樹林伸のレビュー一覧
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ネタバレ【カボチャの馬車が運んで来た?謎の少女を巡る医療サスペンス】
樹林伸(きばやし・しん)「ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ」角川文庫、2019
雑誌編集者・将貴は、ある朝ジョギング中に、素肌に白衣だけをまとった謎の少女・白夜と出会う。幼なじみの医師・麻里亜が内科部長を務める総合病院に診断医のような形で預けられることになった白夜は、百戦錬磨の医師たちも舌を巻くような的確な診断を次々と下し始める……。
浜辺美波さん(2011年東宝シンデレラオーディションのニュージェネレーション賞)主演のテレビドラマの原作である。淡々と診断をし続けつつも徐々に人間的な感情を身につけ始める白夜と、美波さんのイメ -
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ツィッターを通したミステリー。
今風の事件ですね。
『僕は一人(カズト)、君と話がしたい』
職場の人間関係がストレスとなり、家に引きこもる様になったOL・玉木 つぐみ。
何となく始めたつぶやき(ツィッター)で、『一人』と呼ぶ青年と出会う。
他愛のないつぶやきに癒されていたある日、一人から、大量の薔薇の花が届く。
なぜ、住所も本名も伏せていたのに、ここが分かったのか?
一人の正体とは?
やがて、ストレスの元凶となった元恋人がストーカーとなり、つぐみを苦しめる。
数日後、元恋人が何者かに刺殺される。
犯人は、一人なのか?
警察も介入し、事態は一変する。
カウンセラーの沢木が、最後に、驚 -
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今話題のiPS細胞が、この話のモデルになっている気がする。
作者の取材も徹底しており、こだわりが感じられる。
この話を読んでいて感じるのは、もしかしたら人間は近い将来、生と死さえも自らの手で操作できるようになるのかもしれない。
でも、それが良いことなのかどうか。
好きな人を好きな時に生き返らせることができるようになった場合、世の中がどうなるのか。
やはり、生と死というものは、犯してはいけない尊厳のある領域ではないのか。
親しい人の死というものは当然辛いものではあるが、それを受け入れるからこそ、新しい命の誕生に感動があるのでは?
そんなことまで、感じました。