天野節子のレビュー一覧

  • 他言せず

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    昭和33年、目黒の洋館”倉元家“で住み込みの女中として奉公するよし江。
    「お屋敷の中で見たり聞いたりしたことを、他人に話してはいけません」女中頭の聡子は言った。
    のっけから不穏な気配に包まれる。

    一方、目黒坂下交番の脇田巡査部長は、立て続けに起きた2人の若い御用聞きの失踪が気に掛かっている。配達先は皆聞き込みに口を閉ざす中、2人が最後に配達したのが倉元家だと判明する…。

    よし江、脇田目線の章にその63年後の“篠田家”の章を織り込みながら話は進む。
    過去と現在、時代背景は懐かしく、価値観の変化も面白い。肝心の謎が次第に明らかになっていく過程もスリリングでミステリとしても申し分ない。

    物語を

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    2025年02月15日
  • 烙印

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    過去と現在を繋ぐ400年受け継がれた謎の石
    東京で起こった殺人事件
    容疑者には物証も動機も見当たらず難航する捜査
    しかし、400年前の名もなき恋と神のいたずらが、現代に悲劇を生んだ
    刑事の感が解き明かすミッシングリンクとラストに明かされる意外な真実
    他の警察物とは違う動機を丹念に追うミステリー

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    2023年06月18日
  • 氷の華

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    はじめて読んだミステリー作品。伏線、伏線、伏線。こんなにハラハラドキドキし続けた、あーこのまま最後まで読み続けたいと何度も思った作品。人を虜にする感じ。

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    2021年05月13日
  • 氷の華

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    ネタバレ

    *専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ*

    再々読なのに、最初から最後まで気迫と緊張に満ちた展開に目が離せず、またしても一気読み。十重二十重に張り巡らされた罠と謎、その闘いに果敢に挑む妻の意地、戸田刑事との息詰まる攻防戦、何度読んでも本当に引き込まれる作品。

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    2017年05月01日
  • 氷の華

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    二重三重にも張り巡らされた罠。十数年連れ添った夫婦だからこそわかるお互いの心理。一文も読み飛ばすことなく、完璧なミステリー小説でした。

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    2016年08月12日
  • 目線

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    面白かった。出来れば何の情報もなく読みたかった。
    ドラマの話を聞いて読み始めてしまったので、せっかくの
    伏線が伏線の役目をしないので、残念だった。
    それでもどうして犯行にいたったのかという謎に
    たどり着きたく一気に読んでしまった。
    タイトル意外の情報なしで読みたかった本です。

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    2011年02月06日
  • 氷の華

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    読みやすくて一気読み。
    恋愛の恨みから殺人って、女って怖いなと思った。現実離れしたお話で引き込まれいていった。

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    2025年08月08日
  • 他言せず

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    1958年(昭和33年)から、現代の202x年まで続く謎。
    篠田(旧姓・長田)よし江は昭和16年3月30日生。
    14歳で秋田の横手から上京。戦後の六三制の義務教育が始まっていた頃。家が貧乏だったこともあるが、高校へ進学せず、中学を出たら東京へ出て女中になる、それは憧れでもあった。
    目黒の倉元家に女中として5年間勤めた。上司(?)の女中頭・村木聡子(むらき さとこ)には、お屋敷の中で見聞きしたことは決して外に漏らしてはいけないと言い聞かせられた。
    それは、お屋敷を出たあとも続く呪縛である。

    昭和35年の場面で刑事が、容疑者に対して、戦後15年も経った今でも、そういう身分制度にこだわっている人た

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    2025年05月31日
  • 他言せず

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    ネタバレ

    戦後の時代、あるお屋敷に奉公に上がった女中、よし江の話。
    ワタシ、昭和の時代の地方から東京に出てきた女中さんの話、その雰囲気とかがすごく好き。素直に丁寧に暮らしている雰囲気が好き。
    「小さいおうち」は戦前だったと思うけれど、女中さんのお話で、あれも好きだったな。

    第1章は、女中さんのよし江が中心の話。
    お屋敷に出入りする御用聞が、配達の途中で二人続けて行方不明に。

    第2章は、刑事が中心の話。
    お屋敷の主人が、殺される話。

    雰囲気とか文章とかは、すごく好きなんだけれど、
    事件の方はいまいち。
    お屋敷の主人が殺される話は、まあ、納得いたしました
    ・・・が、御用聞2人の事件は、なんだかすっきり

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    2025年05月02日
  • 氷の華

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    時代の流れは感じるけど、一気に引き込まれる文章でおもしろかった!
    天野節子さんの作品ははじめて読んだので他もぜひ読んでみたい。

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    2024年09月13日
  • 烙印

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    ネタバレ

    400年前の恋が・・・という帯のコピーに惹かれて買い、読み進めてみたらミステリー。殺人事件。
    少しずつ犯人に近づいて行くのはなかなかおもしろかったが、最終的には結構あっさり自白しちゃうのね、とも感じた。なんとなく想像できた結末ではあったものの、彼女は予想外だった。

