える側の意図
元々マスコミから伝えられる社会調査はなんらかの意図をもって作られることが多い。データが同じでも賛成6割と -
Posted by ブクログ
ツキの正体は統計のゆらぎである、この答えには何と言うか、雷を打たれたような衝撃が走りました。目から鱗とはこの事です。
引用にもありますが、4代に渡って誕生日が同じというのも、確率は低くても、どこかに必ずあるんですよね。
大数の法則により試行回数が増えれば増えるほど平均に近付く、それに勝つには試行回数を少なくする、分散させるなど、普段考えないような内容で、とても面白かったです。
これはギャンブルに限らず、スポーツにも当てはまると思います。例えばプロ野球は同じ対戦相手と何回も試合を行います。これによって実力の差がはっきりしてくるわけで、1回限りのトーナメントのような試合だと実力者が格下に負けてしま -
Posted by ブクログ
「3枚のコインがある。1枚は両面とも黒、1枚は両面とも白、残り1枚は一方が黒でもう一方が白のコインである。表と裏の区別はつかない。今、この3枚のコインを袋に入れ、1枚を取り出して机の上におくと、見えている色は黒であった。このコインの裏が同じく黒である確率は?」。私は50%だと思ったが、間違いだった。何だと!?初めの章のこの問題で一気に引き込まれた。その後も、「同じ賭け金を出し合い、3勝した方が全額受け取るとしたゲームで、2勝1敗で終わってしまった場合の賭け金の公平な分配の仕方」「パーティーの参加者のうち、誕生日が同じである人が50%以下になる確率の求め方」など問題の着眼点が実用的でありつつもユ
-
Posted by ブクログ
前に「統計でウソをつく方法」を読んだが、例としてあげられているのが昔のアメリカのことだったので古すぎ、いまいちピンとこないところがあった。
が、この本は日本の大学や官公庁、新聞が行った社会調査について、その問題点を明快に指摘してくれるのでわかりやすく痛快だった。この本を読む前に自分でも???と思うことはあったが、改めて新聞等に載っている社会調査のそのお粗末さについて、がっかりもさせられた。
筆者の提案のように、これからはリサーチ・リテラシーが学校教育でも行われるべきだろうと思うが、果たしていつ実現されるだろうか。それをただ待っているだけでは仕方ないので、今後も自分自身で積極的に勉強していくよう -
Posted by ブクログ
こういう「社会調査」がありますよ、とかいってグラフが出てくると、なんかそれだけで「正しいんだぁ」と思ってしまいがち。オレはそんなことない、とか思ってても、やっぱりよくよく警戒しないとだまされちゃう……ということがよくわかる本。
もちろんこの本は「世の中、バカな社会調査がいっぱいある」ってことを告発する本ではあるのだが。そういうひとごとではすまされない。「そんなことは知っている」つもりのあなた。よりによって自分が「だまされる阿呆」になるとは……という、認めたくない事実に、きっと豊富な事例を読んでいくうちに気がつくことになる。
この本を読んだら最後、今後目にするすべての社会調査について、 -
Posted by ブクログ
タイトルだけみるとちょっと「トンデモ本」っぽいですが、内容は至極まっとうです。
確率・統計理論をもとに「ツキとは何か」を明らかにしていきます。
ギャンブルに関する非常に興味深いテーマが沢山取り上げられています。
以下目次から抜粋です。
・ギャンブラーの迷信
・必勝法の誤り
・確実に負ける賭け方とは
・効率的な賭け方とツキ
競馬、パチンコ、ポーカー、ルーレット、麻雀等、様々なギャンブルにあてはまるのだそうです。
基本的に一切ギャンブル(但しFXを除く(^_^;))をしない僕ですが、読んでいて非常に参考になりました。
ギャンブルを嗜む方なら一度読んでみても損はしないと思いますよ。(本