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    2024年07月22日
  • 午後二時の証言者たち

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    ネタバレ

    著者お初。
    とある交通事故に運命を翻弄されていく人達のお話。

    小さな女の子が交通事故に遭って亡くなってしまうだけでも切ないのに、生前の会話や心情等がより描写されてしまうと、切なさに歯止めがきかない。
    最終章は読んでて非常に辛かったです。

    交通事故なんてのは、結果、誰も幸せにはなれない、我が身への戒めも感じますし、その事故に関わる者は、須らく正直者であって欲しい、と切に願わずには居れない作品でした。

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    2024年02月09日
  • 氷の華

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    何度もひっくり返しの展開があり、長い本だが飽きずに読めた。
    非常にプライドの高い女性と不妊症への葛藤をうまく描いており、女性作家らしい作品。
    ストーリーを成り立たせるために、ほかの登場女性の動きはやや疑問が無くもないが、あまり気にはならない。
    自費出版でこれを作り上げたのは凄い。

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    2022年10月08日
  • 氷の華

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    ネタバレ

    主人公は好感の持てるタイプではないはずなのに、終盤の復讐を遂げたところは思わず、やった!と思ってしまった。厚いけれど、気になって一気に読めた。

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    2021年01月19日
  • 氷の華

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    毒殺した相手は
    本当に夫の愛人だったのか?
    全ての真相は…?
    .
    分厚い本だけど、全然飽きなかった。
    えー?こんなに推理バッチリ当たる?
    とか思うとこはあったりしたけど。
    登場人物たちの最後までブレない姿、
    よかったな〜。

    やっぱり?な部分あり、
    何回かどんでん返し食らう部分もあり、
    しっかり満足な1冊だった☺︎
    .
    プライドが人を強くさせて、
    プライドが人を歪ませる。
    そんな感じ。

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    2019年09月03日
  • 氷の華

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    悪女と彼女を追うやりとりは『白夜行』を思い出させるようで、スリルがあって面白かった。
    プライドの高い恭子の心理は臨場感があり、最後までどう決着が着くのか楽しみで一気に読めた。

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    2019年06月23日
  • 午後二時の証言者たち

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    章が変わると、全くの別の人物の別の出来事のため、短編集かと思い、裏表紙を確認してしまった(長編ミステリーと確かに書いてあった笑)。
    読み進むうちに、女児の交通事故から派生した関連人物たちの行状を語っていると納得した。
    事故の加害者、その目撃者、被害者の搬送を拒否した病院の医者。さらに、事件を追及する刑事の執念。
    章ごとに、彼らの人間ドラマが展開し、物語世界に引き込まれる。
    なかでも、最終章の被害者の母の回想は、親子の愛情あふれる描写が胸に迫り、印象的だった。

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    2018年04月11日
  • 氷の華

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    専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。
    だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。

    殺したのは本当に夫の愛人だったのか・・・?

    実は、嵌められたのではないかと疑い始めた恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。

    そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが!

    いやー、おもしろかった!!
    この小説、60歳で自費出版して文壇デビューして話題となり、ドラマ化もされたんだって!
    全然知らなんだ~~!!!
    本読み友達のおススメ♪ 交流って大事ね♡

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    2018年02月03日
  • 彷徨い人

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    複雑で登場人物の相関関係がこんがらがったりするけど、先が気になってついつい読んでしまった―!

    優秀な営業マンの宗太は、理解ある夫、愛情深い父親として幸せな毎日を過ごしていた。だが、母親の介護を発端に夫婦に亀裂が入る。

    そして、たった一度の過ちが、順風満帆だった彼の人生から全てを奪っていく・・・。

    誠実に生きてきた。懸命に生きている。
    それでも、人は「彷徨い」、時に道を外す。

    出逢ってしまった。堕ちてしまった。・・・ダメだよねーw

    認知症を患っている宗太の母親の日記がせつない。

    それにしても千里って、強い・・・のかな?
    女はこうありたいとも思っちゃったりなんかして(^_^;)

    清水

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    2018年02月03日
  • 烙印

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    本読み友達のおススメで、初読みの作家さん。

    東京の公園で発見された男の死体。
    その数日前に被害者の地元で発掘された白骨体。
    発見場所も、殺害時期も異なる二つの遺体だが、事件の関連性を疑う刑事、戸田は遺留品から一人の男に辿り着く。

    勘と足だけを頼りに真実に迫るベテラン刑事と頭脳明晰な若き犯人。二人の緊迫の攻防戦を描く。

    いきなり400年前の話から始まって、現代とその時代が交互に出てくるので、いったいどうなることやら?と思っていたけど、なるほどー。

    からくりは途中で予想できちゃったけど、いやー、なかなかおもしろかったし、読み応えありました!

    あとで考えると、すっごく回りくどいような気もし

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    2018年01月20日